相談者:相談者:Oさん(福岡県在住)
夫27歳(会社員)、妻26歳(会社員)
Q. 出産後のやりくりと備え方のポイントは
現在妊娠中で、4月が出産予定。産休、育休でどれくらい収入が減るのか想像できず、不安があります。
現金での貯金はあまりできていませんが、税金や車検などは貯金から出している状態です。預金よりも投資信託へ回すようにしています。子どもが生まれたら、
児童手当は貯金しておきたいと思っています。
外食費を2万円としていますが、全くしない月や外食が増える月もあるので、繰り越していくようにしています。
子どもが生まれたら、どの出費が増えるのか、どこを減らすべきなのかイメージがわかないので、アドバイスをお願いします。子どもの将来への備え方についても知りたいです。現在980万円ほど残高がある住宅ローンを10年後に完済したいとも考えております。
それと、私も夫も死亡時の備えしかありません(夫はがん団信、私は変額保険)。現金である程度貯金があれば、保険は入らなくてもよいと考えているのですが、子どもが産まれるなら加入したほうがよいのではと悩んでいます。医療保険や就業不能など、加入すべき保険がありましたら教えていただきたいです。
A. 復職後の保育料と産休・育休時の収入を確認して
投資を減らし、教育資金や住宅資金は児童手当や元本保証型商品で
すでにマイホームも手に入れ、貯蓄に力を入れている状況ですね。支出増で気にすべきは、復職後の保育料です。3歳になり無償化が適用されるまで、毎月いくらかかるか、預け先と併せて調べておきましょう。
育休や産休による収入の変化についても、今のうちに勤務先に確認してください。育休や時短勤務による収入減と保育関係費を具体的に把握して、復職タイミングを検討しましょう。
将来の教育資金は、お考えのとおり児童手当を貯めることからスタートでOK。子ども名義の口座を作り、お祝いやお年玉なども一緒に貯めましょう。特別収支に余裕があるので、ボーナスからも預金してはいかが。
投資に力を入れていますが、まだ利益が出ていない由。知識・経験が浅いので、投資に回すお金を減らすべき。教育資金や住宅ローンの完済資金は、元本保証型商品で貯めるのが基本です。
投資に向いているのは、時間の余裕がある老後資金です。NISAやiDeCoを利用し、長期投資の構えでいきましょう。株は投資枠を決め、その中で腕を磨くことをおすすめします。
共働きなので、保険への依存度は低めでいいですが、ロ―ン完済後は夫の死亡保障やがん保障がゼロに…。そのときに既往症により新たな保険に入れないと困ります。お子さんは3人希望だそうですから、早めに死亡保障を補強しませんか。医療保障は職場の福利厚生を調べたうえで検討を―。
なお、マンションが築29年だそうですから、老朽化や住み替えなどにも備えることをおすすめします。
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
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確認のため電話番号は必ず明記してください。
採用者には商品券2000円分を進呈。
転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2022年2月26日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。