学び

色彩心理学を知って、ライフワークを豊かにしよう!#1.これが本当の色の正体!

こんにちは。色彩心理研究家の池尻まさよです。私は「日本色彩心理学スクール」の創始者です。スクールは今年12周年を迎えます。色彩やパーソナルカラーを学ぶ教室はたくさんありますが、色彩と心理学を専門にしているスクールは日本でも珍しいと言われます。色彩と心理学は奥が深く、大変興味深い世界です。知っていれば日常でも活用できますので、是非楽しみながら学んでいただければと存じます。

目にするすべては幻想か錯覚である

私たちは、ものには色が付いているのが当たり前と思っています。ですが、本当の世界は上の写真と同じです。地球が厚い雲に覆われてしまうと目の前の景色は灰色になってしまいます。ご存じの方もいるかと思いますが、実はものには色が付いていないのです。さて、約60年前に遡ると、映画やTVの画像はすべて白黒でした。私は覚えていませんが、私たちが見る夢も白黒が普通だったようです。やがて各家庭にカラーTVが入りだし、夢もカラーになったと聞きました。ひとは目から入ってくる情報に無意識に影響を受けます。

 殆どの人は、ものには色がついていると信じています。色は光の反射と思っている人もいます。これはある意味当たっていますが正解ではありません。実は私たちが目にする光景は、脳が作り出す「幻想と錯覚の世界」これが正しい答えなのです。つまり、あなたが見ているものは嘘か真か。

ビジネスの成功には色が重要な役割を果たしています。色こそが最重要といっても過言ではありません。パッケージの色を変えただけで売り上げが20%も伸びたという話はたくさんあります。なぜなら、色は決断を促すからです。

 食べ物の味の感じ方も色が大きく作用します。実は私たちの舌も色に支配されています。目をふさいで、これはオレンジですと出されたレモンは不思議とオレンジの味に感じることがあります。

 味に限らず喜びや怒りや悲しみなどの感情も特有の色が引き起こすといっても過言ではありません。

 

色の正体を知っていますか?

色彩とは太陽の光です。正確には太陽が放射する電磁波の中の「可視光」です。その実態は虹の7つの帯に見ることができます。虹の色の配列を正しく答えられる人は少数です。虹の7色は外側から「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の順に並んでいます。色の違いは振動数の違い、つまり周波数の違いです。

 赤の波長(1秒間におよそ450兆の振動)が一番大きくて、紫(1秒間におよそ780兆の振動)に近づくほど波長が小さくなっていきます。この範囲が色彩と光の領域です。赤の外側は赤外線やレーダー、ラジオやTV などの電波と同じ仲間です。

紫の先には、もはや目には見えない紫外線やX線、ガンマ線、宇宙線の領域となっていて身体には害を及ぼす電磁波です。付け加えますと、生命体からはさらに細かい超高速の振動が放出されています。それは、私たちが催眠術やテレパシーや直感など、個体を貫通する意識の振動といってもいいかもしれません。

地球は唯一無二の極彩色の星

さて、地球は太陽系の星です。知る限り、唯一無二の極彩色の星です。地球がどうやってできたかを話すのは割愛いたします。ですが、地球が太陽の恩恵によってこのような美しい星になったのは、太陽からベストな距離にあるからと考えられます。ところで、空はなぜ青いかと問われると、あなたは答えられますか?夕焼けはなぜ赤いのですか?雲はなぜ白いのでしょう?緑の葉っぱが秋になると紅葉するのはなぜでしょう?当たり前に見ている色のことをきちんと説明できますか?

光のない世界は生命のない世界

野村順一氏の「色彩生命論」によると、今から約46億年前、地球の地殻ができたようです。火山と溶岩、そして灰色の世界は色彩とは言えない光景だったはずです。やがて海洋ができ、35億年前に生命の起源である微生物が誕生します。そして約4億年前、地上では光合成で葉緑素を蓄えた緑の植物が誕生するのです。地球上の最初の色彩は緑というわけです。色の起源は緑です。光合成はこの世で最も重要な化学作用です。

 植物は空気中から栄養をつくりますが、人間や動物にはその働きはありません。ですから植物を食べ、植物を食べる動物を食料にして生存してきました。このようにして人間は進化してきたのです。

光がないところには基本的に生物は生存しません。地球上のすべての生き物は、太陽の放射エネルギーによって生かされている。原始人はそれを知っていて太陽を神と崇めてまいりました。

太陽の恵みビタミンカラー

太陽光は食物にも影響を与えています。食物の色からは大まかにビタミンの種類を知ることができます。ビタミンAは赤、ビタミンBは赤&橙、ビタミンCは黄色、ビタミンDは紫、ビタミンEは真紅、ビタミンKは藍色。食物の色は栄養そのものです。野菜や果物の色には重大な意味があるのです。

 食物の色が濃いというのは色が濃縮されていることであり、ビタミンやミネラルの豊富さを知るバロメーターです。実は私たちの身体は食物の色を欲しくて食べ物を摂取します。

太陽光の恩恵がなければ、物は色あせてひょろひょろとしています。同じように、日光を遮られると、人間も顔面蒼白になってまいります。人間に限らず生き物に共通するのは、みんな日向ぼっこが好きということです。

脳を支配する色

光と色があることで、モノや空間を正確に識別できることはご存じのとおりです。また、日光浴でビタミンDが生成されることも周知されています。ですが、血液が影響を受けていることを知っている人は少ないでしょう。色光は熱エネルギーに変換され皮膚を温めます。

 視覚がとらえる光は、脳の中の下垂体や松果体、視床下部の一帯を刺激し、ホルモンの分泌を促し脳波に影響を与える事実は、近年知られるようになりました。

一部を紹介すると、赤はアドレナリン、黄色はエンドルフィン、黄緑は成長ホルモン、緑はアセチルコリン、青はセロトニン、藍はオプスタチン、紫はノルアドレナリン、ピンクはエストロゲン・・・etc.

脳科学の急速な発展で、これ以外にも50とも100ともいわれるホルモンが発見されているようです。

ホルモンは身体のあらゆるコントロールのために分泌されます。それが生理的な影響だけでなく精神的な影響も与えていることを忘れてはいけません。

まとめ

さあ、もうそろそろお気づきではないでしょうか。視覚から入ってくる色も頭で想像した色も、脳の中では見たことに変わりはありません。つまり、脳は真実も空想も区別がないのです。脳の中というのは、四六時中幻想と錯覚が入り乱れているのです。

 間脳(視床、視床下部)や下垂体や松果体は幻想と錯覚から受ける刺激で、勝手にホルモンを分泌させます。その結果、無意識に起こった生理反応は心理に影響を及ぼすことになります。つまり、私たちはいつも無意識に色から支配されているというわけです。

■次回は「人の心と色の結びつき」について触れてみたいと思います。人には好きな色があり嫌いな色があります。好きな色にはいつも目が行きます。それはその色に対して特別な感情を持っているからです。どうぞお楽しみに。

【日本色彩心理学スクール】
代表:池尻 愛
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