生活様式が大きく変わったことにより、住宅に対する価値観や優先順位が変化した方は多いのではないでしょうか。近年では新築にこだわらず、今ある住宅を住みやすくリフォームしたり中古住宅を購入してリノベーションしたりするケースも増えているよう。何から手をつけたらわからない…とお悩みなら、まず現状を把握することから始めてみてはいかがでしょう。今回は、リフォームをする前にチェックしておきたいポイントを部屋別にご紹介します。
まずは現状を把握することから
具体的なリフォームを考える前に、まずは自宅や中古住宅の現状を把握することが大切です。住まいへの不満やこれからのライフスタイルについて家族でよく話し合ってみましょう。出てきた意見と合わせて、リフォーム前のチェックポイントを確認するとスムーズです。それでは、リフォーム前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
これだけは押さえたい。【部屋別】リフォーム前のチェックポイント
家族が集まる「リビングダイニング」
家族が集まりくつろぐ部屋がリビングダイニング。一箇所に集まるだけでなく、それぞれがくつろげるパーソナルスペースを小さくても確保したい場所です。以下のような点を中心に、チェックしてみてください。
・収納不足ではないか
・収納が適材適所の配置されているか
・コンセントは不足していないか
・床・天井・壁の汚れや痛みの具合
・リビングダイニングの間取りは使いやすいか
部屋を広々と使うために注目したいのが「収納」。現状でリビングダイニングに置いておきたいモノ対しての収納量や配置は適切でしょうか。暮らしやすい動線もふまえ、要望をまとめておきましょう。
家事効率を左右する「キッチン」
キッチンは、日々の家事の中心となる場所。長い時間を過ごすことも多い場所だけに、居心地のよい空間づくりが求められます。使い勝手がよいだけでなく、親子で料理したい、好みのインテリアで気分を上げたいなどリフォームへの希望があるのではないでしょうか。事前に、現状のキッチンで不満に感じるポイントを洗い出しておきましょう。
・レイアウト(コンロ・シンク・冷蔵庫など)は使いやすいか
・収納は足りているか
・水まわりが老朽化していないか。水栓は使いやすいか
・コンロはガス派かIH派か
ほかにもゴミ置き場はどこにあると便利か、勝手口の有無など、機能的で清潔を保てるキッチンをめざし要望をまとめてみましょう。
安全性と快適性を高めたい「浴室」
住まいのなかでも、浴室は汚れやすく老朽化が気になる場所ではないでしょうか。リフォームのポイントになるのは、「安全性と快適性」です。以下のようなポイントをチェックしてみてください。
・浴室内が寒くないか
・換気はしやすいか
・床・壁・天井の汚れやカビの具合
・滑りやすくないか、手すりはあるか
・浴槽の高さや深さに危険はないか
特に注目したいのが温度管理。気温がぐっと下がる時期などは、健康のためにも居室との温度差をできるだけなくすことが重要だと言われています。浴室と脱衣所の温度差が大きくないかも、チェックしたいポイントです。
住まいの印象を決める「外観」
一戸建て住宅の場合、住まいの顔とも言えるのが外観。道行く人の目にも入るため、老朽化を感じる外観はお手入れしたいところです。以下のような点をチェックしてみてください。
・屋根材が割れたりずれたりしていないか
・外壁の目立つ汚れやひびはないか
・外壁の色は美しい状態か
このなかでも特に注目したいのが屋根。瓦の素材によって耐久性に違いがあります。たとえば、和瓦の耐久性は一般的に30年から50年、セメント瓦は10年程度だと言われています。見た目だけでは判断が難しいため、築年数も考慮し専門家に相談することが大切です。
リフォームがスムーズに進行するポイント
家族で理想の暮らしを共有すること
ただ漠然とリフォームをしたいと考えているだけでは、方向性が定まらずスムーズに進行しないことがあります。理想のライフスタイルや住まいの夢を、具体的に家族で話し合い共有することはとても大切です。
今住んでいる家に対して不満を感じている箇所や危険な場所、もっとこんな暮らしがしたいという希望を思いつくままにリストアップするだけでも大丈夫。リフォーム会社との打ち合わせ時にとても役立ちます。
物件とリフォーム会社を同時進行で探す
リフォームの内容にもよりますが、一般的に工事期間は1か月以上かかることが予想されます。そのため、もし中古住宅を購入しリフォームを検討されているなら、物件探しとリフォーム会社は同時進行で探すことをおすすめします。
中古住宅の物件探しからリフォームまでノンストップで請け負ってくれたり、購入前の中古住宅の下見に同行してくれたりするリフォーム会社もあります。あなたの希望に合うリフォーム会社を早めに探しておけば安心です。
納得のいくリフォームのために早めに準備を
リフォームに求めることは人それぞれ。水まわり・居室・外観など場所別でリフォームの目安となるタイミングは異なるため、一度に行わず段階的にリフォームをする方法もあります。
リフォームで後悔しないためにも、まずは現状を把握し家族で話し合ったり気になる箇所をチェックしたりなど早めから準備してみてはいかがでしょうか。
- リフォーム
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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