相談者:Tさん(福岡県在住)
夫23歳(会社員)、妻23歳(主婦)、長男1歳、次男0歳
Q. 17年で4000万円貯めるために何から始める?
学生結婚で、今年就職しました。ボーナスはまだ出ていませんが歩合で、平均100万円くらい。子どもが大学に入るまでに4000万円貯めたいので、そのための貯蓄のしかたを知りたいです。
今は普通預金に預けているだけなので、殖やすためにNISAやiDeCo、投資にも興味があるのですが、何から始めたら良いのか、よく分かりません。
また、児童手当を子どもの口座を作って預金するか、つみたてNISAにするかも迷っています。
毎月の支出については特にこだわりはないですし、妻も上手にちょうどよくやってくれていると思います。ガソリン代が高めなのは互いの実家によく帰っているからと、車の燃費が悪いからです。
不動産の仕事をしているので、マイホームは購入予定。時期は1~5年後、5000万円くらいまでの予算で良さそうな戸建ての物件を探しているところです。
また、何の保険にも入っていないのですが、すぐにでも入った方がよいでしょうか。子どもの資産形成ももちろんですが、その他入るべき保険があれば知りたいです。
A. 年収1年分を預貯金で確保してから黒字を投資へ
住宅取得するなら生活費を見直し、教育費分の死亡保障も検討して
貯蓄目標を高く持つのは、素晴らしいですね。お子さんが進学するまでに、4000万円を貯めるための貯蓄方法を考えてみます。
つみたてNISA等の投資信託を利用するのであれば、17年間、年利3%で運用できれば、月15万円コツコツ積み立てると3985万円となります(金融庁:資産運用シミュレーションによる計算)。
資産運用には、元本割れするリスクもありますので、毎月の貯蓄額を投資にばかり向けてはいられません。投資でお金も増やすことも大事ですが、小さなお子さんのいるTさんご夫妻にとっては、今後、どちらかが体調を壊すなど、収入が大幅に減るリスクの可能性も考えておかなければなりません。まずは、何があってもお子さんも含めての生活が成り立つように、年収の1年分は預貯金で確保しておきましょう。
また生命保険は、遺族年金だけでは足りなくなる教育資金のために、お子さんが2人とも大学に進学するとして、卒業するまでの間だけでも、教育にかかる費用の分の死亡保障は検討したほうがよいでしょう。
月々の黒字を投資に向けるのは、その次ということになります。ボーナスが100万円出るとして、それを全額貯蓄し、妻が今後働きに出ることで得られる分をさらに年間100万円貯蓄できたとしても、年収分の預貯金を貯めるには、3年強かかります。さらに、住宅取得も考えているとなると、頭金も必要になります。生活費の使い方を見直して、貯蓄額を増やせるような工夫が必要になります。
回答者 安田まゆみさん
東京・銀座の「元気が出るお金の相談所」所長。FP歴26年目(CFP認定者)。
これまでの相談件数7000件以上、講演回数1000件を超える
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転載元:
「リビング熊本・かごしま」2023年10月21日号掲載
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商号等:株式会社西日本シティ銀行 登録金融機関 福岡財務支局長(登金)第6号
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安田まゆみ
マネーセラピスト
1996年からFPとして活躍。東京・銀座で「元気が出るお金の相談所」所長として相談業務をこなしつつ、メディアやYouTube、メルマガ等で「元気に笑顔で暮らすためのお金の付き合い方」の情報を発信。従来の家計相談に加え、お金についての一般的な質問へのアドバイスも人気。