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投資信託の手数料はいくらかかる?購入・保有・売却コストをわかりやすく解説

公開日 2026.05.07

投資信託には購入時・保有中・売却時に様々な手数料がかかり、これらは最終的な資産額に大きく影響します。特に信託報酬などの継続コストは見えにくく、長期運用では無視できない差となります。 本記事では、手数料の種類や相場、インデックス型とアクティブ型の違い、さらにシミュレーションを通じた影響まで整理し、コストの考え方をわかりやすく解説します。

\お役立ち情報/

投資信託の基本を詳しく解説

投資信託の手数料とは?

投資信託の手数料はいくらかかる?購入・保有・売却コストをわかりやすく解説

投資信託の手数料は運用や管理にかかるコストであり、最終的なリターンに直接影響する重要な要素です。

なぜ手数料がかかる?

投資信託は、運用会社・販売会社・信託銀行がそれぞれ役割を担い、資産の運用や管理を行っています。これらの業務には人件費や運営コストがかかるため、その対価として手数料が設定されています。

投資家の負担

手数料には、購入時にかかるものと、保有中に継続して差し引かれるもの(信託報酬など)があります。特に信託報酬は日々資産から差し引かれるため、投資家が意識しにくい形で負担が積み重なります。

利益との関係

手数料は運用益から差し引かれるため、コストが高いほど実質的なリターンは小さくなります。投資信託は、得られた利益を再投資する「複利」によって資産が増えていきます。複利とは、元本だけでなく利益にもさらに利益がつく仕組みのことです。

このため、信託報酬などのコストが継続的に差し引かれると、本来増えるはずの利益も減少し、その影響が次の運用にもおよびます。結果として、わずかなコスト差でも長期では資産額に大きな差が生まれます。

投資信託の手数料の種類

投資信託の手数料は「購入時・保有中・売却時」に分かれており、それぞれ性質と負担のタイミングが異なります。

購入時手数料

購入時手数料は、投資信託を買う際に販売会社(銀行や証券会社)へ支払う費用です。NISAの「つみたて投資枠」対象商品は、法令により購入時手数料がかからない「ノーロード」に限定されています。

一方で、窓口販売の投資信託などでは商品や販売会社によって異なり、最大3.3%(税込)程度の手数料がかかる場合もあります。最近ではネット証券を中心に、NISA枠以外でも手数料無料とするケースが増えています。

信託報酬(保有コスト)

信託報酬は、投資信託を保有している間に継続的にかかる費用です。運用や資産管理の対価として日々資産から差し引かれ、年率で表示されます。

つみたて投資枠対象商品では、信託報酬は低コスト帯(0.1%〜0.3%程度)に集中しており、インデックス型は比較的低水準に収まる傾向があります。一方、一般的な投資信託では1%を超える商品もあり、コスト差が大きくなる点に注意が必要です。

信託財産留保額

信託財産留保額は、投資信託を解約する際に差し引かれる費用です。解約に伴う売買コストを、ほかの投資家と公平に分担する目的で設定されています。

設定されていない商品も多い一方、ある場合でも0.1%前後が一般的で、最大でも0.3%程度に収まるケースが多い傾向にあります。

そのほか費用

そのほか費用には、監査費用や売買委託手数料などが含まれます。これらは投資家に対して直接請求されるものではなく、運用の中で発生し、基準価額に反映される形で間接的に負担します。

信託報酬とは別に発生し、運用報告書などで確認できますが、事前に正確な金額が把握しにくい点が特徴です。そのため、実質的なコストとして信託報酬と併せて総コストで判断することが重要です。

出典:一般社団法人投資信託協会「投資信託のコスト」

購入・保有・売却でかかる費用

投資信託のコストは、購入時・保有中・売却時の3つのタイミングで発生し、それぞれ該当する手数料が異なります。

購入時コスト

購入時に手数料がかかる場合、投資した資金の一部が差し引かれるため、運用に回る元本が少なくなります。その結果、同じ運用成績であっても、手数料がない場合と比べて最終的な資産額に差が生じます。

保有中コスト

保有中のコスト、特に信託報酬は長期運用では負担が積み重なり、最終的なリターンに大きく影響します。

売却時コスト

売却時にコストが発生する場合、解約時に資産の一部が差し引かれます。そのため、売却タイミングによっては受取額が想定より少なくなる可能性があります。

税金の扱い

投資信託の利益には、通常20.315%の税金がかかります。ただし、NISA口座を利用した場合は、一定の投資枠内で運用益が非課税となるため、税負担を抑えることができます。

インデックス型とアクティブ型のコスト比較

投資信託は大きく「インデックス型」と「アクティブ型」に分かれ、運用方法の違いによってコスト水準にも差が生じます。

インデックス型の特徴

インデックス型は、日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動する運用を目指す投資信託です。銘柄選定や売買を最小限に抑えるため運用コストが低く、長期投資との相性が良いのが特徴です。

アクティブ型の特徴

アクティブ型は、市場平均を上回るリターンを目指して銘柄選定や売買を積極的に行う投資信託です。調査や分析、人件費がかかるため、インデックス型と比べてコストが高くなる傾向があります。

手数料の違い

NISAつみたて投資枠の商品をもとに、インデックス型とアクティブ型の手数料の違いを確認します。

まず、つみたて投資枠ではノーロード商品のみが対象となるため、購入時手数料はいずれのタイプも無料です。差が出やすいのは信託報酬率で、以下のとおり上限が定められています。

 

インデックス型

アクティブ型

投資先

国内

内外・海外

国内

内外・海外

信託報酬(税抜)の上限

0.5%

0.75%

1.0%

1.5%

インデックス型は、一般的に0.1%~0.3%程度の低コスト帯の商品が多く見られます。一方、アクティブ型は、法令による上限設定がインデックス型よりも高く設けられています。これは、銘柄調査や人件費といったリサーチコストが必要になるためです。

出典:金融庁「NISAを利用する皆さまへ」
出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品の概要について」

どちらが安い?

コスト面では、インデックス型のほうが低く抑えられる傾向があります。特に長期運用では信託報酬の差が複利で影響するため、コストの低いインデックス型が有利になるケースが多いといえます。

比較表で分かる!手数料の違い

投資信託は、購入時手数料の有無によってコスト構造が異なります。まずは全体像を比較表で確認しましょう。

項目

ノーロード(購入時手数料なし)

購入時手数料あり

購入時手数料

0%

あり

初期コスト

低い

高い

投資スタイル

長期投資向き

短期・提案型もあり

主な取り扱い

ネット証券中心

銀行・対面販売が多い

ノーロード(購入時手数料なし)とは

ノーロードとは、購入時手数料がかからない投資信託のことです。購入時のコストが発生しないため、投資した資金をそのまま運用に回せる点が特徴です。

購入時手数料ありとなしで何が違う?

購入時手数料がある場合は、購入時点でコストが発生するため、運用開始時点の資産効率に差が生じます。

一方、手数料がかからない場合は、投資資金をそのまま運用に回せるため、初期段階から効率的に資産形成を進めやすくなります。

信託報酬が低い商品の見つけ方

購入時手数料の有無に加えて、信託報酬の水準も重要なポイントです。目論見書や販売会社のページで信託報酬を確認し、できるだけ低コストの商品を選ぶことが基本となります。

また、同じ運用タイプでも商品ごとにコスト差があるため、必ず個別に比較することが重要です。

手数料が安い投資信託の選び方

投資信託のコストは商品によって異なるため、インデックス型だから低コストと決めつけず、個別に確認することが重要です。

信託報酬の目安

信託報酬は、投資信託のコストの中心となる指標です。つみたて投資枠対象商品の分布では、0.1~0.3%程度帯の低コスト帯に集中しており、0.2%前後が一つの目安となります。

ただし、同じインデックス型でも商品によって差があるため、必ず個別の数値を確認する必要があります。

コストと運用成績の関係

運用成績は、市場環境や投資対象、運用方針などによって変化します。そのうえで、コストも運用成績に影響する重要な要素の一つです。信託報酬などの費用は運用益から差し引かれるため、同じ運用成果であっても、コストが低いほど投資家の手取りのリターンは大きくなります。

一方で、アクティブ型の中には、コストが高くても市場平均を上回る成果を目指す商品もあり、コストだけで商品の優劣が決まるわけではありません。

総コストを見る

投資信託のコストは、信託報酬だけでなく、その他費用も含めて判断する必要があります。これらは基準価額に反映される形で間接的に負担するため、見落とされがちな点です。

信託報酬だけでなく、運用報告書などで実質的なコスト(総経費率)を確認することが重要です。

手数料は元本にどう影響する?

手数料の差は一見小さく見えますが、長期運用では複利により資産額に大きな差が生まれます。

長期運用での差

前述のとおり、投資信託は運用益が再投資される「複利」によって増えていきます。そのため、毎年のわずかなコスト差でも、期間が長くなるほど差は拡大します。特に信託報酬は継続的に差し引かれるため、長期では無視できない影響となります。

シミュレーションの前提

本記事では、金融庁が提供する「つみたてシミュレーター」をもとに試算しています。

シミュレーションは、積立額・期間・想定利回りを入力することで、将来の資産額を算出できる仕組みです。

前提条件は以下のとおりです。

  • 毎月積立:3万円
  • 想定利回り:年率3%
  • 積立期間:10年・20年・30年

出典:金融庁「つみたてシミュレーター」

結果表|10・20・30年の資産差

前提条件に基づく試算では、積立期間が長くなるほど資産の増加幅が大きくなることが分かります。特に20年・30年と期間が伸びるにつれて、複利の効果が強く表れます。

期間

元本

運用後資産

増加額

10年

360万円

418万円

+58万円 

20年

720万円

981万円

+261万円 

30年

1,080万円

1,736万円

+656万円 

このように、同じ積立額でも運用期間が長くなるほど差が拡大します。信託報酬の違いも同様に長期で影響が大きくなるため、コストは早い段階で意識することが重要です。

注意点

このシミュレーションは、一定の利回りを前提とした試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません。また、信託報酬などのコストは利回りに影響するため、コストが高いほど最終的な資産額は小さくなる傾向があります。

投資信託の手数料で失敗しないために

手数料は見えにくいコストであるため、事前に確認しないと想定以上の負担となる可能性があります。

目論見書の確認

投資信託の手数料は目論見書に記載されています。購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などの有無や水準を事前に確認することが重要です。

総コストを見る

信託報酬だけでなく、その他費用も含めた実質的なコストを確認する必要があります。運用報告書に記載される総経費率などを参考に、全体のコストで判断することが重要です。

短期売買に注意

投資信託は長期運用を前提とした商品です。短期間で売買を繰り返すと、コスト負担が相対的に大きくなり、リターンを圧迫する可能性があります。

投資信託を始めるときに確認したいサポートと手続き

無理なく継続するためには、仕組みやサポート体制も事前に確認しておくことが重要です。

少額からの積み立て

投資信託は少額から積立投資が可能です。毎月一定額を積み立てることで、価格変動の影響を分散しながら、長期的な資産形成を目指すことができます。

手数料の確認方法

手数料は、目論見書や販売会社のページで確認できます。特に信託報酬やその他費用は見落としやすいため、購入前に必ず確認しておくことが重要です。

相談先を確保する

金融機関や証券会社の窓口、ファイナンシャルプランナーなど、相談できる環境を整えておくと安心です。不明点を事前に解消することで、納得したうえで投資を始めることができます。

よくある質問

投資信託の手数料は仕組みが分かりにくく、実際の負担や影響について疑問を持つ人も少なくありません。ここでは、手数料に関してよくある質問を整理し、基本的なポイントを確認します。

Q:信託報酬はいつ引かれますか?

信託報酬は、日々の基準価額に反映される形で差し引かれます。投資家が直接支払うのではなく、保有している間に継続的に負担する仕組みです。

Q:ノーロードならコストはゼロですか?

購入時手数料はゼロになりますが、信託報酬やその他費用は発生します。そのため、完全にコストがかからないわけではありません。

Q:手数料が安ければ必ず有利ですか?

コストが低いほど有利になりやすいですが、それだけで判断するのは不十分です。運用方針やリスク、運用成績なども含めて、総合的に判断することが重要です。

まとめ

投資信託の手数料は資産形成に影響する重要なコストであり、特に信託報酬は長期運用で差が広がります。インデックス型・アクティブ型にかかわらず、個別の手数料や総コストを確認したうえで、バランスを見て選ぶことが重要です。手数料の仕組みと影響を理解し、コストを意識して投資信託を選びましょう。

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