マンションの広告などで「南向きの物件」と目にすると、日当たりがよい部屋をイメージしませんか?「○向き」とはリビングなどにある大きな窓が面する方角のことを指します。周辺環境や天気にもよりますが、リビングにいることが多い方にとって南向きの物件は快適に感じられるのではないでしょうか。
ですが、玄関側の部屋や洗面所などに窓がない場合は「暗い」と感じる場所もできてしまいます。可変性のない間取り、窓が自由にリフォームできない(内窓の設置は可能な場合あり)などマンションには制約も多くあります。今回は、そんな窓のない、または小さい部屋を少しでも明るく見せるためのインテリアをご紹介します。
マンションは「窓がない、小さいため暗い」部屋があることも
マンションでは、それぞれの立地や間取りなどにより、窓がなかったり小さかったりと「暗い部屋」ができることがあります。特に玄関、洗面所やトイレ、ウォークインクローゼットなどには窓がないケースも多く見られます。
マンションにおいて、窓は「共用部」であることが一般的で個別に窓を増設することはできません。ですが、採光が望めない暗い部屋でも工夫次第で明るく見せることはできます。もし暗さが気になる部屋があれば、これからご紹介するインテリアのポイントを意識してみてはいかがでしょうか。
「暗さ」をこれで解決。部屋を明るく見せるポイント
1.明るい照明を設置する
その名のとおり、人工的な光で部屋を明るく照らすことを「照明」と言います。照明器具はもちろん、明るさや光の色などを自由に選ぶことができるようになり、私たちの暮らしはより豊かになりました。
たとえ窓のない部屋でも、より明るい照明を設置することでそのデメリットをカバーすることが可能です。近年では、明るく長持ちするエコな照明「LED」を取り入れるご家庭も増えています。また、一室で一灯照らすのではなく一室多灯にするなど、照明の数を増やしシーンや用途によって光の量を調整する方法も人気です。
目が覚めるような光がお好みなら昼光色、温かみのある優しいイメージの光がお好みなら電球色など色温度にもこだわって選んでみてはいかがでしょうか。
2.白い壁紙やインテリアを取り入れる
白は光を反射し明るく広々と見せてくれる色。暗さが気になる部屋の壁紙やインテリアを白色にすると、ダークな色合いを選ぶよりも明るく感じられます。
DIYできるシールタイプの壁紙や床シート、抗菌・防カビ加工が施された水回り専用のフィルムなども販売されています。
3.ドアを締め切らず間口を開けておく
部屋のドアを締め切らず間口をできるだけ開けておき、窓のある部屋からの光が届く工夫をするのもすぐに取り入れやすいアイデア。
開けっ放しだと落ち着かない、エアコンが効きにくいなどが気になる時には、光をとおしやすい「レースカーテン」や、リネンでつくられたおしゃれな「のれん」などを設置するとよいでしょう。
4.植物を置きみずみずしさを演出する
部屋に自然の持つみずみずしさをもたらす植物。いきいきとしたグリーンの葉が美しい植物を置けば、不思議なことに明るさを感じられます。植物を植えるポットも白系を選べば、より明るい印象に仕上がりますよ。
ポトスやアイビー、モンステラなど耐陰性の観葉植物を選び、時々は日光に当ててあげるなど工夫をすれば、暗めの部屋でも植物を愛でることができます。
暗めの部屋も、インテリアで愛着の湧く部屋に
窓がない、少ないことにより暗い部屋になってしまっても、ご紹介したようにインテリアで工夫をすることで明るい印象にすることはできます。
ただ、湿気が溜まりやすいことでカビが発生しやすいなど注意点もあります。サーキュレーターなどを活用し風通しをよくして湿気がこもらないようにする、部屋のインテリアをシンプルにしておくなど、対策をしておきたいですね。多少暗くてもインテリアで補えば、きっと愛着の湧く部屋になることでしょう。 ぜひご参考になさってはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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