クレジットカードはお店での買い物やネットショッピング、公共料金の支払いなどさまざまな場面で使えます。キャッシュレス化に対応できるよう、これまで現金派だった人もクレジットカードを使いこなせるようになっておきましょう。本記事では、クレジットカードの基本的な使い方やちょっと得する利用方法をお伝えします。
クレジットカードを使える場所は?
クレジットカードで支払いができるものはたくさんあります。まずは、クレジットカードがどんな場所で使えるかを知っておきましょう。
買い物に行ったお店で使える
百貨店、スーパー、コンビニ、ガソリンスタンド、ホテル、レストランなどでクレジットカード払いができます。クレジットカードが使えるのは、チェーン店や大型店舗に限りません。小規模な個人商店も含め、現在では多くのお店がクレジットカード払いに対応しています。
ネットショップでも使える
インターネットでは現金払いができないので、ネットショップはクレジットカード払いに対応しているところがほとんどです。商品購入の場合に限らず、会員制サイトの利用料金などもクレジットカードで払えます。
公共料金や携帯料金の支払いもできる
電気・ガスなどの公共料金や携帯料金など、固定費の支払いにもクレジットカードが使えます。税金も一部クレジットカード払いに対応しています。
電子マネー等にチャージも可能
クレジットカードは他のキャッシュレス決済手段と組み合わせて使うこともできます。たとえば、クレジットカードを使って電子マネーにチャージしたり、スマホ決済(QRコード決済)した分を直接クレジットカードから払ったりすることも可能です。
クレジットカードでの支払い方法について
クレジットカード初心者は、使い方がよくわからないこともあるでしょう。以下、クレジットカードの基本的な使い方を説明します。
実店舗での基本的な使い方
実店舗での買い物等でクレジットカードを使いたい場合、一般的な流れは次のようになります。
1. カード払いに対応しているか確認
まず、そのお店がカード払いに対応しているかを確認する必要があります。カード払いが可能な店舗では、店頭やレジ周辺に利用可能なクレジットカードのマークが表示されています。自分の持っているカードのマークが表示されていればそのカードで払うことができます。
2. レジでカードを提示
クレジットカードは、レジ等で会計するときに提示します。支払方法を聞かれたら「1回払い」「ボーナス払い」などを指定します。1回払い以外の支払方法を選びたい場合、カードやお店によって選択できないことがあるので、事前に調べておくとよいでしょう。
3. 署名または暗証番号入力
クレジットカード払いでは、伝票への署名(サイン)または自分で端末に暗証番号を入力する方法によって、本人認証が行われます。お店の指示に従って、サインや入力をしましょう。店舗やカードによって、一定金額まではサインレスで買い物ができる場合もあります。
インターネット上で決済するには?
ネットショップでの買い物代金の支払いなど、インターネット上でクレジットカード決済をする場合には、次のような流れになります。
1. 支払方法でクレジットカードを選択
支払方法を選択する画面で、クレジットカードを選択します。
2. カード情報を入力
カード情報としては、クレジットカード番号、名義、有効期限を入力する必要があります。多くのネットショップでは、セキュリティ強化のためにセキュリティコードの入力も求められます。
セキュリティコードとは、カード裏面の署名欄の右上に印字されている数字の末尾3桁(American Expressはカード表面に印字の数字4桁)です。決済画面でも説明がありますから読んで確認しましょう。
3Dセキュアという方法によって本人認証を行うカードもあります。この場合には、事前にカード会社に登録してあるパスワードを入力します。
3. 注文確定ボタンを押す
必要事項の入力が完了したら、確定ボタンを押して送信することで決済ができます。
公共料金の支払いは事前に申し込みが必要
毎月発生する電気、ガス、携帯料金などをクレジットカードで支払いたい場合には、それぞれの会社に事前に申し込みが必要になります。申し込み方法は各社のホームページなどで確認しましょう。一度手続きをしておけば、毎月の料金はクレジットカード会社に請求されるようになります。
クレジットカードによる税金の納付方法
国税をクレジットカードで支払う場合には、「国税クレジットお支払サイト」から手続きします。地方税のクレジットカードによる納税可否や納税方法は、自治体のホームページで確認できます。
電子マネー等へのチャージ方法
電子マネーの場合、チャージしたいときにその都度入金する方法のほか、残高が一定額以下になったら自動的に入金するオートチャージの設定をしておく方法があります。チャージの仕方やオートチャージの設定方法は、各電子マネーのホームページで参照できます。
スマホ決済との紐づけ方法
スマホ決済で払った分を直接クレジットカードから支払えるようにするには、事前に設定が必要です。事前にホームページで確認して設定をすませておきましょう。
知っておきたい利用時の注意点とは
クレジットカードはそれ1枚でお金を払うことができる貴重なものですから、注意して扱わなければなりません。クレジットカード利用時に特に注意したいのは以下のような点です。
カードが届いたらすぐに署名する
クレジットカードの裏面には署名欄がありますので、カードが届いたらすぐに署名しておきましょう。署名をしないまま持ち歩いていて紛失した場合、不正利用されるリスクが高くなってしまいます。
署名は漢字?ローマ字?
クレジットカードの署名は、日本語表記でもローマ字表記でもかまいません。お店で署名を求められたらカードと同じ署名をしなければならないので、書き慣れたものにしておくのが安心です。
利用明細は必ずチェックする
クレジットカードは、番号等の情報がわかればカードそのものがなくても決済ができてしまいます。何らかの事情で情報が漏れた場合には、不正利用されてしまうおそれもあります。利用明細をチェックし、身に覚えのない決済がされていないかを確認するようにしましょう。
今は会員専用のウェブサイトやアプリで利用状況を随時確認できるカードが多くなっています。こまめにチェックすることで、使い過ぎを防ぐこともできます。
暗証番号を管理しておく
クレジットカードを実店舗で利用する場合、以前はもっぱら署名をしていましたが、最近では暗証番号を使うケースが多くなっています。暗証番号は忘れないようにしましょう。なお、暗証番号の使い回しにより不正利用されてしまうリスクもあります。推測されにくい数字にしておくことも大切です。
暗証番号がわからない場合には
クレジットカードの暗証番号は、通常は申し込み時に指定しているはずです。わからない場合にはカード会社に問い合わせましょう。あやふやなまま入力して何度か間違えると、ロックされてカードが使えなくなってしまうことがあります。
カード会社に暗証番号の問い合わせをした場合、すぐには教えてもらえません。後日書面での回答になるので、わからなくなった時点ですぐに確認の手続きをしておきましょう。
なお、買い物時に暗証番号が思い出せない場合には、署名で認証してもらえることもあります。
口座の残高不足に注意
クレジットカードには締め日と支払日があります。たとえば、月末締め翌月27日払いの場合、その月に決済した分の合計額が翌月27日に銀行口座から引き落としされます。残高不足にならないように注意しておきましょう。
支払日に引き落としできなかったら?
銀行口座の残高が足りずにカード代金の引き落としができなかった場合、別の日に再度引き落としされるか、自分でカード会社に振込して払うかになります。通常はすぐに支払いをすれば大きな問題にはなりませんが、支払い遅延が続くとカードは利用停止となり、遅延損害金を請求されます。
ずっと支払わなかったらどうなる?
利用代金を支払わなかったり、支払い遅延を繰り返したりするような場合には、信用情報機関に記録が残ります。信用情報機関の情報はすべての金融機関が共有しているため、他社でもクレジットカードが作れなくなってしまうことになります。クレジットカードを使うなら、確実に支払いができるよう、お金の管理をきちんとすることが大切です。
利用限度額も確認
クレジットカードは無制限に使えるわけではなく、決済できる額には上限が設けられています。利用限度額まで使ってしまった場合、支払いが終わるまではカードが使えません。利用限度額は個人の信用にもとづき設定されるため、同じカードでも人によって上限が違います。あらかじめ自分の利用枠を確認しておきましょう。
紛失したらすぐに届出を
クレジットカードを紛失したり盗まれたりした場合には、すぐにカード会社に連絡しましょう。カードの紛失・盗難に関しては、24時間届出を受け付けてもらえます。紛失の届出をしていないままカードを他人に使われてしまった場合には、カード会社から支払いを請求される可能性があります。
クレジットカードの賢い使い方を知って得しよう
クレジットカードを使うと、現金を使うよりもお得なことがたくさんあります。クレジットカードの賢い使い方を知っておきましょう。
カード払いにしてポイントを貯める
ほとんどのクレジットカードではポイントプログラムが実施されており、カードで決済すればポイントが貯まる仕組みになっています。貯まったポイントは、買い物に使ったり、商品や他社ポイント、電子マネーなどに交換・移行したりできます。
カード払いが可能なものはできるだけカードで払うことで、ポイントを多く貯められます。貯まったポイントで好きな物を買ったりレジャーに出かけたりする楽しみが増えます。
カードによってポイント還元率が違う
クレジットカードのポイント還元率は0.5%程度のものが多いですが、1%を超えるような高還元率のカードもあります。カードを選ぶときには、ポイント還元率にも注目しておくとよいでしょう。
特典をチェックして最大限活用
カード会社では、会員向けの特典を用意しています。カードに特典があるのを知らず活用していないケースはよくあります。持っているカードにどんな特典があるのかを確認しておきましょう。
クレジットカードの特典には、次のようなものがあります。
旅行傷害保険
海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険が付帯しているカードは多くなっています。旅行傷害保険が付いているカードの場合、旅行代金をカード決済していれば補償が受けられるケース(利用付帯)と、クレジットカードを持っているだけで補償が受けられるケース(自動付帯)があります。
宿泊施設・レジャー施設等の優待
ホテルやレストラン、アミューズメントパークなど、さまざまなお店や施設を優待料金で利用できることがあります。
系列店での買い物割引
発行元と同系列のお店で、特典として特定の日に割引で買い物ができるクレジットカードも多数あります。
空港ラウンジ無料
ゴールドカードやプレミアムカードといった上位のクレジットカードでは、空港ラウンジを無料で利用できる特典が付いていることがあります。
カードを使えば簡単に家計簿をつけられる
現金で支払いをすると、何にいくら使ったかわからなくなってしまい、家計簿をつけるときに困ることがあります。クレジットカードの場合には利用明細が残っているので、利用明細を見ながら家計簿をつけることができます。できるだけ現金払いを減らすことで、家計簿をつける負担を減らせます。
家計簿アプリと連携させることも可能
家計簿アプリを使えば、スマホで簡単に家計簿がつけられます。家計簿アプリの中にはクレジットカードの利用明細を取り込めるものがあるので、クレジットカードと併用するとますます便利になります。
利用明細はウェブで確認するのがおすすめ
クレジットカードの利用明細は、毎月郵送してもらう方法とウェブで確認する方法があります。現在では、利用明細書を郵送してもらうと手数料が発生するカードが多くなっています。利用明細をウェブで確認すれば、無駄な手数料を払わなくてすみます。郵送になっている場合には、ウェブへの切り替え手続きをしておくのがおすすめです。
まとめ
クレジットカードは実店舗、インターネット、公共料金の支払いなどさまざまな場面で使えます。電子マネーやスマホ決済といった他のキャッシュレス手段と組み合わせることもできます。また、ポイントが貯まったり特典が受けられたりするメリットもあります。便利でお得なクレジットカードをぜひ活用しましょう。
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- クレジットカード
森本由紀
AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、行政書士、夫婦カウンセラー
大学卒業後、複数の法律事務所に勤務。30代で結婚、出産した後、5年間の専業主婦経験を経て仕事復帰。現在はAFP、行政書士、夫婦カウンセラーとして活動中。夫婦問題に悩む幅広い世代の男女にカウンセリングを行っており、離婚を考える人には手続きのサポート、生活設計や子育てについてのアドバイス、自分らしい生き方を見つけるコーチングを行っている。