大切な人を亡くしたとき、そして、自分が亡くなったとき。多くの人がお世話になるのが「葬儀社」です。人生の最期を締めくくるひとときだからこそ、後悔がないよう要望に合わせたプランを提案してくれる葬儀社にお願いしたいものです。
そこで今回は、福岡市・春日市で葬儀社を営む天国社グループを訪問。同社の執行洋隆さんに、昨今の葬儀事情をはじめ、喪主や参列者として知っておきたいマナーやお金のこと、いざというときに備えて準備しておきたいことを教えてもらいました。
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コロナ禍で変わりつつある、令和の最新葬儀事情
――私たちの価値観や生活様式は多様化していますが、葬儀の様子も変化はありましたか?
葬儀は信仰する宗教によってさまざまなスタイルがあります。福岡市で最も多いのは、浄土真宗に習った葬儀。その場合、お寺からお坊さんを呼んで、お経を挙げてもらう、ご家族やご親戚をはじめ、個人のご友人やお勤め先の方などに参列いただく「一般葬」が、これまでのスタンダードでした。
しかし、平成の終わりごろから徐々に葬儀のスタイルも変化。参列者を絞った「家族葬」が主要スタイルとなっていました。さらに、コロナ禍で増えてきたのが形式にとらわれない「無宗教葬儀」。「自由葬」ともいわれるものです。無宗教葬儀では、僧侶によるお経やキリスト教式での賛美歌斉唱などはありません。「お別れ会」として、故人との思い出を語り合い、最期のひとときを過ごしていただきます。天国社では、思い出話に花を咲かせていただくため、希望があれば故人の好きだったスポーツチームのチームカラーでお花をまとめたり、ユニフォームを飾ったりすることも。故人がよく通っていたお店のお食事を用意される方もいらっしゃいます。そんな祭壇を前にすると、みなさん、自然にさまざまなエピソードが出てくるんです。
また、近年はお通夜や葬儀も行うことなく、参列者も1〜3人ほどの少人数で火葬のみを行う「直葬」も増加傾向に。とてもシンプルな葬儀で、費用は15〜20万円ほどとリーズナブルです。
喪主や遺族は知っておきたい、亡くなってから葬儀まで流れ
――葬儀までの一般的な流れを知りたいです。
まず故人が亡くなったあとに、葬儀社に連絡をしましょう。病院で亡くなった場合は、葬儀社が、ご自宅か葬儀会館かへご遺体を搬送、お連れ致します。最近はご自宅にお帰りになることなく、葬儀会館へ直接お連れすることが多いです。しかし、ご自宅と最期のお別れをさせてあげたいというご遺族も。そこで当社では、ご希望があれば葬儀会館までの道中、ご自宅前を通るようにしているんです。車の中からですが、最期のご帰宅の時間を過ごしていただければと考えています。
その後、先ほどご紹介した無宗教葬儀以外なら、お寺をはじめとした宗教者の手配も喪主の仕事です。菩提寺がない場合は、私たちから寺院をご紹介することも。さらに、葬儀の形式や会場の選定、お食事の手配などを行っていただき、その内容をもとに葬儀社では、葬儀にかかるお見積もりをお渡しします。お通夜がはじまるころには、喪主は参列された方をお迎えしご挨拶。日を改めて、葬儀、出棺、火葬と儀式は続き、ほとんどの方は初七日の法要までを葬儀当日に行います。
――最近増えている「直葬」の場合は、どうなるのでしょうか?
故人が亡くなった病院やご自宅から、直接火葬場へお連れするイメージをお持ちの方が多いと思います。しかし新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方など、一部をのぞいて、ご遺体を24時間以内に火葬することはできません。そのため、お亡くなりになったあとは、まず葬儀社に連絡を。その後、ご遺体を葬儀社などでご安置したのち、火葬場へと向かうことになります。実は今、当社で福岡市火葬場の向かいにある油山会館にご遺体用ホテルの建設を予定しているんです。専用のホテルは保冷設備を兼ねているため、故人のお体の状態を保ちやすいのと、ドライアイスを軽減する事によるCO2削減で環境にも寄与します。また火葬場に近いためご遺族の移動の負担も軽減することができます。
お布施や香典の額、死後の手続き…。よくある悩みは「お金」のこと
――葬儀に関して、よくあるお悩みはありますか?
やはり、みなさんお金にまつわるお悩みが多いですね。喪主の方からよく尋ねられるのが、お布施のこと。一般的には、30万円ほどが相場となります。また、位が高い戒名を希望する場合はさらに10〜20万円ほどが必要です。ただし、地域や寺院との関係で異なるので、悩んだ場合は葬儀社に相談してみましょう。
参列される方の場合は、香典の額で迷われる方も。こちらも相場にはなりますが、個人との関係性が薄い場合は3,000円、会社の同僚といった対等の方なら5,000円、個人の先輩や上司にあたる方なら5000円や1万円が目安です。複数人でまとめる際は、ひとり2,000円ずつ用意するというケースもあります。なお、これまでは香典返しを「忌明け」の法要(仏式の場合は亡くなったあと49日目)後、1カ月以内に行うことが一般的でした。しかし、最近は喪主や遺族の負担を減らすために、葬儀当日にお返しすることも。その場合、記帳カードに香典の額を記載することもあります。
――遺族にとっては、葬儀後の手続きも悩みの種ではないでしょうか。
葬儀後は、実にさまざまな手続きや雑務があります。役所や銀行の手続きをはじめ、故人の会社へのご挨拶や私物の回収のほか、遺品整理やお仏壇・納骨・忌明けの法要手配、さらに香典開きや不動産登記の変更など。なかでも、“お金にまつわること”は急ぐ必要があるのです。当社では、ご遺族の皆さんを少しでもお助けするべく、死後の手続きのお手伝いも行っています。特に最近では相続不動産に力を入れている相続する不動産(マンションや戸建て)のお買取りや仲介、そして遺品整理、特殊清掃、相続問題など、ぜひお気軽にご相談ください。
元気な今が、葬儀のことを決めるタイミング
――遺族の負担を減らすために、事前に準備できることはあるのでしょうか。
ぜひ、元気なうちに葬儀やお墓の希望、相続について話し合っていただきたいです。例えば、遺影に使いたいお気に入りの写真を用意しておく、葬儀スタイル、参列してほしい人や予算を伝えておくなど。葬儀の話は、とてもナイーブなものです。病床に伏せたり、余命を宣告されたりした人を前に、葬儀の希望を聞けるというご家族はとても少ない。だからこそ、ご自身が元気なうちに、葬儀社をまわって、希望を決めておくことをおすすめしています。
▲焼香も宗派によりさまざま。
――葬儀社を見学する際のポイントを教えてください。
見学する際は、できれば2〜3社を巡ってみてください。会館の設備といったハード面は、正直なところどこもそれほど大きな差はありません。見積もりをきちんと出してくれるかどうか、スタッフはどんな人がどんな思いで働いているのかを見極め、ご自身に合う葬儀社を見つけましょう。
――天国社が考える「お葬式」とは?みなさん、どんな思いで働かれていますか。
どんな規模や形で、送り出してほしいか。葬儀は、故人の希望を叶える時間だと考えています。もちろん、ご遺族の希望を叶えることは必要です。シンプルな直葬をご遺族が選ばれたなら、当然、私たちは全力でサポートします。とはいえ葬儀は、故人と最後のお別れの場。遺された方が、死を受け入れ、心を整理するための時間でもあるのです。また、遺族や親族が集まることで、改めてその絆を感じる場にもなります。だからこそ、できる限り後悔がない葬儀を取り行ってほしいですね。
お金をかければいいというものではないので、無理な提案を行うことはありません。ご予算のなかで、できる限りのお花を用意したり、祭壇を準備したりとご希望に沿ったご提案や代案を行っています。葬儀や死後手続きでお悩みのことがあれば、お気軽にご相談ください。
▲姪浜会館
▲福岡会館
「ありがとう」と自然と思えるお葬式を
「故人に対し、『ありがとう』という言葉が自然と浮かぶようなお葬式をあげてもらいたい」と話してくれた執行さん。元気な今、死後について決めることは、悲しみにくれる未来の遺族の負担を軽くすることにもつながります。まだ先の話と遠ざけることなく、今だからこそできる準備をご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
■会社概要
会社名:天国社グループ 株式会社アートライフホールディングスURL:https://www.tengokusya.co.jp/
代表取締役:中井健雄
会館所在地:
【福岡会館】
福岡県福岡市早良区原3-14-5
【姪浜会館】
福岡県福岡市西区姪浜駅南2-20-25
【油山会館】
福岡県福岡市南区桧原7-42-1
【春日会館】
福岡県春日市下白水北7-82
【伊都会館】
福岡県福岡市西区北原1-19-7
共通お問い合わせ電話番号:0120-342-233
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