今日、花粉症は多くの日本人を悩ます病気の一つです。鼻水、鼻詰まりはもちろんのこと、目の充血や微熱までさまざまな症状が生じるため、正しい知識なしでは、対策も難しく、私生活に支障をきたすこともあります。
花粉症の対策で重要なのは、花粉の特徴を理解することです。花粉の飛散量が多い季節や時間を把握することで花粉に触れる時間が劇的に少なくなります。
この記事では、福岡の花粉に関する情報を正確にお伝えします。
福岡で花粉が飛びやすい時期
福岡では1年中花粉が飛散しています。特に、秋と春には花粉の飛散量が多くなります。
9~10月頃は、イネ科、ブタクサ属、ヨモギ属、カナムグラの花粉が多く飛んでいます。
ブタクサとは、道路や公園などに生育する草です。8~10月頃に黄色い花を咲かせます。
ブタクサ
カナムグラとは、道端や畑のまわり、空き地などに生育するつる草です。繁殖力が高くガードレールなどに巻き付いていることもあります。
カナムグラ
春には、2月下旬にスギ、3月下旬〜4月上旬にかけてヒノキ花粉がそれぞれピークを迎えます。九州地方は7月をのぞき、年中花粉が飛散しているので注意が必要です。
花粉が飛びやすい条件
先ほど、花粉は一年中飛んでいると記載しましたが、毎日一定量の花粉が飛んでいるわけではありません。花粉には飛びやすい条件というものがあります。
下記の表に花粉が飛びやすい条件を記載しました。
時期 | 春・秋 |
時間帯 | 朝・夕方 |
天気 | 雨の日・雨上がり |
花粉は春と秋に多く飛散しています。気温が比較的落ち着いており、外出したくなる季節ですが、花粉対策は欠かせません。
花粉の飛散量が多い時間帯は、朝と夕方です。日の出により気温が上昇し、人の顔の高さまで花粉が浮遊してきます。夕方は気温が下がるため、日中上空にあった花粉が降りてきます。
また、花粉の飛散量は天気にも左右されます。雨の日や雨が上がったあとは注意が必要です。
花粉は雨が降れば地面に落ちるため、雨の日は飛散量が少なくなります。しかし、雨が上がると遠くから飛散する花粉に加えて地面の花粉も浮上してくるため、花粉の飛散量はさらに増加します。
花粉症の治療法
花粉症の治療法には、対症療法と根治療法の2種類があります。
対症療法 | 根治療法 |
症状を抑える治療法 | 病気の原因を取り除いて治す治療 |
対症療法を行うことで、一時的に鼻水や鼻づまりなどの症状を抑えられます。しかし、完全に花粉症を治すわけではないので再発の可能性もあります。
根治療法は、おおよそ2年以上続ける必要がありますが、花粉症を完治することが可能です。
減感作療法とは、アレルギーが発生する原因の物質を、意図的に体内に投与することで、アレルギー反応に身体を慣れさせ、徐々に症状を和らげていく治療法のことです。
予防するには?花粉時期の注意点
花粉症はしっかりとした予防をすることで症状を最小限に抑えられます。
予防方法は外出先での花粉症対策と室内での花粉対策の両方を適切に行うことで、しっかりとした効果が表れます。
下記を参考に花粉症予防を行いましょう。
外出先での花粉対策
外出先での花粉対策は、身だしなみが最重要ポイントです。
外出する前は、下記のリストを参考にしてみてください。
ウールなどの花粉がつきやすいコートは避ける
マスク、メガネ、帽子、マフラーなどを着用する
帰宅時に衣服やペットに付着した花粉を払う
帰宅時に手洗い、うがい、鼻うがい、洗眼をする
ウールなどの花粉が付きやすい服装をしていると、花粉を室内に持ち込んでしまうことになるので気をつけましょう。綿やポリエステルなどの化学繊維は比較的、付着しにくいとされています。
また、マスク、メガネ、帽子、マフラーなどを着用することも効果的です。ただし、帰宅後は花粉を落とすことを忘れないようにしましょう。
室内での花粉対策
室内での花粉対策は、いかに室内に花粉を持ち込まないかが重要なポイントになります。
下記のリストを参考に私生活を見直してみましょう。
定期的に部屋や布団の掃除をする
外に干した洗濯物は花粉をよく落としてから取りこむ
花粉の多い日は窓や戸を閉める
花粉を室内に持ち込まない対策を徹底しても、微量の花粉は部屋の中に入ってきます。
定期的に部屋や布団の掃除をすることで花粉による症状が起こるリスクをさらに低下させることが可能です。
また、洗濯物は花粉の飛散量が多い朝と夕方を避けることで洗濯物に付着する花粉の量を減らせます。
花粉症の原因と症状
花粉症の原因と症状はある程度決まっています。花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察されており、花粉症の主な症状はくしゃみ・鼻水・鼻詰まりです。
正しい知識を身につけて、花粉症対策を行いましょう。
花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察
花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察されています。スギ林は国土の12%を占めており、とくに本州・九州にスギが多く生息しています。
しかし、北海道ではスギ花粉の飛散量が極めて少なく、沖縄にはスギが生息していません。また、関西ではスギとヒノキ科の植林面積がほぼ等しいため、ヒノキが原因であることも考えられます。
九州では、スギに加えて、ヒノキの花粉も多く飛散しています。スギ花粉のピークは2~3月ですが、ヒノキ花粉のピークである4月にも注意が必要です。
くしゃみ・鼻水・鼻詰まりが主な症状
花粉症は、花粉によって生じるアレル ギー疾患のことです。花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻水が生じ、少し遅れてから鼻詰まりも生じます。
初めて花粉症にかかった場合は風邪と間違えてしまうことがあるため、病院での検査が必要になってくることがあります。
くしゃみ・鼻水・鼻詰まりのほかに生じる症状として挙げられるのが、目の充血や喉のかゆみ、微熱などです。
花粉症に見られる症状が気になって普段の生活に支障をきたす場合は、早めに病院に行きましょう。
福岡の花粉情報まとめ
今回は、福岡の花粉情報についてまとめました。
花粉の飛散量が多い季節、時間帯の外出はできるだけ避け、服装選びやマスクの着用を徹底し、花粉症対策を行いましょう。
また、花粉症の症状は風邪などとよく似ています。自分が花粉症かどうか確かめるためにも、くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目の充血・微熱のような症状が出た場合は、病院で診察してもらうことをおすすめします。