相談者
Hさん(熊本県在住)
夫31歳(会社員)、妻31歳(パート)、長女5歳、次女2歳
Q. 質問
教育資金の貯蓄にベストな方法とは?
結婚以来、引っ越しや出産・育児で慌ただしい日々を過ごしていましたが、最近は生活が安定し、余裕が出てきました。そこで家計の見直しと思い、相談です。
直近の大きな出費は、半年前の新車購入。貯蓄が減るのは気になりましたが、当面、他に大きな出費の予定はなかったので一括で支払いました。
まず見直したいのは、長女の学資保険代わりに加入した、ドル建て養老保険について。利幅の大きさが魅力で加入しましたが、もろもろのリスクが気になるので払い済みにして、他の形で貯蓄を考えています。今後はどのような方法で貯蓄していけば良いでしょうか。
また、現在は賃貸住まいなので、住宅の購入資金についても準備したいです。
ただし、夫の会社から家賃補助があり、転勤の可能性もあることから、まだしばらくは購入を考えていません。貯蓄と生活環境のめどが立ち、良い物件があれば3000万円程度の予算でマンションを購入できればと思いますが、頭金はいくらを目標にすれば良いでしょうか。目標を設定して貯蓄するほうが性に合っているので、目安額のアドバイスがあればお願いします。
A. 回答
プランを立てて目標額を定期に、上乗せ分は冒険も
住宅資金は、物件価格の2割をまずは目標設定して貯蓄を
黒字分も含め、手取り年収の3割強が貯蓄に回せる状況です。あと1年ちょっとで、手取り年収相当額の貯蓄が達成できそうな勢い。このペースでいけるといいですね。
お子さんの教育資金は普通預金に積み立てているようです。ボーナスで保険料を払っていたドル建て養老保険は、払い済み保険にして、保険料の払い込みを中止する予定だとか… 。
払い済みは、それまで積み上げた責任準備金をその後の保険料に充当して保障を残すという選択肢です。死亡保険金額も満期保険金額も小さくなります。Hさんは以前、ご自身の外貨建て保険を払い済みにしています(120万円)。
それらは満期まで保有するか、中途解約するか、為替相場をみて判断を― 。
教育資金の貯蓄法を決めるにあたっては、「いつのどんな教育にいくら用意したい」といったプランを立てる必要があります。
10年以上先に使う予定の資金に普通預金は不適当です。確実に準備しておきたい分は定期預金に預け、上乗せ分は少しリスクをとってもいいでしょう。
上乗せ分についてですが、外貨建て商品が苦手なら、円建ての投資信託や債券、ETF(上場投資信託)などから検討してください。好業績で、配当や優待など株主還元のよい企業の株も〇。
住宅資金は、まずは「物件価格の2割を貯める」という目標はいかが。現在のペースだと4年で達成できそうです。その目標が達成できたら、諸費用も含め、次なる目標設定を。「長女の中学入学前に1000万円」も夢ではないと思います。
相談者募集!
家計の悩みを解決してもらいませんか
あなたの家計も高橋伸子さんにズバッと診断してもらいませんか。
1カ月の収支、家計状況と質問を書いて投稿フォームから応募を。
相談内容(保険、ローンなど)に関するデータは詳しく。
確認のため電話番号は必ず明記してください。
採用者には商品券2,000円分を進呈。
【転載元】「リビング北九州」「リビング熊本」「リビングかごしま」2020年4月4日号掲載
- 暮らし
髙橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。