相談者
Tさん(福岡県在住)
夫32歳(会社員)、妻31歳(看護師)、長女3歳、長男0歳
Q.質問
ローンを返し、2人の子どもの学費を貯めるには?
現在、第二子が生まれたばかりで育休中です。
育児で忙しいため、収入支出は、数カ月前に働いていた時のものを記入しました。子どもが1人だと節制しなくても黒字になっていましたが、2人になったため、貯蓄できるか心配です。
中学校から私学に進学させる可能性もあり、2人の子どもが3学年差のため、中学校から大学までの費用が最大の不安要素です。
子どもがそれぞれ12歳になるまでに、大学費用1人800万円ずつ、計1600万円を貯めたいと思っています。住宅ローンについては、2042年に完済の予定ですが、住宅ローン控除が終わった際、子どもの学費が貯まっていれば、繰り上げ返済する予定です。ちなみに、管理費の中にはインターネット代も含まれています。結婚前に入った夫の生命保険は、万が一の受け取り人を私に変更し、保険料は両親が贈与の形で負担してくれています。また、万が一私が死亡した場合などのために、私が収入保障保険に加入しようと思っていますが、その必要はありますか?よりよきアドバイスをお願いします。
A. 回答
毎月の黒字から4万円ずつ、長男名義で積み立てを
共働きを続けて貯蓄の維持を。妻の収入保障保険加入は大きな安心に
育休前の家計簿をお送りくださいましたが、現在の月収は数千円減とのことで、よかったです。第二子誕生による支出増は児童手当(1万5000円)でカバーできているはずです。
ご心配はあなたのボーナスが来年7月の職場復帰まで支給されない点と、育休から半年経過すると月収が6万円減ることでしょうか。
でも、特別収支は夫ひとりのボーナスでも50万円の黒字の見込みです。
来春には長女が3歳児クラスに進級し、保育料が無償になるのも大助かりですね。復職後は第二子の保育料がかかりますが、半額措置がとられます。
それより何より、あなたの収入増が家計に大きく貢献しそうです。
共働きを続ければ、現在の貯蓄の維持は容易で、ローンの繰り上げ返済資金も貯められるでしょう。
この春、夫婦それぞれの住宅ローンで、すでに各300万円の繰り上げ返済を行い、11年もの返済期間短縮を実現したようです。次の繰り上げ返済は、住宅ローン控除が終わった8年後、にしたいようですが、良い判断と思います。
それまでに教育資金1600万円を貯める目標をお持ちです。
子ども名義の預金と保険、夫婦のつみたてNISA、あなたの積立定期を充当するそうですから、そのほかに8年で360万円近く貯めればOK。
毎月の黒字から4万円ずつ、長男名義で積み立てましょう。
繰り上げ返済資金はボーナスの黒字分から捻出を―。
お子さんの私立中進学予定があるなら、あなたの収入保障保険加入は、大きな安心につながると思いますよ。
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転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2020年11月7日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。