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【2023年版】リフォームで使える補助金まとめ!申請方法や注意点も解説

住宅の購入から十数年たつと、老朽化やライフスタイルの変化でリフォームを考えることが多くなります。リフォームする際は、補助金や税制優遇を活用する方法があります。この記事ではリフォームで使える補助金について、申請方法や注意点にも触れながら解説します。

リフォームと補助金の基礎知識

まずは、リフォームをするために知っておきたい基礎知識について解説します。

リフォーム・増改築・建て替え・リノベーションの違い

住宅の増築や改築、屋根や外装を新しくするための工事など、住まいに手を加えること全般をリフォームと呼びます。増築は住宅の床面積を増やす工事となるため、敷地内に新たな建物を建てたり1階建てから2階建てに変えたりする工事です。床面積はそのままで、間取りを変える工事を改築と呼びます。

建て替えは基礎を取り壊して新たに住宅を建てる工事です。リフォームは、大規模になっても基礎を取り壊すことはありません。リフォームは老朽化した建物や設備を新しくすることで、リノベーションは新築時より高性能にする工事です。

支援の分類

リフォームの目的によって、使える補助金の制度が異なります。

バリアフリー・介護

住人に介護が必要となったとき、手すりを設置したり段差をなくしたりと、バリアフリー化のためにリフォームをします。介護保険制度での補助金は、バリアフリー化や介護のためのリフォームを支援する制度です。

省エネ・エコ・断熱

窓・壁・床・扉の断熱化、省エネ対応の設備への交換などのリフォームで補助金をもらえる制度があります。住まいの断熱性を高めたり省エネ設備を導入したりすると、光熱費が安くなってお得です。老朽化による工事やバリアフリー化がすぐに必要ない場合でも、リフォームでお得になる可能性があります。

耐震診断・耐震改修

建築基準法での耐震基準が設定される前の住宅、基礎や柱が老朽化している場合には、耐震リフォームが必要です。基礎や柱といった内部構造を確認するための耐震診断を受けたり、耐震改修の工事をしたりするともらえる補助金があります。耐震性能は安全な住まいのために必須なため、気になる場合はリフォーム会社や工務店で確認してみましょう。

補助金と税制優遇の違い

リフォームで使える補助金は、工事の種類や費用によってもらえる金額が異なります。補助金を受け取るのはリフォーム会社への支払い後となる場合があるため、事前に資金を準備しておく必要がある点に注意しましょう。

また、補助金はリフォーム費用の全額ではなく、一定割合の金額となります。税制優遇は、リフォーム費用を税金から控除する仕組みです。納税する予定の所得税から、該当するリフォームの費用分が差し引かれます。

補助金は支払ったリフォーム費用が後から返ってくる制度で、税制優遇は納税する税金が低くなるという点が大きな違いです。

リフォームで使える国の補助金

ここからは、リフォームで使える国の補助金について解説します。

住宅省エネ2023キャンペーン

住宅省エネ2023キャンペーン」は3つの省庁(国土交通省、経済産業省、環境省)による補助金制度で、二酸化炭素削減や省エネ対策が中心です。住宅省エネ2023キャンペーンには3つの事業があります。

住宅省エネ2023キャンペーン

事業名

こどもエコすまい支援事業

先進的窓リノベ事業

給湯省エネ事業

対象となるリフォーム

・開口部の断熱化

・外壁、屋根、天井、床などの断熱化

・エコ住宅設備の設置

・子育て対応のためのリフォーム

・バリアフリー化のリフォーム

・空気清浄、換気機能付きエアコンの設置

・リフォーム瑕疵保険への加入など

・窓ガラスの交換

・内窓、外窓の設置

・家庭用燃料電池の設置

・電気ヒートポンプ、ガスの設置

・瞬間式併用給湯器の設置

補助金額

5万~60万円

5万~200万円

5万円、または1台15万円

参考:こどもエコすまい支援事業の内容について

参考:「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業【経済産業省】及び断熱窓への改修促進等による家庭部門の省エネ・省CO2加速化支援事業【環境省】」(先進的窓リノベ事業)の内容について

参考:⾼効率給湯器導⼊促進による家庭部⾨の省エネルギー推進事業費補助⾦の概要

住宅エコリフォーム推進事業

住宅の省エネ化を推進するための制度になります。ZEH(ゼッチ)レベルの高い省エネ性能をもつ住宅を増やすための補助金です。ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、住まいのなかでのエネルギー収支をゼロ以下にするという意味になります。適用されるためには必須となる工事がある点に注意しましょう。

住宅エコリフォーム推進事業

対象となる事業

・省エネ診断

・省エネ設計

・省エネ改修(建て替えを含む)

対象となるリフォーム

・開口部の断熱改修工事(必須)

・躯体の断熱改修工事

・対象設備の高効率化工事

補助金額

・省エネ診断:3分の1

・省エネ設計、省エネ改修(建て替えを含む):補助限度額35万円/戸(補助対象費用の40%まで)

参考:国土交通省「令和5年度住宅エコリフォーム推進事業について

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期的に快適で安全な暮らしができる住宅を目指して、性能を向上させるためのリフォームで使える補助金です。耐震性向上やバリアフリー化、省エネ化などによって住宅の質向上を目指します。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

対象となる事業

次の2点を満たすリフォーム

・インスペクションを実施して維持保全計画と履歴を作成する

・工事後に耐震性と劣化対策、省エネルギー性が確保されている

対象となるリフォーム

・性能向上リフォーム工事

・子育て世帯向け改修工事

・インスペクション、維持保全計画と履歴作成にかかる費用

補助金額

3分の1(最大100万円/戸)

参考:国土交通省「令和5年度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の募集を開始します!~既存住宅の性能向上、子育てしやすい環境等の整備に向けて~

子育て支援型共同住宅推進事業

共同住宅での子どもの安全と安心のため、事故防止や防犯対策にかかる費用を補助する事業です。また、子育て世帯の親同士が交流する機会を設けたり、居住者同士のつながりを生み出したりする取り組みを支援しています。

子育て支援型共同住宅推進事業

対象となる共同住宅

・賃貸住宅の新築・改修

・分譲マンションの改修

対象となるリフォーム

①子どもの安全確保のための設備の設置

②居住者同士による交流を促す施設の設置

補助金額

①新築10分の1、改修3分の1(最大100万円/戸)

②新築10分の1、改修3分の1(最大500万円)

参考:国土交通省「子育て支援型共同住宅推進事業について

住宅建築物安全ストック形成事業

住宅や建築物が最低限の安全性を確保できるよう、耐震性などを向上させるための工事を支援しています。

住宅建築物安全ストック形成事業

対象となる住宅

マンションを含むすべての住宅

対象となるリフォーム

①耐震診断

②耐震改修

③耐震化の計画策定

補助金額

①3分の2

②23%の2分の1

③3分の2

参考:国土交通省「住宅・建築物安全ストック形成事業(住宅・建築物耐震改修事業)

次世代省エネ建材の実証支援事業

高性能断熱材や蓄熱・調湿材といった、最新の建材を普及させるための事業です。次世代省エネ建材を使うリフォームで補助金がもらえます。新築は対象外となるため、注意しましょう。

次世代省エネ建材の実証支援事業

対象となるリフォーム

①外張り断熱工法等での改修(外張り断熱)

②断熱パネル等での改修(内張り断熱)

補助金額

①2分の1以内(最大300万円/戸)

②2分の1以内(最大:戸建住宅200万円/戸、集合住宅125万円/戸、下限額20万円/戸)

参考:経済産業省「令和5年度 次世代省エネ建材の実証支援事業のご紹介

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

断熱リフォームによって、エネルギー消費効率の改善と低炭素化を促進するための事業です。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

対象となるリフォーム

・トータル断熱

・居間だけ断熱

補助金額

・補助対象経費の3分の1

・最大金額:戸建て120万円/戸、集合住宅15万円/戸

参考:公益財団法人北海道環境財団「既存住宅における断熱リフォーム支援事業 公募要領(トータル断熱)」、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業 公募要領(居間だけ断熱)

介護保険法にもとづく住宅改修費の支給

介護のためのバリアフリー化や、設備の設置の費用を補助する介護保険の制度です。

介護保険法にもとづく住宅改修費の支給

対象となる条件

要支援1~2、要介護1~5の認定を受けた人が生活する住宅

対象となるリフォーム

・手すりの取り付け

・床段差の解消

・床や通路面の材料変更

・引き戸等への扉の取り替え

・トイレの便器改修・取り替え

補助金額

・自己負担割合は年齢や所得によって1~3割に分類

・限度額20万円

・支給は原則1回のみ

参考:厚生労働省「介護保険における住宅改修

リフォームで使える税制優遇制度

リフォームの費用で受けられる所得税の税制優遇は、住宅ローン減税と特定のリフォームに対する減税があります。条件を満たすリフォームの費用について、確定申告で手続きすると所得税が控除される制度です。

リフォームで使える税制優遇制度


住宅ローン控除

特定のローンに対する控除

条件

住宅ローンの返済期間が10年以上

自己資金によるリフォーム

控除額と控除期間

年末の残高の0.7%を控除、最長10年間

工事費の10%が控除、工事年の1年のみ

対象のリフォーム

・耐震化、バリアフリー化、省エネ化のリフォーム

・同居対応のリフォーム

・長期優良住宅リフォーム

・増築

・耐震化、バリアフリー化、省エネ化のリフォーム

・3世代同居のリフォーム

・長期優良住宅リフォーム

リフォームで使える福岡県の補助金

ここからは、リフォームで使える福岡県の補助金について解説します。

リノベーション推進事業補助金

住宅購入後の若年世帯や子育て世帯の住まいで、子育てや親世帯と同居するためのリフォームを補助する事業です。

リノベーション推進事業補助金


流通型子育てリノベーション

流通型近居・同居リノベーション

持ち家型同居リノベーション

対象となるリフォーム

①子育て対応改修

②新しい生活様式対応改修

①親世帯との近居・同居のための子育て対応改修・新しい生活様式対応改修

②高齢化対応改修

親世帯の住宅に同居するための子育て対応改修・新しい生活様式対応改修

補助金額

①3分の1(最大25万円)

②3分の1(最大15万円)

①子育て対応改修:3分の1(最大25万円)

 新しい生活様式対応改修:3分の1(最大15万円)

②3分の1(最大15万円)

子育て対応改修:3分の1(最大25万円)

新しい生活様式対応改修:3分の1(最大15万円)

参考:令和5年度「福岡県既存住宅流通・多世代居住リノベーション推進事業」の受付を開始します。

福岡県既存戸建て住宅断熱改修費補助金

脱炭素社会の実現を目指すために、既存の戸建て住宅の断熱性能を向上させるための助成金です。

福岡県既存戸建て住宅断熱改修費補助金

対象となるリフォーム

・省エネ効果15%が見込まれる改修率

・高性能建材を用いた断熱リフォーム

補助金額

3分の1(最大120万円)

参考:令和5年度「福岡県既存戸建て住宅断熱改修費補助金」を開始します。

高齢者等在宅生活支援事業

高齢者などに配慮した住宅にリフォームするための助成金です。

高齢者等在宅生活支援事業

条件

・介護保険による要介護、または要支援と認定されている人、同居人

・身体障がい者、知的障がい者、重複障がい者

・住民税非課税世帯

対象となるリフォーム

高齢者等の自立、日常生活の利便性向上、介護者の負担軽減のためのリフォーム

補助金額

30万円

参考:福岡県高齢者等在宅生活支援(住みよか)事業

補助金を申請する際の注意点

最後に、リフォームで使える補助金を申請する際に注意することについて解説します。

リフォーム工事の開始前に申請する

リフォーム工事の開始前に申請する補助金があります。工事着工前に申請し、許可された後に工事を開始する流れです。使う補助金を調べるときには申請のタイミングを確認しておき、速やかに申請するようにしましょう。

応募期限より早めに申請する

補助金には、応募期限が設けられていることが多いです。また、予算がゼロになった時点で、期限前でも締め切られる場合があります。応募期限の直前ではなく、応募期限に余裕をもって申請しましょう。

補助金に詳しいリフォーム会社を選ぶ

リフォームの補助金に申請するためには、複数の書類をそろえてスムーズに手続きすることが求められます。補助金に詳しいリフォーム会社を選ぶと、書類の不備や申請の遅れなどの心配が少ないです。事前に情報収集して、リフォームの補助金に詳しい会社を選びましょう。

リフォームの資金をローンで準備する

リフォームにかかる費用は工事箇所や規模によりますが、数100万円程度となることが多いです。補助金がもらえたとしても一時的に自分で支払う場合が多いため、資金を準備しておく必要があります。リフォームローンは、リフォームのための資金を気軽に用意できる方法です。あわせて検討するのもいいと思います。

>>西日本シティ銀行のリフォームのためのローンについてはこちらへ

まとめ

リフォームをすることで、生活はより快適になり、また省エネによるエコな暮らしも可能となります。リフォームに伴う費用を抑えるため、補助金や税制優遇制度の利用は非常に有効です。リフォームを検討する箇所や工事の種類に応じて、利用可能な制度や補助金の情報を参照し、最適な選択を検討してみてください。

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