お悩み相談

元気が出るお金の話| 万が一に備えたい…この運用法を進めて大丈夫?

相談者:Kさん(熊本県在住)
本人47歳(会社員)、長男5歳

Q. 万が一に備えたい…この運用法を進めて大丈夫?

 父子家庭で、自分にもしものことがあったとき、子どもに資産を残せるよう、毎日節約しながら貯蓄に励んでいます。

 昨年4月に保険を見直し、毎月外貨建て介護保険に2万円、変額外貨ドル建て年金保険に2万円、がん・医療保険に8000円支払っています。また、一時払いのドル建て終身保険にも加入しました。ドル建て終身保険は、すでに利益が出ており、内容に満足しているのですが、月払いの保険の方は、出費が多すぎるかな、とも思っています。

 保険での運用とは別に、新NISAで年間120万円ほど、iDeCoで満額の月2万3000円の運用を始めようかと思っています。私の預金100万円くらいを残し、残りを運用に回すつもりです。

 子どもが来年小学生になるのを機に、引っ越しも検討中。もし家賃が増えたりして出費がかさんだ場合、毎月がギリギリの生活になりそうで心配です。この資産運用の方針で大丈夫でしょうか?

 固定資産税は親の不動産。親は施設に入っているので売れたら売って、いつかマイホームの足しにできれば…と考えていますが、早めに売った方がよいですか?

A. 掛け捨て型で死亡保障が多い生命保険を検討して

投資は余裕資金で行い、親の家は介護費用が不足するなら売却を

 家計の支出から、無駄のない家計管理を実践されていることが読み取れます。よく頑張られていますね。

ただ、これから子どもの成長につれて、支出は増えていくので、早晩今までのような貯蓄ペースは見込めなくなります。引っ越しによる住宅費の増額もあるでしょう。そう考えると、生命保険の見直しは必要になります。

 一時払い商品は、保険というより運用ですね。この円安で利益が大幅に出ているようであれば、解約して預貯金としておいてもよいかと思います。

 その他、貯蓄性の強い保険に加入されていますが、それだと子どもに資産をより多く遺(のこ)す方針とは違ってきます。掛け捨て型の保険で、保険料を安くして、死亡保障を大きくしておいた方がKさんが亡くなった後にお金は残ります。再検討してみてください。

 また、iDeCoは老後の資金作りにはお勧めの制度ではありますが、60歳以降でないと受け取れないため、Kさんが何らかの理由で働けなくなったときに資金としてはすぐに使えるわけではないので、満額ではなく、数千円程度にとどめておいた方がよいかと思います。そして年収分の預貯金は、投資に回さずに確保しておきましょう。投資は余裕資金で行う方がよいです。

 親の家についてですが、所有者本人が認知症になってしまうと、成年後見制度を利用しないと売却ができなくなります。将来、介護の費用が不足してしまうようであれば、意思能力があるうちに売却したほうがよいかもしれません。

回答者 安田まゆみさん

東京・銀座の「元気が出るお金の相談所」所長。FP歴26年目(CFP認定者)。

これまでの相談件数7000件以上、講演回数1000件を超える

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採用者には商品券2,000円分を進呈。

転載元:
「リビング北九州・かごしま」2024年2月24日号掲載

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