相談者:Iさん(鹿児島県在住)
夫34歳(公務員)、妻33歳(パート)、長女0歳
Q. マイホームを検討中。購入の良いタイミングは?
昨春に出産し、夫と3人暮らし。マイホームを検討していますが、購入の良いタイミングが分かりません。3200万円ほどの新築一戸建てを考えていて、築5年程度の中古も視野に入れて検討中。今の健康に問題はありませんが、夫は糖尿病の多い家系で、団信の加入を考えると、40歳くらいまでの購入がいいのではとも感じます。
夫には離婚歴があり、46歳まで養育費の支払いがあります。私は半年ほど前から夫が休みの日にパートを始め、子どもが3歳になり幼稚園に通うまでは、このペースで働き続けるつもりです。第2子も3年後くらいにほしいと考えています。
一昨年から始めたつみたてNISAは、開始時は3000円で、昨年子どもの学資保険代わりに増額し、昨年からiDeCoも開始しました。しかし早めに家を購入するのなら、これらはいったんストップして、養育費の支払い終了後に再開する方がいいのか迷っています。
夫の生命・医療保険は、今後見直したいと検討中です。家の購入時期と、購入に向けたやりくりにアドバイスを、よろしくお願いします。
A. 今の保険の更新後保険料を確認し、死亡保障強化を
購入タイミングはその後、ライフプランを夫婦で話し合って割り出して
マイホームの購入タイミングにお悩みとのことですが、遺伝体質の心配から、早めの購入の意向が強いみたいですね。
団体信用生命保険(団信)に入れず、住宅ローンが組めない事態を回避したいのでしょうが、既往症があっても入りやすい団信(ワイド団信)をご存じですか? フラット35のように団信なしで組めるローンもあります。加入中の生命保険を今から強化しておき、団信に入れたら保障を減額する方策もよいと思います。
Iさんの夫の保険は8年前に入ったものだそうですが、死亡保障は13年後、医療保障は12年後に契約更新時期を迎えます。更新時に既往症があったり病気療養中でも保障を同額更新できるので安心です。
ただし、更新時の年齢で保険料が再計算されるのがネックです。保障を下げない限り保険料は高くなるので、保険会社に更新後の保険料を確認しておきましょう。幸いなことに、前妻の子らへの養育費の支払いが完了する時期の更新ですから、対応できそうです。
とはいえ、死亡保障が生活費の補てん程度の契約なので、今のうちに団信の代わりにもなる掛け捨ての死亡保険を別途に契約することをおすすめします。そこまで手を打った上で、あなたの働き方や子どもの教育、老後の資金計画について夫婦でよく話し合って、マイホームの購入タイミングを割り出してください。
iDeCoの休止は口座維持手数料がかかる上、受け取り時に退職所得控除の年数にカウントされないので、このまま続けては?
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
相談者募集!家計の悩みを解決してもらいませんか
あなたの家計も高橋伸子さんにズバッと診断してもらいませんか。
1カ月の収支、家計状況と質問を書いて投稿フォームから応募を。
相談内容(保険、ローンなど)に関するデータは詳しく。
確認のため電話番号は必ず明記してください。
採用者には商品券2000円分を進呈。
転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2022年3月19日号掲載
あわせて読みたい記事
■夫婦で住宅ローンを組むメリットとは?条件や注意点について徹底解説!
■頭金なしの住宅ローンってどうなの?知っておきたいメリット・デメリットについて
- 暮らし
高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。