相談者:Yさん(熊本県在住)
夫25歳(会社員)、妻27歳(アルバイト)、長男1歳
Q. マイホーム購入費と教育費、どう貯蓄すればいい?
結婚2年目。入籍前に私(妻)は独身時代の貯蓄で奨学金(約150万円)を完済し、さらに、入籍後すぐに結婚式、妊娠・出産と続いたため貯蓄ができていません。また今年度の夫のボーナスも、冷蔵庫の買い替えや日用品のまとめ買い、子どもの行事やベビー用品の購入など出費がかさみ、貯蓄に回せませんでした。毎月の収支は、ボーナス時に日用品をまとめ買いしているのでギリギリやれていますが、実質赤字。不足時は貯蓄から立て替えています。
私は入籍時に退職し、週末のみアルバイトで勤務。そろそろ復帰しようと思っていましたが、コロナ禍の影響で当分は仕事がなさそう。子どもが幼稚園に行くまではこのペースを続け、その後は平日も扶養内でパートをしようと考えていますが、子どもがもう1人欲しいので(3~4歳差が理想)未定です。
相談はマイホームの購入資金と教育費の貯め方。子どもが小学校へあがる前に家を建てたいと思っています。土地・建物すべて、フルローンで購入するとすると、どのように貯蓄していけばよいでしょうか? 子どもの教育費の捻出にも悩んでいます。
A. まずはボーナスの半分を定期預金に回して
教育資金は共働き開始後に貯蓄を強化。夫の小遣いも見直しを
昨年は年30万円以上、応募の家計簿には記載がない支出があって、子ども名義以外はまったく貯蓄ができない状態だったのですね。
でも、奨学金も車のローンも完済なさって生活基盤が整いましたから、いよいよ〝貯め時〟到来です。
まずはボーナス貯蓄を頑張ってください。子ども預金を含め、支給されたらすぐに半分を預金に回しましょう。しばらくは貯蓄癖をつけるために、定期預金でOKです。支給額が減ることがあっても、絶対に赤字を出さない覚悟でやりくりすべきです。
教育資金は今のペースで貯めて、共働きを開始したら第2子の分を含め、貯蓄を強化しましょう。
マイホーム資金については、購入費を貯めたいと相談なさる一方で、フルローンで購入、ともあります。今は諸費用も含め、全体予算が立てられる状況でもなさそうですから、この先3年、ボーナス貯蓄を頑張ってください。まとまった貯蓄ができたら具体的な計画に移行するのが賢明です。
次に見直したいのは、夫の小遣いです。毎月の給料からは予算化せず、残業代を充当しているようです。どうしても足りない場合は、普通預金口座から使うルールにしたところ、最近40万円も残高が減少していることに気づいたのだとか…。
何に使ったのでしょうね。ご主人に限ってはだいじょうぶでしょうが、残高が5万円ですから、この先、キャッシングなど借金癖がつくと困ります。職業上必要な経費は家計から払うようにするなど、話し合って折り合いをつけましょう。
回答者 高橋伸子さん
生活経済ジャーナリスト。長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。
消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。
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転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2021年9月4日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。