お悩み相談

教えて!かけいぼ相談室| 55歳1人暮らし、今後のやりくりはどうすべき?

相談者:Aさん(鹿児島県在住)
本人55歳(パート)

Q. 55歳1人暮らし、今後のやりくりはどうすべき?

 2年前に夫と別居。子どもは独立し、今は賃貸で1人暮らしをしています。

 仕事を3つ掛け持ちして働いていましたが、コロナ禍と、自分が体調を崩してしまったのもあり、今は1つの仕事に専念。しかし、体調面と職場環境の不安から、その1つの仕事もしにくくなってしまいました。

 十数年前に一度このコーナーに応募して以来、楽しみに拝見していましたが、今後の自分の生活が不安になり、再びペンを取らせていただきます。

 今の仕事はフルタイムのパート勤務ですが、夜勤があることと人間関係に悩み、働き続けることに限界を感じています。年金受給まではまだ間があるので、もう少しは頑張るつもりです。また、現在の住まいは少し周辺の治安が悪く、1人で暮らすのには少し怖さもあります。格安の物件を購入して、引っ越した方が楽に暮らせるでしょうか。

 収入減のためがん保険を解約してしまったのですが、安いものでも入っていた方がいいかも悩みます。とりとめのない質問で申し訳ないのですが、どうすればいいか、本当に分からなくなってしまいました。アドバイスをお願いいたします。

A. 年金受給までの必要生活費を把握し、受給額試算を

仕事を辞めた場合は夫と話し合いを始める必要がありそう

 心身の不調が続いているのですね。誰しも更年期で辛い時期に、交通事故の後遺症を抱えてしまうとは…。そんな中、十数年ぶりの相談、ありがとうございます。

 まず、働くことに限界を感じている点に関してです。減収覚悟で働きやすい仕事に就く、蓄えで生活するなどの選択肢があります。年金が受け取れるまで、いくらの生活費確保が必要かを把握することが大切です。

 11月に生命保険が一つ満期を迎え、以後は保険料1万4,000円の負担がなくなります。つみたてNISAもやめることが可能。それらにより毎月1万9,000円の支出減となり、年間生活費が約170万円に抑えられます。携帯電話代を節約すれば、月平均14万円で生活できそう。

 次に、公的年金の受給額を知りましょう。日本年金機構の「ねんきんネット」を利用すれば、受給見込み額を試算できます。マイナポータルに登録していない場合、ユーザーIDを取得すればOK。年金の受給開始を65歳でなく、60歳、61歳など早めると、受給額がどうなるかも試算できます。

 やむをえず、すぐに仕事を辞めて無収入になった場合は、60歳までの5年間で850万円の貯蓄取り崩しが発生。預金や保険、退職金、失業給付などで賄えたとしても、将来が不安でしょう。夫が事業所に利用している土地があなた名義とのことなので、それを譲渡するか、生計を一にして暮らすかなど、話し合いを始める必要がありそうです。

 家の購入はそのあとの選択肢。保険は12月以降も継続加入のものがあり、追加を急ぐ必要はありませんよ。

回答者 高橋伸子さん

生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。

消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。

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転載元:
「リビング熊本・かごしま」2023年9月2日号掲載

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