赤ちゃんのために用意したベビーベッド。そのベビーベッドを使わなくなった後は、赤ちゃんをどこに寝かせたらいいのでしょうか?
今回はベビーベッド卒業後の赤ちゃんの寝るスペースについて説明します。育児ストレスを溜めないコツも先輩ママの体験談を交えてご紹介いたします。
ベビーベッドの使用期間はいつからいつまで?
ベビーベッドを使い始めるのは、出産後退院して家に帰ってすぐでしょう。では、使い終わるのはいつでしょうか?一般的なベビーベッドは二歳まで使える設計になっていますが、実際は一歳までに使用をやめたという人がほとんどです。
ベビーベッドをやめるきっかけとして多いのは、赤ちゃんがつかまり立ちを始めたこと。生後10か月頃にはつかまり立ちをするようになりますが、そうなると「柵によじ登りベッドから落ちてしまわないか…」と心配になるからです。
また、ベビーベッドを嫌がってなかなか寝てくれない赤ちゃんもいますので、ベビーベッドを買ったものの、すぐに使わなくなったという人もいます。
ベビーベッドのメリット
ベビーベッドを用意すべきかどうかで悩む人も多いと思います。ベビーベッドにはどんなメリットがあるのかを確認しておきましょう。
ママの腰に負担がかからない
ママは赤ちゃんを1日に何度も抱き上げないといけません。ベビーベッドならその都度屈まなくて済みます。おむつ替えも立ったままできるので、腰に負担がかかりません。赤ちゃんがお昼寝するときも、ベビーベッドへ連れて行けばいいだけ。わざわざ布団を敷く手間もかかりません。
寝かせるスペースの清潔さを保てる
生まれて間もない赤ちゃんの寝床は特に清潔にしておきたいもの。床に直接布団を敷いたり大人のベッドに一緒に寝かせたりすると、「ダニやホコリでアレルギーになるのでは?」と心配な人も多いと思います。高さのあるベビーベッドならホコリも入りにくく、赤ちゃん専用の清潔なスペースを用意できます。
自立心が養われる
ベビーベッドに寝かせることで、子どもの自立心が養われるという説があります。欧米では新生児の頃からベビーベッドで別室に寝かせるのが一般的。住宅事情の違いもありますが、赤ちゃんも一人の人間として扱い、一人寝をさせるという考え方なのです。子どもを早く自立させたいと考えているなら、ベビーベッドを使うのが有効かもしれません。
ベビーベッド卒業後はどこで寝る?
ベビーベッド卒業後は、親と一緒の布団で寝かせるか、ベッドや布団は別に用意するべきか、子どもは別室で寝かせるかなど、いろいろ悩んでしまうでしょう。どうするべきか、各家庭の事情や親の考え方、子どもの性格などによっても変わってきます。
親のベッドで一緒に寝る
親のベッドに子どもを一緒に寝かせる方法があります。この場合、ベッドが狭いと、子どもがベッドから落ちてしまうのが心配です。ベッドを壁にくっつけて子どもを落ちないようにするとよいでしょう。子ども用にシングルベッドを買って、親のベッドと隣接させて寝る方法もあります。
和室に布団を敷いて親と一緒に寝る
和室に布団を敷いて寝ている場合には、親の布団に子どもを一緒に寝かせても、特に心配はありません。親と一緒に寝かせれば、子どもの布団を別に敷く必要がありません。狭い部屋でもパパとママが一緒に寝ることができるので、夫婦の距離ができずに済みます。
子ども用を別に用意し、隣に敷いて寝てもかまいませんが、まだ小さい子どもはママやパパの布団に入りたがる場合も。子ども用を用意しても結局使わないということになってしまうこともあるので、しばらくは親と一緒でいいのではないかと思います。
子どもを別室に寝かせるなら
子どもを早くに自立させたい人や、夫婦のプライバシーを守りたいという人は、子どもを別室に寝かせたいと考えることもあるでしょう。この場合には、ベビーベッド卒業後の子ども用のベッドや布団を用意する必要があります。
子どもをベッドに寝かせる場合には、落ちても大丈夫なように、床にもマットレスを敷くなどの工夫をした方がよいでしょう。心配な場合には、ベビーモニターを利用する方法もあります。
ベビーベッドは最初からなくてもOK
ベビーベッドはなかったら困るというものではありません。焦ってベビーベッドを買うのではなく、必要かどうかよく考えてから用意しましょう。
赤ちゃんがベビーベッドを嫌がることがある
まだ小さい赤ちゃんにありがちなのが、ママやパパが一生懸命抱っこして寝かせても、ベビーベッドに置いたとたん目を覚まして泣き出すというケース。これを何度も繰り返すと、赤ちゃんが寝付く頃には親も疲れ果ててしまいます。
ベビーベッドを嫌がる赤ちゃんを無理に寝かせるよりも、最初から添い寝してしまった方が親子とも穏やかでいられます。赤ちゃんはベビーベッドに寝かさないといけないわけではありません。寝付かない子どものためにストレスを溜めすぎることの方が問題ですから、ママが楽になる方法を選んでください。
母乳のママには添い寝がおすすめ
母乳の赤ちゃんは、夜も3~4時間おきに目を覚まします。赤ちゃんが泣き出す都度、起き上がってベビーベッドから赤ちゃんを抱き上げ、授乳するのはかなり大変。添い寝であれば寝たまま授乳できるので、ママの負担は大幅に軽減します。
筆者も娘を母乳で育てましたが、添い寝だと夜中の授乳が本当に楽でした。最初は座って授乳して寝かしつけていたのですが、寝たと思って布団に置いたとたん子どもは泣き出し、再び授乳。それを何度も繰り返していると、自分は全く眠れませんでした。
「添い乳」と呼ばれる添い寝したまま授乳するスタイルに変えたところ、授乳後そのまま寝てくれるようになったので一安心。ようやく自分も寝ることができるようになりました。母乳で寝かしつけに困っているママは、ぜひ試してみてください。
和室で川の字になって寝るメリット
赤ちゃんをベビーベッドに寝かせた場合、ママが赤ちゃんと同室に寝ると、パパの寝るスペースがなくなる場合があります。そうなるとパパだけ別室になり、パパが十分に育児参加できないという問題が起こります。
出産後の女性は心身ともにデリケートになっています。なかなか寝てくれない赤ちゃんと夜中に一人で格闘するのは、想像以上に心細いもの。そんな時期だからこそ、パパが側で一緒に寝てくれると、とても安心できるのではないでしょうか。
筆者の場合、当初は子どもの布団を別に敷き、夫だけ別室で寝てもらっていました。一緒の布団で添い寝を始めてからは夫も同室で寝てもらうようにしたのですが、おむつ替えや寝かしつけなどを協力してもらえたので、とてもありがたかったです。何より、一人で育児しているのではないという気持ちになれました。
最近は育休を取る男性も増えていて、夫婦協力して育児しやすい環境になってきています。ベビーベッドを使うかどうかも含め、お互いがどのように育児参加するかについても、夫婦でしっかり話し合うことをおすすめします。
まとめ
ベビーベッド卒業後は、親の布団で一緒に寝かせるか、子ども用のベッドや布団を新しく追加するかを考えておきましょう。ベビーベッドは必須のアイテムではないので、最初からベビーベッドなしで、赤ちゃんに添い寝しても問題ありません。赤ちゃんをどう育てるかについては、各家庭の事情や個人の考え方もあります。一人で悩まず、夫婦で話し合いながら一緒に考えてみてください。
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森本 由紀
AFP(日本FP協会認定)、行政書士、夫婦カウンセラー
大学卒業後、複数の法律事務所に勤務。30代で結婚、出産した後、5年間の専業主婦経験を経て仕事復帰。現在はAFP、行政書士、夫婦カウンセラーとして活動中。夫婦問題に悩む幅広い世代の男女にカウンセリングを行っており、離婚を考える人には手続きのサポート、生活設計や子育てについてのアドバイス、自分らしい生き方を見つけるコーチングを行っている。