戸建住宅の外観を彩る植栽は、美しい住まいづくりに欠かせないもの。住む人や通りすがる人たちの目を楽しませるだけでなく、目隠しなど防犯面にも役立ちます。今回は、改めて知っておきたい「植栽」の役割をご紹介します。
住まいを彩る「植栽」とは?
植栽とは、玄関まわりや庭などに植えられる木や草花などを言います。また、それらを植えること自体や、門や塀の代わりに植えられる植物たちも「植栽」と呼ばれます。
植栽は住まいを彩るものですが、それと同時に周辺環境との調和も大切。建物の外装やデザインなどに合っているのはもちろん、周辺環境になじむ植栽を計画することが美しい外観をつくる第一歩になります。住まいのテイストや土壌、気候風土に合った植物を選ぶと景観に調和するだけでなく、植栽の管理もしやすくなります。
今回は、改めて植栽の役割についておさらいしていきます。住まいづくりのヒントとしてお役に立ちますように。
庭やアプローチの植栽、その役割は?
室内からの眺めを充実させる
植栽は、室内から外を眺めた時に目に入る場所に植えられることが多いもの。屋外に目を移した時に美しい木の緑や草花があると心がほっと和みます。たとえ周辺の景観に不満があったとしても、植栽によって室内から見える眺めを充実させることもできます。
高木、低木、草花などの高さや大きさ、色合いなどを上手に組み合わせて植栽を整えれば、目にするだけで心癒されるような美しい眺めが実現することでしょう。
道行く人たちの目を楽しませる
住宅街などを歩いていると、それぞれの住まいの植栽の美しさに目を奪われることはありませんか。植栽も住む人の好みを映すもの。
四季を通じて葉の色の移り変わりを感じさせたり、季節の花が咲いたりなど道行く人たちの目を楽しませる役割もあります。街並みに溶け込みながら、美しく演出するような植栽を心がけたいですね。
目隠しとなりプライバシーを守る
植栽には、外からの視線を遮る目隠しとなり、プライバシーを守る役割もあります。目隠しを目的として植栽を取り入れるなら、葉が常に付いている常緑樹がおすすめです。
窓の位置に合わせて植えるのがポイントです。常緑樹は、冬場でも葉に覆われており、目線より下の高さの低木と背の高い高木があります。植栽で緩やかに目隠しをすれば、より柔らかく優しい印象を与えます。
夏は強い日差しを遮る
強い日差しが気になる場所に植栽があれば、木陰をつくることができます。光を柔らかく遮ってくれるので、熱い夏もほっとできる場所になるのではないでしょうか。
落葉樹の高木は、夏には葉で日陰をつくり冬は葉が落ちて日差しを取り込みます。ハナミズキのように花が咲く樹種もあるため、お好みで選んでみてはいかがでしょうか。
収穫や香りを楽しめる
実や花を付ける植物を植えれば、収穫や香りを楽しむこともできます。上手に育てることができれば家庭菜園で収穫した野菜で食事を楽しんだり、摘んだハーブの香りを楽しんだりと暮らしがより豊かになることでしょう。
「植栽」で住まいを美しく快適に
今回ご紹介してきたように植栽には、さまざまな役割があります。住まいや景観になじんでいること、そして植物は生き物ですから気軽に楽しくお手入れができることが植栽を取り入れる上で大切なポイントです。
まず何を目的に植栽を取り入れるのかを考えてみると、植栽選びに迷った時のヒントになるはずです。ぜひ、ご参考になさってはいかがでしょうか。
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伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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