お子さんを見ながら自宅で仕事をするのは、なかなか難しいもの。ですが、工夫をすればハードルを下げることができます。ぜひ検討していただきたいのが、自宅の中でテレワークを効率よく進めるための「ワークスペース(仕事場)」。
たとえ狭いスペースでも、仕事に必要な道具が揃った自分だけの「ワークスペース」があれば、格段に仕事がスムーズになりますよ。今回は、子育て世代が心地よく過ごせる「ワークスペース」のアイデアをご紹介します。
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テレワーク用の「ワークスペース」、どこにつくるのがおすすめ?
テレワーク・在宅勤務をする人も増え、自宅はくつろぐだけではなく「仕事場」としての役割も持つようになりました。でも、住宅事情によっては個室である「書斎」をつくることが難しい場合もありませんか?また、小さなお子さんのいるご家庭では、お子さんから目を離さず仕事がしたいという声も。
そこで注目したいのが、リビングなどの家族が集まるお部屋につくる「ワークスペース」。
ここからは、リビングにつくる「ワークスペース」について、そのメリットやアイデア、ポイントをお伝えしていきます。子育て世代のテレワークにも役立つヒントがきっとあるはずです。
テレワーク用の「ワークスペース」をつくるメリットは?
具体的なアイデアを見ていく前に、「本当にワークスペースって必要?」とお悩みの人に向けて、そのメリットをご紹介します。
ワークスペースが欲しいとは思っていても、お家のなかに余剰なスペースがない場合はつくることに躊躇してしまうかもしれませんね。でも、たとえ小さくてもワークスペースには、こんなメリットがあるのです。
メリット1:仕事とプライベートを切り替えやすい
新しい生活様式が浸透するなかで、職種によっては自宅で仕事をする「テレワーク化」が進んでいます。これまでくつろぐための場所だった自宅が突如「仕事場」としての役割を持つようになったご家庭も多いのではないでしょうか。始めは、リビングやダイニングのテーブルなどを使って仕事をしていた人も、期間が長くなるにつれ、「オンとオフの切り替えが難しい」と感じるとの声も聞こえてきます。
ワークスペースがあることで、そのスペースたとえ小さくても、「仕事場」という感覚が生まれます。「ワークスペース」にいる時間は仕事モード、その場から離れたらプライベート、と「仕事とプライベートの切り替え」を感じやすくなります。お子さんにとっても、「パパママは家にいるけれど、仕事をしているんだ」ということを感覚的に理解する助けにもなるはずです。
メリット2:作業途中の資料などをそのままにできる
ワークスペースは、資料を広げて仕事をする時にも役立ちます。家族が共有するスペースで仕事をしていると、食事のタイミングなど時間によって仕事道具を片づける必要が出てきますよね。でもワークスペースがあれば、作業途中の資料などをそのまま置いておくこともできるのです。
またお子さんが、うっかり仕事道具を触ったり移動してしまったりという心配も少なくなるので安心。集中して仕事ができる場があることは、効率アップにも繋がります。
心地よい「ワークスペース」づくりのポイント&アイデア
ここからは、具体的なワークスペースづくりのポイントを見ていきましょう。
ポイント&アイデア1:ライフスタイルに合わせてデスクの配置を決める
テレワーク中は、仕事とプライベートの「距離の取り方」が大切であり、ワークスペースづくりを始める前に考えておきたいポイントです。まずは自分たちのライフスタイルには、どのようなワークスペースが合うのか家族で話し合ってみてはいかがでしょう。
たとえば、家事を合間に入れながら仕事がしたいならキッチンの近くにデスクを、お子さんの様子を見ながら仕事をするならキッズスペースの近くにデスクを置くなどの工夫をすると良いでしょう。
ポイント&アイデア2:使いやすいデスク・チェアを用意する
デスクの配置が決まったら、仕事に必要なアイテムを揃えていきます。ワークスペースには、仕事がしやすい専用のデスクとチェアを用意したいもの。書き物が多い方ならスリムなデスクでも問題なく使えますが、パソコン作業が多い方はモニターとの距離を確保できる奥行き60cm以上のデスクを選ぶのがおすすめ。また、モニターを2台使用する、パソコンの横に資料を置きながら作業するなら横幅90㎝以上のタイプを選ぶと使いやすくなります。
テレワーク中、集中力を持続するために、できるだけストレスフリーな環境をつくりたいもの。長時間のデスクワークで負担がかかるのは背中や腰にも配慮を。特にこだわりたいのがチェア。背もたれのカーブや高さ、座面の奥行きや高さ、張地の種類などさまざまなタイプがあります。しっくりくるチェアを選ぶには実際に座ってみるのが一番ですが、それが難しい場合にはオンラインで接客してもらえるサービスなどを利用するのも一つの方法。デザインや機能を比較しながら、お好みのタイプを選んでみてはいかがでしょうか。
ポイント&アイデア3:専用の収納棚があれば、すっきり片付く
デスクから手の届く範囲に仕事道具をまとめられる収納棚があると便利。オープン棚タイプは、資料などを出し入れしやすいためワークスペースにおすすめです。また、お気に入りの仕事道具を飾りながら収納できるので、気分も上がりますよ。
ワークスペースをリビングの雰囲気になじませるなら、収納家具の素材や色をまわりのインテリアに合わせると良いでしょう。
ポイント&アイデア4:緩やかな間仕切りで集中力アップ
リビングのワークスペースは、お子さんの様子を見ながら仕事ができるなどのメリットもありますが、プライベート感が得られず集中力を持続しにくいのがデメリット。テレワーク中であっても、家族の気配を感じながらも仕事場らしい個室感を演出するにはどうしたらよいでしょうか。例えば、「パーティション」などで緩やかに間仕切りしてみるのはいかがでしょう。テレワーク中はオンライン会議などの背景に自宅の様子が映り込むことも。少し散らかっている時などは気になってしまいませんか?「パーティション」はそんな時にも役立ちます。たとえ個室ではなくても、緩やかに間仕切りがあるだけでテレワーク中の集中力がアップすることでしょう。
心地よく過ごせる、あなただけの「ワークスペース」でテレワークを快適に
テレワーク中でも効率よく仕事をするために用意したいワークスペース。今回ご紹介した以外にも、手元を明るくするデスクライトや、心を和ませてくれる観葉植物を置くのもおすすめです。あなたもぜひ、心地よく過ごせるワークスペースづくりのヒントにお役立てくださいね。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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