相談者:Sさん(鹿児島県在住)
夫27歳(会社員)、妻27歳(会社員)
Q. 4月に結婚。今後貯蓄を増やすためには?
4月に結婚し新婚生活をスタートさせました。財布は夫婦別々で、家賃・光熱費などは夫、食費・日用品費などは私、と分けて生活費を負担。支払い額は同じくらいで、残金はそれぞれが自由に使っています。
夫婦ともに、つみたてNISAを運用するなど少しでも貯蓄が増えるよう努めていますが、2人とも収入があまり多くなく、今後貯蓄を増やしていけるのか心配です。具体的な貯蓄目標額はまだ決めていません。
収入面などから夫は転職も検討中ですが、今の職場が休みを取りやすく残業が少ないなど環境が良いため、なかなか具体的に踏み出せません。
いずれは子どもも欲しいと考えていますが、このままだと貯蓄を崩しながらの生活になってしまいそう。節約すべき点や、貯蓄増に向けたアドバイスがありましたら、ぜひ教えていただきたいです。
夫の自動車ローンの返済は残り1年半、私の車のリース支払いは残り5年で、夫婦共に奨学金の返済があと5年あります。
子どもは2人希望で、私は出産後も仕事を続けるつもりですが、パートに変更する可能性もあります。
A. 教育資金はボーナス貯蓄+奨学金終了後貯蓄で用意
収入差が開いた場合のルール見直し、新型NISA活用も検討を
支払い額が同じくらいになるように、生活費の分担ルールを決めたのですね。手取り年収は夫が216万円、あなたは202万円ですから、自由に使えるお金は夫のほうが少し多そう。
今は不満はないかもしれませんが、先々あなたが育児休業をとったり、パートに変更して収入差が開いた場合は、ルールを見直すべきです。収入の割合に応じて家計費を分担、あるいは自由に使えるお金が同じになるようにするなど、今のうちから話し合っておいてはいかがですか?
貯蓄を増やしたいとのことですが、あなたは結婚前に700万円近く貯めた貯蓄巧者。結婚前の貯蓄は夫婦それぞれの固有の財産なので、来年からスタートする新型NISAを上手に活用することも考えましょう。
結婚してからの財産は夫婦の共有財産です。そこの線引きをしっかりした上で、貯蓄計画を立てることをおすすめします。現在利用しているつみたてNISAは、夫婦とも給与の2割程度なので◎。来年以降も同様に貯めていきましょう。
ボーナスは各自が自由に消費、貯蓄、投資に回しているようですね。今は余裕があるので、たとえば各自のボーナスの2割を子どもの教育貯蓄に回すなどが考えられます。
5年後に夫婦とも奨学金の返済が終わるようなので、6年後からはその分を子どもの教育貯蓄にプラスしていくといいでしょう。家計は適度に引き締まっているので、節約を考えるより、何にお金をかけたいか、そのために何をガマンするかを決め、生活の質を高めましょう。
回答者 高橋伸子さん
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転載元:
「リビングふくおか・北九州・熊本・かごしま」2023年9月9日号掲載
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高橋伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。