マンションなどの集合住宅では、お子さんが走ったり跳ねたりする音やモノの落下音など、「音問題」のお悩みもありますね。上下階や隣の部屋に音で迷惑をかけたくない…そう思う方は多いことでしょう。今回は、防音工事などの大掛かりなことはできなくても、気軽にできる「暮らしの防音対策」をご紹介します。
「暮らしの音」が気になったら…防音対策をするタイミング
小さなお子さんがいるご家庭では特に、マンションでの「音問題」にお困りではありませんか。お子さんが元気に走り回る足音やおもちゃを落としてしまった時の音など、上下階や隣の部屋に響いていないか気になりますよね。実はお子さんの足音は大人と変わらないほど響くと言われています。
集合住宅において、「騒音トラブル」は多くの方が直面しているお悩みです。また近年ではテレワークが普及し自宅で過ごす時間が増えているため、周辺の「生活音」が気になる方は多いことでしょう。少しでも音を和らげるため、これからご紹介するマンションの防音対策のアイデアをご参考になさってはいかがでしょうか。
「音問題」を和らげる。やっておきたいマンションの防音対策
【床の防音対策】
床から響く音をできるだけ和らげるためには、以下のようなアイテムを取り入れてみてはいかがでしょう。防音効果が期待できるだけでなく、インテリアとしても素敵なデザインが多数展開されています。
・パイルの密度や長さのある「防音カーペット」を敷く
・厚みのあるマットでクッション性もある「防音マット」を敷く
・家電の下に防振ゴムを取り付けたり、防音シートを貼ったりする
床は音が響くのはもちろん、振動も伝わると言われています。洗濯機などの生活家電が発する音や振動にも配慮して対策をしておくとよいでしょう。いずれも、特別な工事は必要なくご自分で取り入れられるアイテムばかり。ホームセンターやインターネットなどで購入することができますよ。
【壁の防音対策】
原状回復が定められている賃貸マンションでは特に、大掛かりな工事は難しくなります。ですが、防音材や吸音材をできる範囲で取り付けられることも。特に隣の部屋と隣接している壁や天井に防音・遮音材を貼ることで、音の軽減が期待できます。
【窓の防音対策】
マンションなどの集合住宅では、窓からの音漏れも気になるところ。生活音は窓から外に出ていくこともあるため、窓に透明な防音シートを貼ったり防音カーテンで遮音したりと対策をしておきましょう。
また、壁などを傷つけずに設置できる「内窓」を取り入れるアイデアも。穴や傷を残さず取り付けられる内窓なら、退去時にも安心ですね。マンションの賃貸契約書のルールを確認し検討してみてはいかがでしょうか。
家具の配置でできる「防音対策」とは?
床・壁や天井・窓などに防音アイテムを設置するだけでなく、「家具の配置」でも防音対策はできます。
たとえば、キャビネットや収納棚など大きめの家具を隣住戸との間にある壁に移動するのもひとつのアイデア。音を家具が吸収して響きにくくなります。ただし背の高い家具は転倒すると危険なため、安定した場所に設置する、地震対策をするなど安全面にも配慮してください。
また、テレビやスピーカーなどの音が出る家電は音や振動が隣の部屋に伝わりやすく騒音トラブルのもとに。隣の部屋と隣接する壁側に置くことは避けるのが無難です。音の出る家電を早朝や深夜などに使用する場合は、ヘッドフォンを使用するなど近隣への配慮をしましょう。
「暮らしの音」をできるだけ防いで快適に
マンションなどの集合住宅でお互いに気持ちよく暮らすためには、「音への配慮」が大切なポイントになります。
気軽に手に入る防音アイテムを使ったり、家具や家電の配置を工夫したりすることで少しでも暮らしの部屋を軽減することが、自分たちの暮らしだけでなく近隣の暮らしを守ることにも繋がります。あなたも、ご自分のライフスタイルやお部屋にあった防音対策を改めて検討してみてはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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