住宅ローンの借り換えに興味がありつつも、手続きが面倒そうなイメージや、反対に損をしてしまうのではないかという不安から、なかなか実行できずにいる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、借り換えについてメリット・デメリットの両側面から解説し、借り換えに失敗しないための注意点についてもまとめます。
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「住宅ローンの借り換え」とは?
住宅ローンの借り換えとは、住宅ローンの返済期間中に別の住宅ローンを借りて、現在契約している住宅ローンを一括返済することを意味します。すでに返済中の住宅ローン金利よりも、現在の金利が低くなっている場合に注目したい制度です。借り換えを行うことで、月々の返済額が減る可能性があります。
住宅ローン借り換えの背景
住宅ローンとは、人生の中でも大きな買い物です。全て現金で購入できればよいのですが、大きな買い物ですのでローンを利用する人が多いでしょう。
近年の日本では超低金利時代が続いており、住宅ローンを契約したときよりも金利が低くなっていることも少なくありません。借り換えを行うことで住宅ローン契約の見直しができるため、住宅ローンの借り換えに興味を持つ人が増えていると考えられます。
借り換えに適したタイミング&注意点
「自身も住宅ローンの借り換えをした方がよいのではないか」と金融機関に申し込む前に、いくつか確認してほしい点があります。ここでは、借り換えを検討する際の確認事項や借り換えのタイミング、注意点をまとめて紹介します。
契約条件に関する確認事項
借り換えを検討すべき契約条件・タイミング
借り換えをした方がよい住宅ローン契約の目安となる条件として、主に次の2つがあります。
● 旧契約と新契約の金利差が0.5%以上
● 借り換え時のローン残高が1000万円以上で、残りの返済期間が10年以上
借り換え前に確認したい事項とともに、以下で詳しく見ていきましょう。
諸費用がかかる点について
住宅ローン契約の借り換えの際、ネックになるのは諸費用を負担しなければならない点です。この諸費用には、新たな保証料や事務手数料などが挙げられます。これらの諸費用を含めても、借り換えのメリットがあるかどうかを事前に確認するようにしましょう。
諸費用も考慮したうえで、金利差が0.5%以上ない場合は、借り換えをしても節約にはならない可能性があります。
借り換え時のローンの状態について(時期・残高など)
借り換えをしようと思った時点で、まずは現状把握をしましょう。住宅ローンの残高がいくらくらいなのか、現在の借り入れ金利は何%なのか、などです。
たとえば、金利差がわずかであり、残りのローン年数が少ない場合などは注意が必要です。このような場合は上述した諸費用分を含めると、組み直しによってかえって損をする場合もあるからです。
これらのことから、一般的には住宅ローン残高が1000万円以上あり、なおかつ残りの返済期間が10年以上あれば、新しい住宅ローン契約に組み直すことで十分にメリットを受けられるとされています。
健康状態に関する確認事項
住宅ローンの借り換えを検討する場合、金利などお金に関する点が気になりがちですが、契約者となる人の健康状態に関しても注意しましょう。
一般的に住宅ローンを契約する際には、あわせて団体信用生命保険に加入します。この団体信用生命保険には医的診査があります。一定の条件を満たしたうえで加入すれば、契約者が万が一死亡または高度障害になった場合にローン残高が消滅し、相続人に住宅が遺るというものです。
団信に通らない場合も
既存の住宅ローン加入の契約時に団信に加入できていたとしても、借り換えの際には新たな住宅ローンに対して、団信に新規加入する必要があります。
借り換え時の健康状態によっては、団信引き受け不可となることもあります。健康に不安のある人は、借り換えの相談時に担当者にあらかじめ相談しておくと安心です。
借り換えで何を重視するかを洗い出す
借り換えを検討している理由が金利の面だけであれば、これまで住宅ローンを契約していた金融機関に相談してみるのも一つの方法です。新たな返済計画の相談や、場合によっては金利の引き下げを検討してくれる可能性もあり得ます。
この場合では金利比較が必要となりますので、借り換えを検討している金融機関で事前審査だけでも受けてみて、その審査結果をもってこれまでの金融機関と相談する方がスムーズです。
一方、団信の保障充実や金利タイプの変更に関しては、借り換えで対応するしかありません。
住宅ローンの借り換えの方法・手順の流れ
事前に注意点について確認したところで、借り換えの方法・手順について解説していきます。
(1)金融機関を選び、借り換えについて相談する
金融機関選びは、住宅ローン借り換えの第一歩です。どのような条件で選択するかは人によりさまざまですが、信頼のできる金融機関を選ぶようにしましょう。相談の段階で、それぞれの金利に基づいたシミュレーションを提示してくれることが一般的です。
また、金融機関によっては、土日や祝日も住宅ローン相談会などを開催している場合があります。平日の相談が難しい場合は、事前に金融機関に尋ねておくと安心です。
(2)事前審査
金融機関で借り換えの相談をし、借り換えをした方がメリットがあると感じたら、実際の融資前に事前審査を行います。事前審査では、勤続年数や年収などの返済能力だけでなく、健康状態、返済負担率、担保評価など総合的に審査されます。
事前審査の必要書類
この事前審査のために必要な書類は以下の通りです。場合によっては、追加資料として別の書類の提出を求められることもあります。
● 契約者本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、保険証など)
● 契約者の所得を確認できる書類(所得証明書など)
● ローン契約の対象となる住宅の確認書類(登記事項証明書(不動産登記簿謄本)、売買契約書など)
● 現在の住宅ローンに関する書類(返済予定用、返済口座の通帳など)
(3)本審査
事前審査に通過した場合、本審査の申し込みをします。本審査に進むためには、「ローン借入申込書」に記入をして提出します。ここでは追加資料として、印鑑証明書、住民票、所得証明書が必要です。
本審査で否決となる場合も
事前審査を通過しても、本審査で必ず通過できるとは限りません。事前審査は、おおまかな概要だけで審査をする、いわば仮審査のようなものです。本審査ではさらに詳細な書類提出も求められることから、より厳しく審査されると考えられます。
(4)これまでの住宅ローン契約先へ連絡
本審査に通過し、住宅ローンの借り換えができることが決定したら、これまで契約していた金融機関へ残額を全額繰り上げ返済する旨の連絡を入れましょう。
(5)新しい住宅ローン契約の締結・融資実行
新しい住宅ローン契約を行う金融機関と、契約の締結を行います。新しい金融機関での口座開設(住宅ローン返済に使うため)の手続きも行います。
(6)これまでの住宅ローンを一括返済
新しい住宅ローン契約が始まると同時に、これまでの住宅ローン契約の残額をすべて返済しましょう。これまで利用してきた返済用口座に、繰り上げ返済の手数料、発生している金利なども含めたローン残額を送金し、一括返済します。
(7)これまでの抵当権の抹消、新しい抵当権の設定
住宅ローンを契約しているということは、その返済が終わるまでの間、住宅には抵当権が設定されています。当然、これまで契約していた金融機関の抵当権は抹消する必要があります。
これらの手続きは司法書士に委任する形が一般的です。事前に金融機関から抵当権に関する説明はありますが、実際に手続きを行うのは、これまでの契約を繰り上げ返済し、新契約の返済が始まる前のタイミングと考えておきましょう。
(8)新しい住宅ローン契約に基づいた返済計画がスタート
ここまでの手順で、これまでの契約の残高がゼロになり、抵当権を抹消した状態となります。その後は、新しい金融機関との返済計画がスタートします。
住宅ローン借り換えにかかる期間
ここまで、住宅ローン借り換えのおおまかな流れについて紹介しました。住宅ローンの借り換えは、これまでの金融機関と新しい金融機関の手続きを同時進行する必要があり、かなりの時間を要します。
もちろん、各金融機関が然るべきサポートをしてくれますので、契約者が困惑するような場面はないといえます。しかし、普段聞きなれない用語が頻出することが多かったり、見慣れない書類の取り寄せが必要であったりするため、借り換え契約が完了するまでには時間的な余裕を持っておく方が安心です。
手続きが完了する時間的な目安とは
最初に行う事前審査では、おおむね1週間前後で結果の知らせが届きます。引き続き本審査に進む場合は、追加で求められる書類を提出した後、さらに2~3週間は必要となります。
住宅ローン以外に借り入れがある場合や、自営業を営んでいる場合で経営状態の確認などが必要となれば、さらに審査期間を要すると考えられます。
本審査での追加書類に時間がかかることも
本審査での追加書類の提出に際し、取り寄せまでに時間がかかる場合もあります。印鑑証明や住民票などは、基本的に自治体窓口の開所時間に取り寄せることになりますので、早めに交付を受けておく方が安心です。
事前審査の段階で、あらかじめ本審査で必要となる書類について金融機関担当者に聞いておくのもよいでしょう。
住宅ローン借り換えのメリット
住宅ローン借り換えのメリットは、主に3つ挙げられます。自身で気になるメリットが1つでもあれば、一度金融機関に住宅ローンの借り換えについて相談してみるとよいでしょう。
(1)総返済額を減らすことができる
住宅ローンの借り換えを行う目的として、一番に挙げられるメリットは「総返済額の減額」です。総返済額が減るということは、月々あるいはボーナス時期の各回の返済額も減るということです。月々のローン返済額の負担が軽減される効果が期待できるでしょう。
(2)変動金利または固定金利を変更できる
これまでの住宅ローンを変動金利で契約していたとして、今後の金利上昇が不安となる場合などは、借り換えをすることで固定金利に変更が可能です。当然、変動金利から固定金利への変更も可能です。
住宅ローンを契約した時点で、この先数十年に渡る住宅ローン返済期間の経済情勢について測ることは到底できません。
そうであれば、まずは住宅ローン契約時点で自身にとってメリットと感じる金利タイプで契約をし、時間の経過とともに借り換えが必要であれば検討していくという柔軟な対応でもよいでしょう。
(3)借り換えと同時に団信を変更できる
団体信用生命保険(団信)については、借り換え前に確認すべき項目にて説明しました。ではなぜ、借り換えのメリットとなるのかというと、最新の保障内容に変更できるからです。
ここ10年ほどで、団信の保障内容は変わりつつあります。従来のタイプでは、契約者の死亡または高度障害時に団信適用となりました。
近年の新しいタイプの保障範囲は大幅に拡大され、従来のタイプに加えて、ガン・心疾患・脳疾患も含む3大疾病状態に該当すれば団信の適用となる商品も登場しています。商品によっては、7大疾病、10大疾病などもカバーする団信があります。
団信は住宅ローンと同時加入が原則
団信は、一旦加入したら途中で内容変更は一切できません。あくまでも新規契約時に同時加入が原則です。従って、住宅ローン借り換えの際は、新たな保障の団信に切り替えるチャンスでもあります。
住宅ローン借り換えのデメリット
住宅ローン借り換えのメリットを3つ挙げましたが、反対にデメリットはあまりないといえます。強いて言えば、手続きが煩雑であることが挙げられます。
手続きが煩雑・時間がかかる
ここまでの解説でもわかりますように、借り換えとはいっても、新たな住宅ローン契約を結ぶことになります。従って、住宅購入時に住宅ローン契約を結んだ流れとほとんど同じ手順を再度踏むことになります。
借り換えには、本審査時に必要となる追加書類の取り寄せ期間も含めると、事前審査から本審査終了までに1か月半~2か月かかることが予想されます。並行して、これまで返済していた金融機関とのやりとりも必要となります。
デメリットへの対処法
住宅ローンの借り換えをする場合は、自身の1年間のスケジュールを確認し、比較的に時間の余裕がある時期に検討することをおすすめします。例えば、自営業など確定申告が必要な業種の場合では、確定申告シーズンに重なるような借り換え手続きは控えた方がよいでしょう。
年間計画の中で、どのタイミングならスムーズな借り換えが実行できるかをあらかじめ検討しておくと安心です。
まとめ
住宅ローンの借り換えを検討するポイントの紹介と、実際の流れから見るメリット・デメリットについてまとめました。注意すべき点を押さえながらしっかりと手順を踏んで、後悔のない住宅ローン借り換えを目指しましょう。
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大野翠
芙蓉宅建FPオフィス代表、FP技能士センター正会員
金融業界歴10年目、お金と不動産の専門家。生命保険、損害保険、各種金融商品の販売を一切行わない「完全独立系FP」として、プロの立場から公平かつ根拠のしっかりしたコンサルティングを開催している。