2階建ての家で無駄なく空間を有効活用したいと思った時、気になる場所のひとつが「階段下、周辺スペース」ではないでしょうか。いびつで使いづらい小さな空間ですが、壁でふさいでしまってはもったいないかも。今回は、階段下や周辺スペースの活用術をご紹介します。収納はもちろん、多彩な使い方があるので、ぜひご参考になさってはいかがでしょうか。
使わないともったいない「階段下、周辺スペース」
階段下や周辺のスペースは、デッドスペースになりがちな場所。間取りによっては暗く狭いことが多く、使い方に困る場所のひとつです。ですが、限られた空間を有効活用したいなら使わない手はありません。
ただ階段下は傾斜があるため、収納として使う場合は棚などを設置して使いやすく工夫をするのがよいでしょう。また、湿気がたまりやすく薄暗いため、換気ができる工夫と除湿対策、そして照明の設置を検討してみてください。
それでは、階段下、周辺スペースを無駄なく使う活用術をご紹介します。
「階段下、周辺スペース」を無駄なく使う3つの活用術
1.季節物、掃除道具、日用品ストックなどの収納場所として
階段下、周辺スペースの使い方として、よく知られているのが「収納」です。写真のように扉を付けて、日用品や掃除道具などを収納するスペースとして使われることもあります。階段下の奥行きが深い場合は、キャスター付きワゴンを使うと便利。モノの出し入れがしやすいだけでなく、細々としたモノをすっきりとまとめることができます。
出し入れしづらい奥側には、クリスマスツリーなどの季節物のアイテムや、頻繁に使わないレジャーグッズなどをまとめておく定位置にするのもよいでしょう。可動する棚板を設置しておけば、空間を無駄なく使うことができます。ただ、先ほどもご紹介したように湿気がたまりやすい場所のため、換気を心がけ除湿対策もしっかりと行っておきましょう。
2.小部屋やデスクスペースに
1人でゆっくり過ごせる「ヌック」のような小部屋や、デスクを設置してワークスペースとして使う方法も。居心地のよさの決め手になるのは、チェアや1人掛けソファ、クッションなど長時間過ごしてもラクな姿勢で過ごせるアイテムです。
ゆっくりと趣味を楽しんだり仕事に集中したりと、多彩な使い方ができるプライベートスペースになることでしょう。コンセントや照明器具の設置を予めしておけば、より快適に使えます。
3.本棚、おもちゃスペースに
こちらの写真のように、本棚を造作しておけば図書館のように家中の本を1箇所に集めて置くことができます。階段周辺という家族の通り道になる場所だからこそ、暮らしの中で目に入りやすく、本に親しむ時間が増えるのではないでしょうか。
これまでは、家族それぞれの持ち物として本を収納していたご家庭も、「ファミリーライブラリー」として家族の本をまとめることで新たな本との出合いを体験できることでしょう。親子のコミュニケーションも広がりそうです。
背の高い置き型の本棚を設置する場合は、市販の地震対策グッズなどを使って、転倒や本の落下対策を万全にしておきましょう。
また、階段が子ども部屋やリビングなどに近い場合は、お子さんのおもちゃを収納する場所にするアイデアも。階段下スペースは目立ちにくいので、雑然と見えてしまいがちなおもちゃを集めて置くのにもぴったりです。
カゴやボックスなどを使って、ざっくりとでもカテゴリ分けしておけばすっきりとした印象になります。細かく分けすぎるとお子さんには複雑すぎる収納になってしまうため、1つのボックスに1つのカテゴリのおもちゃを入れる、といったシンプルなしくみにしておくことが上手くいくコツです。
階段下、周辺を活用して暮らしやすく
収納やワークスペース、小部屋としてなど、工夫次第で使い方のバリエーションが広がる階段下・周辺のスペース。階段デザインや広さ、そしてライフスタイルなどをふまえて、どのような使い方をするのがベストかを専門家としっかり話し合っておくと、より暮らしやすくなることでしょう。ぜひ、住まいづくりのご参考になさってはいかがでしょうか。
伊野奈緒美
フリーライター Naomi.Sping代表
ライフスタイルメディアをはじめ、企業サイト、Webマガジンなどでインテリア・ライフスタイル系記事を執筆。自身も地元福岡を応援すべく、福岡ライフスタイルメディア「福岡暮らすFUKU-KURA(フククラ)」を運営。職住融合のワークス
タイル経験を生かし「仕事×子育て×心地よい暮らし」のアイデアを届ける。【保有資格】文部科学省後援リビングスタイリスト1級/リフォームスタイリスト3級/
カラーコーディネーター2級
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