相談者:Mさん(鹿児島県在住)
夫35歳(看護師)、妻31歳(派遣社員/育休中)、長男0歳
Q. 住宅購入が目標、賢い家計のやりくりは?
昨年第1子が生まれて、住宅購入を考えるようになりました。
夫は夜勤ありの看護師で、私は派遣社員で現在育休中です。春から保育園が決まり、私も職場復帰します(家計簿は育休中のものです)。
現在、住宅購入に向けて固定費削減に取り組んでいます。私の利子付き奨学金は、すでに一括返済。保険も何度か見直し、今の保険に落ち着きました。携帯料金はポイント払いで、数年前から0円。積立投資は今年から減額し、その分を貯蓄に回しています。
昨年、夫の転職に伴い郊外に引っ越したのですが、マイホームは生活の利便性や教育環境を考え、夫婦共に中心部を希望。そうすると、住宅購入後は夫の通勤と保育園の送迎でもう1台車が必要になりそうです。
予算3000万円くらいのマンションを探していますが、35年ローンで月々の支払いが8~9万円と高額。早い方が良いと思いつつ、今後払っていけるのか不安もあり、購入に踏み切れません。
現実的な住宅購入の時期や予算をはじめ、家計のやりくりへのアドバイスをお願いします。
A. 職場復帰後にどのくらいの黒字が出せるかがカギ
やりくりは合格点。共働きを継続し、車はローンを組まずに購入を
家計費削減にチャレンジしようという場合、食費やレジャー費のようにすぐに減らせる部分から始めるケースが多いです。
Mさんはすでにそこはクリア。多そうに見える日用品費も子ども関係が1万円だそうで〇。やりくりについては合格点を差し上げたいです。
今は固定費削減に取り組んでいるのですね。毎月決まって出ていく支出をできるだけ抑えて、住宅資金づくりを加速、ローンの返済に支障が出ないようプランニングするやり方は賢いです。
毎月8~9万円のローンを35年払い続けられるか、という点ですが、現在、定期的な貯蓄をした上で、年に約113万円の黒字が出ています。住宅購入後に家賃が不要になる点を織り込むと、年間最大173万円をローン返済+マンションの管理費・修繕積立金、固定資産税、火災保険・地震保険料の支払いに充てられる計算です。
職場復帰後に保育料を払いながらどのくらいの黒字が出せるかがカギ。あなたの収入アップが2万円、保育料が3万円の予定だそうでちょっと厳しい状況ですが、ジュニアNISAで投資できるのは今年限りなので、教育資金計画を含め調整を。
第2子の出産計画もあるようなので、夫婦で力を合わせて共働きを上手に継続することが何より大切! まずは子どもを育てながら働くことに慣れましょう。
共働きの継続のためにマイカーがもう1台必要のようですが、今度はローンを組まずに買うことをおすすめします。駐車場代や管理費等を考え、一戸建ても視野に入れてはいかが?
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
相談者募集!家計の悩みを解決してもらいませんか
あなたの家計も高橋伸子さんにズバッと診断してもらいませんか。
1カ月の収支、家計状況と質問を書いて投稿フォームから応募を。
相談内容(保険、ローンなど)に関するデータは詳しく。
確認のため電話番号は必ず明記してください。
採用者には商品券2000円分を進呈。
転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2023年4月8日号掲載
■あわせて読みたい記事
・憧れのマイホーム、購入者の平均年収はいくら?メリットや注意点を確認しよう!
・【保育園の平均費用】はどのくらい?気になる種類や保育料の調べ方について
高橋伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。