自宅で仕事をするとき、小さくても「ワークスペース」があると便利です。ですが、今ある間取りのなかで、新たに個室の「書斎」をつくるのは難しいもの。そこで今回は、部屋数が限られたマンションでも取り入れやすい「ワークスペースづくり」のコツをご紹介します。リモートワーク中心の方だけではなく、快適な仕事環境を自宅につくりたい方もぜひチェックしてみてください。
個室がなくても「ワークスペース」はつくれる
リモートワークが普及したこともあり、近年自宅で仕事をする方が急増しました。自宅を快適な仕事環境に整えるため、パソコン・周辺機器だけではなくデスクやチェアなど「仕事場づくり」に必要なアイテムが一気に求められるように。そのため、希望のアイテムがすぐに手に入らなかった…という方も多いのではないでしょうか。
オープンな空間に「ワークスペース」をつくる方が多数
仕事専用の個室「書斎」を持つことができれば、リモート会議などにも集中しやすく仕事のオンオフを切り替えやすいというメリットがあります。ですがお子さんの様子を見ながら仕事がしたい、そもそも空き部屋がないなどの理由から、リビングなどのオープンな空間にワークスペースを設ける方も多数いらっしゃいます。実際にやってみて、個室が用意できなくても「ワークスペース」がつくれると実感した方は多いのではないでしょうか。
かくいう私もそのひとり。10年以上在宅ワークを経験しており、これまでさまざまなスタイルのワークスペースを取り入れていますが、やはり個室の書斎よりもLDKにつくるワークスペースが何かと便利だと感じています。
これからワークスペースをつくりたい、今あるワークスペースをより快適にしたい、という方は、これからご紹介するアイデアを参考にしてみてはいかがでしょうか。今回は、家具選びのコツを3つご紹介します。
マンションに快適なワークスペースをつくる「家具選び」3つのコツ
【家具選びのコツ1.】 デスクはコンパクトサイズを選ぶ
限られた空間にワークスペースをつくるなら、できるだけ「コンパクト」なデスクを選ぶのがおすすめです。一般的なオフィスデスクのサイズは横幅120cm程度、奥行き70cm程度ですが、これをそのまま自宅に持ち込むと意外に大きく感じられることでしょう。
仕事がしやすいと感じられるデスクサイズは人それぞれですが、ノートパソコンやモニターなどの周辺機器が置けて、さらに資料を少し広げられる必要最低限のサイズは横幅100cm程度、奥行き60cm程度です。このサイズを目安にスペースとご自身の使いやすさを照らし合わせながら選んでみてはいかがでしょうか。
【家具選びのコツ2.】ワゴン収納で省スペースに
デスクを小さくしたために、資料を収納するスペースがないという場合は、ワゴン収納を取り入れてみてはいかがでしょう。仕事の資料だけではなく、文具や飲み物の一時置き場などさまざまな用途で便利に使えます。使わない時はデスク下に収納できる(デスクの天板にぶつからない)高さのワゴンを選ぶと省スペースになります。
【家具選びのコツ3.】長時間作業ならチェアは妥協しない
長時間パソコンに向かうなど座ったままの作業が長い場合は、限られたスペースだとしてもチェアは妥協したくないところ。デスクはぐらつかない、使いやすいサイズ、形状などインターネット通販などでも選びやすいアイテムですが、チェア選びは実際に座ってみないと難しいと感じますよね。
ですが、実際にショップに足を運ぶことができない場合もあるでしょう。そのような時には、最低限以下のことをチェックしてみましょう。
■背もたれの高さ
背もたれが高くしっかりと体を支えてくれるハイバック、コンパクトに置きやすい背もたれが低めのローバックやミドルバックなど、お好みの背もたれを選びます。どのタイプが好みなのかわからなければ、自宅にあるチェアなどを参考に確認しましょう。座面が大きめでも比較的部屋に圧迫感を与えないのは、ローバック・ミドルバックです。
■背もたれが動くロッキング機能の有無
ロッキング機能は、背もたれが可動することで腰をのばせるなどリラックスできるもの。座面がそのままで背もたれのみ動く、座面と背もたれが同時に動くなどタイプはさまざまです。
■座面の高さ
座面の高さは、かかとが浮かず足裏全体が床につく程度を目安に選ぶとよいでしょう。昇降機能があるチェアを選べば安心ですが、小柄の方は一番低い座面の高さがどのくらいになるかもしっかりとチェックするのがおすすめです。
■張地の種類
チェアの張地は、肌触りがやさしいファブリック・通気性のよいメッシュ・お手入れしやすいPVC(塩ビレザー)とPU(合成皮革)などが一般的です。リビングなどにワークスペースをつくるなら、まわりのインテリアとの調和も大切にしたいところです。
■ひじ掛けやキャスターの有無
オフィスチェアの場合、ひじ掛けやキャスターの有無もチェックポイント。ひじ掛けがあるとラクな姿勢でリラックスできますが、デスクの高さによっては天板に引っ掛かり奥までしまえない場合があるため注意が必要です。キャスター付きの場合、チェアの移動はしやすいですが、床を傷つけてしまうこともあるため専用のシートなども一緒に準備するとよいでしょう。
自分に合った家具選びで快適なワークスペースを
前編ではマンションにつくるワークスペース「家具選びのコツ」をご紹介しましたが、もちろんマンション以外の住宅でも取り入れられるアイデアです。次回は、「レイアウトのコツ」をご紹介します。ぜひ、快適なワークスペースづくりのご参考になさってはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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