相談者:Aさん(福岡県在住)
夫28歳(会社員)、妻30歳(会社員/育休中)、長男0歳
Q. 第一子出産。家計をどこから見直せばいい?
このたび第一子を出産したため、家計を見直したいと思って応募しました。
今年の1月から育休に入り(2年くらいとる予定)、私の収入が3分の2になっています。その範囲でもやりくりして貯蓄ができるよう、一般的な家庭と比べて、削れるところがあれば教えてほしいです。
家賃は会社から半額の補助が出ています。また、子どものおむつ代などは日用品に含まれています。携帯料金や保険料はすでに見直したのですが、それ以外はまだ削れるのではと思っています。
外食やレジャー費が多いのは小遣い制ではないため、休日に2人で外出する時にかかる費用です。月によって金額が変動しますが、もう少し節約できそうです。
育休後は復帰可能。フルタイムで働こうと思っています。マイホームや車の買い替えなど大きな買い物の予定はありません。また、2年後には第2子も希望しています。
今後どのようにして貯めていったら良いでしょうか?育休前まではつみたてNISAをしていましたが、収入減を考えて今は休止中です。投資より元本保証の商品を好みます。
A. 節約に励むより、何にどうお金を使いたいか考えて
第二子を授かったら夫の育休も検討して家庭の全体収入にも配慮を
通常勤務なら月給25万円、年間ボーナス200万円が手取りで入ってくるのですね。現在はその3分の2の支給で、当面はこの収入を前提にやりくりを考えているようです。
育児休業は「育児・介護休業法」という法律に基づいて、子を養育する労働者が取得できる制度。子どもが1歳になる前日までが原則ですが、所定の条件を充たすと半年の延長、さらに1歳6カ月時点で2歳まで再延長が認められます。
Aさんは2年後に第二子を希望とか。育休中に新たな命を授かったら、職場復帰せずに産休や育休を取得することを目指しておられるのかもしれません。
二人目も出産一時金や出産手当金を受け取ることはでき、育休も取得できますが、育児休業給付など収入についてはタイミングもありケース・バイ・ケース。制度を知るほか、仕事のブランクが長くなることの弊害も考えてライフプランを立てましょう。
育児休業は男性もとれます。男性に積極的に取得するよう働きかける企業が増えています。妻が職場復帰するタイミングで夫が育休をとるなど、家庭の全体収入にも配慮してください。
減収とはいえ、年313万円超の黒字が出ているのに、支出のみ一般家庭と比べて節約に励むのはナンセンス。何にどうお金を使いたいか考えたうえで貯蓄することが大切です。
また、①万一に備える生命保険の必要性チェック、②教育資金など使途目的別の預け分け、③元本保証で効率よく貯められる金融商品の活用、にも着手しましょう。夫名義の貯蓄もすべきです。
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
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転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2023年6月3日号掲載
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商号等:株式会社西日本シティ銀行 登録金融機関 福岡財務支局長(登金)第6号
高橋伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。