「子どもにお金の知識を身につけてほしい」とお考えではないでしょうか。キャッシュレス決済や電子マネーの普及により、現金に触れる機会が減っている今、お金の価値や使い方を学ぶことはこれまで以上に重要になっています。本記事では、子どもの金融教育におすすめの本を年齢別に紹介するとともに、本の選び方や家庭で学びを深めるポイントも解説します。ぜひ参考にしてください。
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子どもにお金の勉強が必要な理由

お金と正しく付き合う力は、子どもが将来、自立して豊かな人生を送るために欠かせません。しかし、キャッシュレス決済の普及などにより、お金の使い方や価値を学ぶ機会は以前より少なくなっています。
ここでは、家庭で金融教育に取り組むことが重要とされる理由をわかりやすく解説します。
経済の仕組みが分かる
お金の流れを知ることは、経済や社会の仕組みを理解することにつながります。働いて報酬を得て、そのお金で商品やサービスを購入するという一連の流れを学ぶことで、お金と社会のつながりを理解できます。また、貯蓄や投資の役割も知ることで、ニュースや社会の出来事を身近なものとして捉えやすくなるでしょう。
「自分が使ったお金がどのように社会で役立っているのか」という視点を持つことは、お金の価値や役割を理解するきっかけにもなります。お金を大切に使う意識が育まれ、将来の健全な金銭感覚を身につけることにもつながるでしょう。
人生設計に役立つ
限られたお金の中で優先順位を決め、計画的に使う習慣は、将来のライフプランを考える力につながります。「やりたいこと」と「必要なお金」のバランスを考える経験は、進学や就職、住宅購入など、人生のさまざまな場面で役立つ判断力を育みます。
また、自分で目標を決めてお金を管理する経験を積むことで、計画性や責任感も身につき、将来の夢などを実現するための土台となるでしょう。
金銭トラブルを回避できる
キャッシュレス決済やインターネットを利用した買い物が身近になり、お金のやり取りが見えにくくなっています。金融教育を通じて正しい知識を得られれば、不当な契約や詐欺、無計画な借り入れなどのリスクを見極める力を養えるでしょう。
子どものうちから健全な金銭感覚を培っておくことは、社会に出てから自分で適切な判断を下し、金銭トラブルを未然に防ぐことにつながります。
金融教育が学校でも重視されている
2022年度から、高等学校の家庭科では資産形成を含む金融教育が必修化されました。これは、社会に出る前にお金の管理や契約、資産形成など、生活に必要な金融知識を身につけることの重要性が高まっているためです。
家庭でもこうした流れを踏まえ、お金を「使う」「貯める」「増やす」といった基本的な考え方を子どもの頃から学ぶことが大切です。金融教育を通じて身につけた知識は、将来の家計管理やライフプランを考える際にも役立ちます。
出典:金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材の公表について」
子ども向けのお金の本を選ぶポイント

子どもがお金について無理なく学ぶためには、年齢や興味に合った本を選ぶことが大切です。ここでは、本選びで押さえておきたいポイントを紹介します。
絵や図表が豊富
子ども向けのお金の本は、イラストや図表が豊富で、視覚的に理解しやすいものを選ぶのがおすすめです。親しみやすいキャラクターが説明役となって、漫画形式でストーリーが進むような本なら、楽しみながらお金の仕組みを学べます。
難しい内容もイメージしやすくなるため、金融教育の入門としても取り入れやすいでしょう。
専門用語が少ない
子どもがお金について楽しく学ぶためには、専門用語が少なく、わかりやすい言葉で書かれた本を選ぶことが大切です。最初から難しい用語を覚える必要はありません。「なぜ働くのか」「お金はどこから来るのか」といった基本的な疑問を、子どもにも理解しやすい言葉で説明している本を選びましょう。
内容を無理なく理解できる本であれば、お金への興味や関心を育みながら、金融の基礎知識を身につけられます。
年齢に応じて選ぶ
子どもの年齢や理解度に合った本を選ぶことも大切です。成長に合わせた内容の目安は以下のとおりです。
- 小学生:お金の役割や使い方、買い物のルール
- 中学生:経済の仕組みやお金の流れ
- 高校生:資産形成や投資、ライフプラン
子どもの発達段階や興味に合わせてステップアップしていくことで、無理なく実用的な金融知識が身につきます。
親子で一緒に選ぶ
子どもが興味を持って読めるよう、親子で一緒に本を選ぶことも大切です。「どれが面白そう?」「読んでみたい本はある?」と子どもの意見を聞きながら選ぶことで、自分から学ぼうとする意欲につながります。
また、親も一緒に読み、感想や学んだことを話し合うことで、お金について考える機会が増え、理解も深まりやすくなるでしょう。
小学生におすすめの金融教育本

お金への興味が芽生え始める小学生におすすめの3冊を紹介します。お金の役割や使い方を楽しく学べる内容が多く、金融教育を始める最初の一冊としてもおすすめです。
パックンの森のお金塾 こども投資
「投資とは何か」を、森の仲間たちのやり取りを通して楽しく学べる一冊です。投資の仕組みだけでなく、お金と社会のつながりについてもわかりやすく解説されているため、初めて投資について学ぶ子どもにも適しています。
対象年齢:小学校中学年〜
著者:パックン(パトリック・ハーラン)
出版社:主婦の友社
学校では教えてくれない大切なこと 3 お金のこと 改訂版
堅苦しくなりがちな経済の仕組みや金融の歴史を、漫画形式でわかりやすく解説しています。
知識を身につけるだけでなく、お金を大切に使うことや働くことの意味についても考えられる内容となっています。親子で一緒に読みながら、お金との付き合い方について話し合うきっかけづくりにもおすすめです。
対象年齢:小学校中学年〜
編集・出版社:旺文社
12歳までに身につけたい お金の超きほん
お金の役割や歴史、電子マネーの機能など、身近なテーマについて幅広く学べる一冊です。
消費税やセールの仕組みといった日常生活に直結する内容も、豊富な図解でわかりやすく解説されています。親子で一緒にページをめくりながら、日々の金銭感覚について楽しく話し合えるでしょう。
対象年齢:小学校中学年〜高学年
監修:泉 美智子
出版社:朝日新聞出版
中学生・高校生におすすめの金融教育本

中学生・高校生になると、お金の使い方だけでなく、経済の仕組みや資産形成についても学び始める時期です。
ここでは、金融や経済への理解を深めるのにおすすめの3冊を紹介します。
おカネの教室―僕らがおかしなクラブで学んだ秘密―
物語形式で読み進めながら、お金や経済の仕組みを学べる一冊です。借金や投資、低金利などのテーマも、中学生・高校生にも理解しやすい言葉で解説されています。楽しみながら金融や経済への理解を深めたい方におすすめです。
対象年齢:中学生以上
著者:高井 浩章
出版社:新潮社(文庫版)/インプレス(単行本)
お父さんが教える 13歳からの金融入門
アメリカの中高生が学ぶ実践的なノウハウが凝縮されており、子どもたちの「お金の知性」を無理なく育みます。
家計管理や投資、金融の役割など、中学生・高校生が知っておきたいテーマを身近な事例とともに解説しています。これから金融について学び始める方にも読みやすく、基礎知識を身につけるのに役立ちます。
対象年齢:中学生以上
著者:デヴィッド・ビアンキ
出版社:日本経済新聞出版
アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書
お金の管理や資産運用、税金、ローン、詐欺への備えなど、社会に出る前に知っておきたい金融知識を幅広く学べる一冊です。アメリカの高校生向けに書かれた内容をもとにしており、身近な事例を通してお金との付き合い方を理解できます。高校生が金融の基礎を学ぶ本として取り入れやすいでしょう。
対象年齢:高校生
著者:アンドリュー・O・スミス
出版社:SBクリエイティブ
親子で読みたい金融教育本

続いては、親子で一緒に読みながらお金の基本を学べる本を3冊紹介します。読後に感想を話し合うことで、お金の使い方や貯め方を考えるきっかけにもなるでしょう。
漫画 お金の大冒険 黄金のライオンと5つの力
オールカラーの漫画で、お金の基本や経済の仕組みを楽しく学べる一冊です。物語を読み進めながら、「稼ぐ・貯める・増やす・守る・使う」という、お金と上手に付き合うための5つの力について理解を深められます。
対象年齢:小学生以上
著者:両@リベ大学長
出版社:ダイヤモンド社
池上彰のはじめてのお金の教科書 改訂新版
お金の役割や経済の仕組みを、身近な事例を交えながらわかりやすく解説した一冊です。ニュースで取り上げられる出来事と家計や暮らしとの関わりについても学べるため、お金を身近なものとして考えるきっかけになります。
お金の基本だけでなく、働くことや社会の仕組みについても理解を深められる内容です。
対象年齢:小学生〜
著者:池上 彰
出版社:幻冬舎
親子で学ぶ お金と経済の図鑑
お金の役割や家計の仕組みから、経済や社会の動きまでを、豊富なイラストや図解を使ってわかりやすく解説した一冊です。
電子マネーや資産形成など、現代の暮らしに身近なテーマも幅広く取り上げられており、親子で一緒に読みながら金融や経済について理解を深められます。図鑑のように気になるページから読めるため、初めて金融について学ぶ子どもにも取り入れやすいでしょう。
対象年齢:小学生〜
著者:子どものための「お金と経済」プロジェクト
出版社:技術評論社
本を読んだ後に実践したい金融教育

本を読み終えた後は、学んだ知識を日常生活で実践してみることが大切です。お小遣いの管理や買い物の経験などを通して、お金との付き合い方を少しずつ身につけていきましょう。
お小遣い管理
お小遣いを管理する習慣は、お金との付き合い方を学ぶ第一歩です。
小学生は、お小遣い帳やシールなどを活用し、「何に使ったか」「どれくらい残っているか」を記録することから始めましょう。楽しみながら支出を振り返る習慣を身につけることが大切です。
中学生・高校生になったら、手帳や家計簿アプリを使って予算を立てることにも挑戦してみましょう。使うお金と貯めるお金のバランスを考えながら管理することで、計画的にお金を使う力が身につきます。
貯金の習慣づくり
貯金の習慣を身につけるには、「欲しいものがあるときのために、先にお金を取り分けておく」という先取り貯金の考え方を伝えることが大切です。
例えば、お小遣いの一部を「欲しいおもちゃ」や「将来の目標」のために貯めるなど、目的を決めて取り組むと、子どもも楽しみながら続けやすくなります。
目標に向かって計画的に貯金を続ける経験は、お金を管理する力や、計画的に行動する習慣を身につけることにもつながるでしょう。
買い物を通じたお金の学び
買い物に出かける際は、あらかじめ予算を決め、その範囲内で子ども自身に商品を選んでもらうのもおすすめです。
限られた予算の中で合計金額を計算しながら買い物をすることで、お金の使い方を実践的に学べます。また、「本当に必要なものか」「価格に見合った価値があるか」を考えながら選ぶ経験は、計画的にお金を使う力や判断力を育むことにもつながるでしょう。
将来に向けて金融リテラシーを身につけよう

金融リテラシーは、一度本を読めばすぐに身につくものではなく、日々の経験を通して少しずつ育まれていくものです。まずは家庭の中で、お小遣いの管理や買い物といった日常生活の実践と結びつけながら、親子で楽しく学んでいきましょう。
お金の知識は将来の選択肢を広げる
正しい知識を持つことは、進学や就職、将来の資産形成など、人生のあらゆる局面で自分を守り、選択肢を広げる武器になります。幼い頃からお金との健全な付き合い方を学ぶことで、社会に出たときに自分で適切な判断を下せる「自立する力」が養われます。
継続して学ぶことが大切
経済や社会の状況は日々変化しているため、常に学び続ける姿勢が欠かせません。日常のニュースや買い物の際の会話など、身近な出来事をきっかけに親子でお金について話し合うことが、無理のない継続につながります。
親子で学ぶ時間を作ろう
まずは今日、一冊の本を手に取ることから始めてみてください。親自身も「教える」と身構えず、一緒に学び、考える姿勢を見せるだけで十分です。そうした小さな時間の積み重ねが、子どもが将来お金と上手に付き合っていくための確かな土台となります。
まとめ
金融教育は、子どもがお金と上手に付き合い、将来役立つリテラシーを培うための大切なステップです。今回紹介した本を参考に、親子で一緒にお金について考え、日常生活の中で実践してみましょう。日々の対話や経験を積み重ねていくことが、子どもの未来の選択肢を大きく広げる第一歩につながります。
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2級FP技能士
大手生命保険の営業を5年間経験し、FP2級を取得。現在は金融ライターとして資産運用、保険、節税に関する記事を執筆。200記事以上を手掛け、読者に信頼される情報提供を目指す。金融業界の知識と実務経験を活かし、わかりやすく実践的な内容を提供。








