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副業で住民税の対象になるのはいくらから?申告方法や注意点なども知っておこう

副業を許可する企業が増えているため、会社の給料以外に副収入を得ている人も多いでしょう。副業についても、本業と同様に税金が課せられます。この記事では、会社員が副業を行う際の住民税の課税、申告方法、そして注意すべき点について詳しく解説します。

副業とは?意味や定義を確認

副業とは、本業以外でやっている仕事を指します。会社員であっても、空いている時間を活用して副業をすれば、収入を増やせるメリットがあります。政府も「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成するなど、副業解禁の動きが高まっているのです。

ところで、会社の給料以外に副収入がある場合、仕事と言える内容なのか判断できないこともあるでしょう。まずは、副業と趣味の違いや、副業を始めるにあたっての注意点を説明します。

副業と趣味との違い

副業と趣味との区別は、収入になるかどうかです。趣味では収入を得られませんが、副業は収入が得られるものです。ただし、趣味で培った知識や技術がある場合、それを活用して収入を得ることはできるでしょう。趣味であってもお金をもらっていれば、基本的に副業となります。

趣味が副業になるケース

たとえば、カメラが趣味という人は、友人に頼まれて写真を撮ることもあるでしょう。料理が得意な人は、自宅で料理教室をやることもあるかもしれません。このような場合でも、お金を受け取っていれば副業をしていることになります。

趣味でお金を稼ぐメリット・デメリット

会社に勤務している人が別の仕事をするとなると、そのための時間や労力を生み出しにくいこともあります。元々個人的に楽しんでいた趣味でお金を稼げるなら、新たに時間や労力をかける必要がありません。

ただし、お金を受け取れば副業になることを認識しておく必要があります。後述しますが、副業の収入も課税対象になるからです。趣味でお金を稼ぐと支払う税金が増えることは、デメリットとも言えます。

副業と言える収入額に厳密なラインはない

本業以外でお金をもらっているけれど、金額があまり多くないケースもあるでしょう。副業と言える収入額について、厳密な基準はありません。たとえ月に1,000円しかもらっていなくても、本業以外の副収入があるなら基本的には副業になります。

なお、本業以外の収入が一定ラインを超えると、確定申告をする必要が出てきます。副業を始めるときには、副業と言えるかどうかよりも、確定申告が必要かどうかに注意しておきましょう。

副業は禁止されている場合がある

本業以外の仕事をすれば、収入の足しになるのがメリットです。物価も上昇している昨今、副業で収入を得たいと考える人は多いでしょう。しかし、会社員の場合、必ず副業ができるわけではありません。会社によっては副業が禁止されていることも多いからです。

副業の可否については、会社の就業規則で確認できます。もし副業が禁止されていれば、減給などのペナルティを受ける可能性があります。副業が認められていても、会社へ内容の報告が必要なケースも多くなっています。副業を始める前に、就業規則を確認しておきましょう。

副業をして確定申告が必要になるケースとは?

確定申告とは、1年間の所得をもとに所得税を計算し、税務署に申告・納税する手続きです。会社員の場合、原則的に確定申告は必要ありません。しかし、副業していれば確定申告が必要になるケースがあります。

副業にも所得税や住民税がかかる

個人の所得に対しては、所得税及び住民税がかかります。所得税は国に納める税金で、住民税は住んでいる自治体(都道府県及び市町村)に納める税金です。副業で得られた収入も所得となり、所得税・住民税の課税対象になります。

給与収入に関しては会社が手続きしてくれる

会社員の場合、給料にかかる所得税や住民税は、会社から税務署や市町村に申告・納税される仕組みになっています。そのため、自分で税金の申告をする必要はありません。

所得税については会社が毎月の給料から源泉徴収し、年末調整で精算します。住民税については、会社から市町村に給与支払報告書が提出され、市町村が計算した住民税額を会社が給与から天引き(特別徴収)して納税しています。

副収入に関しては自分で手続きする必要がある

副業による収入については、会社が申告や納税を行ってくれません。そのため、自分で手続きをする必要があります。確定申告が必要になるケースもあれば、住民税の申告が必要になるケースもあります。

確定申告が必要なのは副業所得が20万円を超えた場合

副業をした場合、副業の年間所得または年間収入が20万円を超えると確定申告義務が発生します。これを「20万円ルール」と呼びます。20万円の基準は、副業が事業かアルバイトかで、厳密には変わります。

副業が事業の場合

副業がアルバイトではなく、何らかの事業を行っている場合、年間の副業所得が20万円を超えると確定申告義務が発生します。所得とは収入から経費を差し引いた金額です。

たとえば、副業で年間30万円の収入を得ていても、経費が20万円かかっているのであれば所得は10万円です。この場合には、確定申告は必要ありません。

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副業がアルバイトの場合

副業でアルバイトをしている人は、年間収入が20万円を超えるかどうかが基準になります。アルバイトの場合には、経費は個人ではなく会社が負担しているため、経費分を考慮しません。年間にもらった給料の合計額が20万円を超えていれば、確定申告が必要です。

副業したら確定申告不要でも住民税の申告は必要

副業の年間所得(または年間収入)が20万円以下なら、確定申告は不要です。ただし、住民税の申告については別になります。副業をした場合の住民税の申告について知っておきましょう。

副業収入の金額にかかわらず住民税は申告要

副業による所得は金額にかかわらず、原則的に所得税・住民税の課税対象です。ただし、所得税に関しては、副業所得が年間20万円以下なら、そのためだけに確定申告しなくてもよいルールになっています。この場合、副業にかかる所得税は実質的に免除になるのです。

一方、住民税に関しては、副業所得の金額にかかわらず申告・納税をする必要があります。確定申告しない場合でも、住民税の申告はしなければなりません。

医療費控除等の控除を受ける場合

年末調整のある会社員でも、医療費控除や寄付金控除、住宅ローン控除(初年度)を受けるためには、確定申告が必要になります。副業所得が年間20万円以下であっても、他の理由で確定申告する場合には、副業所得も一緒に申告しなければなりません。

確定申告する場合には別途住民税の申告は不要

確定申告をすれば、所得税と住民税の両方の申告ができます。確定申告の申告内容は、税務署から市町村に送られる仕組みになっているからです。住民税の申告が必要なのは、確定申告をしない場合です。

副業所得20万円以下でも、医療費控除などで副業所得を含めた確定申告をしている場合には、住民税の申告は必要ありません。

副業したときの住民税の申告方法

副業収入があり、確定申告しない場合には、住民税の申告が必要です。確定申告はやったことがあっても、住民税の申告方法はよくわからないという人も多いでしょう。ここからは、住民税の申告方法について説明します。

住民税の申告先

個人の住民税の申告は、市町村に対して行います。住民税は都道府県及び市町村から課税される税金ですが、納税は市町村に一括して行う仕組みになっています。住民税の申告も、市町村の役所が窓口になります。

住民税申告前に転居した場合

住民税は前年度の所得を基準に計算した税額を納める仕組みになっており、納税先は納税する年の1月1日時点で居住していた市町村です。年が明けてから住民税の申告をするまでに転居した場合には、転居前の市町村に申告します。

住民税申告の必要書類

住民税の申告をする際には、以下のような書類が必要になります。

  • 住民税申告書…市町村で用意されている用紙に記入します。

  • 所得を証明する書類…源泉徴収票のほか、副業の収入や経費を証明する書類を提出します。

  • 控除証明書…生命保険料控除や医療費控除などの各種控除が受けられる場合には、控除証明書を提出します。

  • 本人確認書類…マイナンバーの確認と本人確認が必要です。マイナンバーカードを提示するか、通知カードと運転免許証を合わせて提示する等しなければなりません。郵送の場合にはコピーを送付します。

出典元:福岡市「市民税・県民税の申告

申告方法や必要書類について、詳しくは各市町村のホームページで確認しましょう。

住民税の申告期限

住民税の申告は確定申告と同じで、副業による収入があった翌年の2月16日から3月15日の間に行わなければなりません。ただし、期限を過ぎた場合でも、申告は可能です。申告していないとペナルティが課される可能性もあるため、遅れても申告するようにしましょう。

副業で住民税の申告をする際の注意点

副業の収入が少なくても、住民税の申告は必要になります。ここからは、副業で住民税の申告をするときの注意点を説明します。

納税方法は普通徴収と特別徴収から選べる

住民税の納税方法には、普通徴収と特別徴収の2種類があります。普通徴収とは、役所に納付書を自宅宛て郵送してもらい、納付書もしくは口座振替で納税する方法です。これに対し、特別徴収とは給与から住民税を差し引きして、会社から支払ってもらう方法になります。

会社でもらう給料に対してかかる住民税は特別徴収によって納めることになり、普通徴収で納めることはできません。一方、副業の収入にかかる住民税は、確定申告や住民税の申告をするときに普通徴収か特別徴収かを選べます。

普通徴収を選べない場合もある

納税方法の選択に関しては、市町村によって扱いが異なります。副業がアルバイト(給与所得)である場合には、普通徴収を選べないのが一般的です。副業にかかる住民税の納税方法については、市町村に確認してください。

副業したのに住民税の申告をしなかったらどうなる?

副業による収入があるのに住民税の申告をしなかった場合、本来の住民税の額に延滞金を加えた額を請求される可能性があります。住民税の税率は所得の10%ですが、延滞税率は延滞日数によって異なり、令和4年1月1日から令和6年12月31日までの期間は、最大年8.7%になります。

副業したのに住民税の申告をしていないことに気付いたら、早めに申告するのがおすすめです。

まとめ

副業による収入がある場合、副業も含めた所得に対して税金がかかります。副業所得が20万円を超えると確定申告する必要がありますが、副業所得20万円以下でも住民税の申告は必要です。手続きを怠っていると、ペナルティを課される可能性もあります。申告方法や注意点を確認し、手続きを行いましょう。

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