相談者:Kさん(鹿児島県在住)
夫31歳(会社員)、妻31歳(パート)、長男5歳、長女2歳
Q. 無理なく家を購入するには、どうすればいい?
夫と子ども2人の4人暮らし。再来年に上の子が小学生になる前に新築一戸建てを購入したいと考えています。理想の予算は2,500万円ですが、希望する地域では予算内に収まる物件がなく、最大でも3,000万円で抑えようと検討中。
ローンは夫名義で、変動金利は金利上昇が不安なので、固定金利を希望。私のボーナスは先行きが不透明なため、ボーナス払いは考えていません。借入額3,000万円、返済期間35年で計算すると、毎月の支払いが9万円ほどに。今の家賃よりだいぶ増えてしまうので家計が苦しくなるのでは、と購入に踏み切れません。
現在、住宅用や教育費の貯蓄に力を入れているため、子どもに旅行などの楽しい経験をさせてあげられていません。家を購入しつつ、楽しい思い出もつくりながら無理なく生活できるよう、アドバイスをお願いします。また、住宅用貯蓄を全額頭金に充ててもいいのかなど、住宅ローンの組み方についても教えてください。
なお、3年後に車2台を買い替え予定。250万円ほどに抑えるつもりですが、貯蓄はできていません。
A. 希望物件の水準を下げるか、支出減、収入増の策を
教育上必要なら旅行は教育費で。個人年金や働き方の見直しも要検討
マイホームの購入にあたり、毎月の住宅ローン返済が家賃並みだと安心ですよね。固定金利を選択、ボーナス払いはしない、という選択も賢明ですが、その希望を充たす物件がない状況なのですね。
そうであれば、希望物件の水準を下げるか、他の支出を抑えるか、収入を増やす策に出るかを検討する必要があります。残念ながら魔法のつえはないので、それなりの手立てを講じましょう。
予算に合う物件にするためには、地域の変更、土地や家の面積の縮小、新築にこだわらない、住まいの構造のランクダウンなどを検討してください。
家計支出については、いろいろ検討して現在の状況なのでしょう。住宅購入時には保育料がなくなりますが、習い事など新たな教育支出が発生するかもしれませんね。ローン支払いもあと2年でなくなるそうなので、その分を住宅ローン返済に加えられます。
貯蓄に力を入れているとのことですが、お子さんの教育費目的で458万円も確保できています。旅行が教育上必要なら、その中から計画的に使っては?
なお、あなたの個人年金は早く入りすぎた感あり。見直しも検討しましょう。車の買い替え資金を貯める方を優先すべき。住宅と車のダブルローン返済は難しいですから…。
諸問題の解決のために、あなたがパートからフルタイム勤務に変えられるといいですね。住宅ローンの組み方や手元資金の使い方については、購入時点の家計状況や予定物件によって判断すべきです。
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
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転載元:
「リビング熊本・かごしま」2023年7月1日号掲載
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高橋伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。