自由度の高い間取りが魅力の戸建て住宅。従来の日本の住まいではなじみの薄いアイデアですが、居室をできるだけ広く使うため、そして暮らしやすさのために近年取り入れられているのが「パントリー」や「シューズクローゼット」などの大型収納です。今回は人気の2つの大型収納の魅力や使い方をご紹介します。
戸建てにあると便利な2つの大型収納とは?
戸建ての注文住宅は間取りの自由度が高く、家族構成やライフスタイルに合わせてさまざまなこだわりを反映させることができます。そんな間取り決めのなかでも、よく検討したいのが「収納」です。どの場所に、どのような収納をつくるのかによって住み心地が大きく変わると言っても過言ではないからです。
今回ご紹介するのは、そのなかでも暮らしやすさに直結する大型収納「パントリー」と「シューズクローゼット」です。すっきりとしたキッチンや玄関をめざす方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
「パントリー」「シューズクローゼット」とは?その魅力と便利な使い方
食品やキッチン用品をたっぷり収納できる「パントリー」
食品のストックやキッチンまわりの家電、調理器具や食器などをたっぷり収納できるのが「パントリー」です。キッチンの近くにつくられる小部屋のような空間で、人が入れるほどの大型収納。雑然としがちなキッチンまわりのモノをすっきりと収納できると人気です。パントリーは、以下のような用途で多彩に使うことができます。
1.食品ストックの置き場所
2.キッチン家電や調理器具などの置き場所
3.ゴミの一時置き場
4.災害時の備蓄品置き場
5.小さなワークスペース
パントリーがあるメリットは、空間に余裕があるため収納しているアイテムを見渡しやすく、ストックの状況が把握しやすいこと。使い忘れや買い過ぎを防ぐことにも繋ります。また、キッチンだけでなくリビングダイニングに置ききれないモノも収納できるため、居室を広く使えることも魅力です。
パントリーは、まとめ買いで買い置きをすることが多い方や、オープンキッチンをすっきりとした状態にしておきたい方におすすめの収納アイデアです。
靴収納以外にも多彩に使える「シューズクローゼット」
玄関につくられる大きな収納スペースが「シューズクローゼット」。靴箱との違いは、アウトドアグッズや外遊び道具、ベビーカー、傘や外で着たアウターなど靴だけではなく多くのモノを収納できることです。屋内と屋外を緩やかに繋ぐ場所ともなり、宅配の段ボールなど室内に持ち込みたくないモノの一時置き場としても役立ちます。
こちらの写真のように、棚板が可動式であればさまざまなモノを効率的にすっきりと収納することができます。上段は使う頻度の低いモノ、中段はよく出し入れするモノ、下段は土が付いているなど汚れているモノや、重たいモノを置くと使いやすく美しい収納に。
「パントリー」「シューズクローゼット」を取り入れる注意点は?
「パントリー」「シューズクローゼット」ともにあらゆるモノを収納できる安心感がありますが、だからこそ「物置状態」にならないようにしたいもの。住まいのなかにある収納場所のひとつなので、誰が見ても美しく使いやすい状態を保てるよう、こまめに片づけや配置のチェックを行うのがおすすめです。
「モノの定位置」を決め、その場所に戻すことを心がければ大型収納でも散らかりにくくなります。空いた場所に適当に戻してしまいそうになる場合は、カゴや棚などにアイテム名を書いたラベリングをしておくと家族全員が把握しやすくなることでしょう。
また、収納スペースは広くなっても、居室が狭くなってしまっては暮らしにくくなってしまいます。大型収納は、家族構成や収納するモノの分量、家のサイズなどに合わせて適正な広さを見極めることが大切です。
多彩に使える「大型収納」が暮らしやすさの鍵に
多彩に使うことができ広さも十分な大型収納があれば、暮らしはもっと快適になります。日々のストレスを少しでも減らし、すっきりと暮らすためのヒントとして、ご参考になさってはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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