相談者
Tさん(福岡県在住)
夫42歳(会社員)、妻46歳(会社員)、長女17歳(高校生)、長男13歳(中学生)
Q.毎月収支のバランスを取って貯蓄を増やすには?
家族4人暮らし、14年前に一戸建てを購入しました。2台の車は、主に通勤や子どもの習い事の送迎に使っています。
毎月の赤字をボーナスで補てんしているので、黒字になるようにしなければと思っています。そして年齢的にも、貯蓄をもう少し増やしていかないといけないと感じています。
長女は今のところ就職希望ですが、短大に進路変更の可能性があります。
長男は大学進学を考えていますし、まだまだ教育費もかかるので、うまく収支のバランスを取り貯蓄を増やすにはどうすればいいでしょうか。
学資保険は主に高校のためを考えて入ったもので、大学の学費は、これから貯蓄を考えなければいけません。希望の大学はまだ決まっていませんが、自宅から通える理系にと思っています。
今後、私(妻)は60歳までに1000万円を貯蓄したいと思っていますし、退職後も元気なうちは、ずっと仕事を続けていきたいです。
また、子どもが独立した後は、旅行や趣味を楽しみつつ、貯蓄にも頑張りたいです。
よりよきアドバイスをお願いします。
A.繰り上げ返済や保険の見直しで、毎月の赤字解消を
貯めた後の使い方計画をしっかり持つことが貯蓄成功への道
教育費が年々重くなっていますね。毎月の教育費は長女が月4万円、長男が月1万円だそうですが、これを負担しながら、長女の短大資金や長男の高校・大学資金を貯めるには、それなりの覚悟が必要です。
でも、Tさんは若くしてマイホームを手に入れ、お子さんをここまで育てあげた実績があります。できるだけ長く働く意欲もお持ちです。
教育費の山を乗り越えれば、セカンドライフ資金を貯める力も備わるはず。今が頑張りどきです。
まず、赤字の解消にチャレンジしましょう。車や太陽光のローン金利や完済時期などをチェックし、見直す余地がないか検討を―。
繰り上げ返済により毎月の返済をなくすことも、赤字解消の選択肢の1つです。
生命保険も見直し対象です。妻の死亡保険は、掛け捨てで毎月5000円の保険料とか。保障を減額して保険料を減らしてはいかが。
また、外食もレジャーもおしゃれも暮らしていく上で大切ですが、教育資金づくりのためには支出に優先順位をつけるべきです。
何をガマンするか、家族で話し合って決めてください。
毎月の赤字をなくすことができれば、ボーナスから50万円を貯蓄できます。教育ざかりの間は、セカンドライフ資金までは手が回らないかもしれませんが、焦りは禁物です。
貯蓄を成功させるコツは、貯めた後の使い方計画をしっかり持つことに尽きます。漠然と1000万円、ではなく、退職金や公的年金の支給額を予測し、実現したい生活のために、あといくら必要か計算しましょう。
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転載元:
「リビング北九州・リビングかごしま・リビング熊本」2021年2月27日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。