リラックス感があり、居心地のよい和室。ですが、現代の暮らしではフローリングの部屋が主流となり、和室を上手く使いこなせない…とお困りの方は多いのではないでしょうか。
前編では和室からフローリングにリフォームする前に、まずはメリットとデメリットを知ることが大切であることをご紹介しました。後編では、和室リフォームの注意点と、和室のまま残す場合の畳のメンテナンス時期目安をご紹介します。
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「和室」から「フローリング」にリフォームする際の注意点は?
1. 床下の状態を確認
和室をフローリングに変更する際には、湿気が充満していたり、カビが発生していたりしないかなど床下の状態を確認することが重要です。床材の種類にもよりますが、畳に比べてフローリングは調湿作用が難しいという特徴があります。フローリングに変更すると湿気の放出が難しくなることをふまえ、適切なリフォーム工事を専門家とともに検討しましょう。
2. ライフスタイルに合った床材を選ぶ
畳からフローリングにリフォームするのなら、こだわりたいのが「床材」です。家族構成やライフスタイルに合わせた床材を選べば、より暮らしやすさを感じられるでしょう。
床材にはさまざまな種類があります。木の温もりを直に感じられる無垢材や多くの住宅に使用されている複合フローリング、クッションフロアなど機能性の高い合成樹脂製など、予算やお好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
3. 床下の老朽化をチェック
畳を外してフローリングにする場合、畳を敷いていた部屋の床下の老朽化もチェックする必要があります。下地が腐りかけているなど著しい老朽化が見られる場合もあるため、専門家によく確認してもらいましょう。床下の補強工事や下地の張替えも視野に入れて、予算を組んでおくと安心です。
4.床暖房を取り入れるか、事前に検討しておく
畳と比べて、フローリングは床暖房を取り入れやすいというメリットがあります。和室からフローリングへとリフォームする予定がある場合は、同時に床暖房に必要な配管や電気工事を行うかなど、床暖房の導入についても検討しておくとよいでしょう。
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畳のメンテナンス時期の目安は?
和室の畳は、お手入れの状態や使用する頻度にもよりますが、月日の流れとともに古びたり、劣化してしまったりします。畳のメンテナンスは、下記のように主に3つの種類があります。
・裏返し:畳表を裏返して美しい面を貼り直すこと
・表替え:畳床(土台)の部分はそのまま使用し、畳表と縁を新品に交換をすること
・新調:畳全体を新しいものに交換する
畳の張替え時期は、状態により異なりますが一般的に、裏返しは2~3年、表替えは4~6年、新調は15年程度だと言われています。
下記の状態が目立ってきたら、目安にかかわらず畳のメンテナンスをするタイミングかもしれません。
・畳の匂いが気になったとき
・畳のシミが目立ってきたとき
・畳のへたりや擦れが目立ってきたとき
・畳が日光などで色褪せてきたとき
先ほども触れましたが、和室の使用状況により畳のメンテナンス時期は異なります。特に湿気によるカビやダニの増殖は、更なる畳へのダメージにつながったり、人の身体への影響が気になったりと日々の暮らしのなかで不安が残りますよね。
少しでも気になる点が出てきたら、信頼できる業者を選定して相談すれば、状態に合った最適な方法を提案してくれることでしょう。
和室からフローリングへの変更は慎重に
和室からフローリングへリフォームすることで、部屋が広々と感じられたり、現代的なインテリアを楽しめたりと魅力がありますが、畳の持つ調湿効果や心地よい香り、リラックス感など和室ならではのメリットも多くあります。
リフォームは、部屋の広さや選ぶ床材、リフォーム業者によっても費用が変動します。予算や希望をふまえて、慎重に検討しましょう。和室リフォームに興味のある方は、まずは自宅の和室の状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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