マイナポイントの予約・申し込み期限が、2021年(令和3年)12月末までに延長されました。そこで今回は、マイナポイントに必要な手続きや準備するものなどの基本的な知識をわかりやすく解説します。
マイナポイントの仕組みとは
マイナポイント事業について
マイナポイント事業とは、総務省が実施するマイナンバーカードを活用した景気対策の一環です。マイナポイントと紐づけたキャッシュレス決済サービスの利用やチャージ金額に応じて、最大5000円分相当のポイントが受け取れます。
マイナポイントの目的
マイナポイント活用の主な目的は、以下のとおりです。
日本におけるキャッシュレス決済の基盤構築のため
マイナンバーカードの普及と交付率をあげるため
マイナンバーカードの人口に対する交付枚数率は、2021年(令和3年)8月1日現在で36.0%です。マイナポイント予約開始後の交付率は14.4%であったため、関心を持つ人が増えていることが分かります。
参考:ニッセイ基礎研究所「マイナポイント等がマイナンバーカード取得に与えた効果と、普及に向けた課題」
マイナポイントの対象者
以下の条件を満たしている人が対象です。
2021年(令和3年)4月30日までにマイナンバーカードを申請した人
上記期限までにマイナンバーカードを取得していた人
マイナポイントの予約や申し込み、付与には年齢制限がありません。申請者が子ども(15歳未満)の場合、法定代理人である親が手続きをします。その際は、子ども本人のマイナンバーカードが必要です。
マイナポイントはいつまでもらえる?
マイナポイントの予約や申し込み、付与の期間は2021年(令和3年)12月末までです。一度の利用でポイントが決定するのではなく、上記期間までの累計をもとに付与されます。
マイナポイントの予約
マイキーIDの発行がマイナポイントの予約になります。マイナポイントの予約申請時に必要なものは、次の3つです。
マイナンバーカード
申請する本人のマイナンバーカードを準備します。
パスワード(暗証番号)
マイナンバーカードを申請または受取の時に設定した、利用者証明用電子証明書の暗証番号4桁の数字です。3回連続して間違うと、マイナンバーカードがロックされるので気をつけましょう。
キャッシュレス決済サービスのID・セキュリティコード
IDとセキュリティコードは、キャッシュレス決済サービス会社のWebサイトで確認してください。その際に事前登録が必要な場合があります。
参考1:マイナポイント事業「決済サービスID・セキュリティコードの確認方法」
参考2:マイナポイント事業「事前登録が必要な決済サービス⼀覧」
予約の登録手段
予約の登録は、以下の3つから選択して行います。
スマートフォン(iPhone・android)
マイナポイント専用アプリのダウンロードが必要です。
参考:マイナポイント事業「マイナポイントアプリ対応スマートフォン一覧」
パソコン
マイナンバーカード対応のICカードリーダライタが必要です。
参考:マイナポイント事業「対応したICカードリーダライタ一覧はこちら」
マイナポイント手続きスポット
郵便局・市区町村窓口・コンビニなどにある「マイナポイント手続きスポット」という支援端末で、予約や申し込みが可能です。スマートフォンやパソコンを持っていない人は、こちらを利用しましょう。
参考:マイナポイント事業「マイナポイントを予約できるスポット検索」
予約の手順
操作方法などは、選択した登録手段に準じます。
「マイナポイントの予約」をクリック
マイナンバーカードを読み取る
マイナンバーカードのパスワード(暗証番号)4桁を入力する
マイキーIDが発行されたら予約完了
マイナポイントの申し込み
マイキーIDとキャッシュレス決済サービスID、セキュリティコードを連携させます。
キャッシュレス決済サービスを選択する前の確認
マイナポイントの申し込みやポイント付与を、すでに終了しているキャッシュレス決済サービスがあります。申し込みの前に、利用できるか確認しましょう。
申し込みの手順
操作方法などは、選択した登録手段に準じます。
自分が使いたいキャッシュレス決済サービス(クレジットカードや電子マネーなど)を選択
キャッシュレス決済サービスID・セキュリティコード・電話番号の下4桁(任意)を入力する
マイナンバーカードのパスワード(暗証番号)4桁を入力する
マイナンバーカードを読み取る
申し込み情報を確認し完了
申し込みの注意点
1つのキャッシュレス決済サービスに、複数のマイキーIDを申し込むことはできない
家族全員のマイナポイントを申請するには、人数分のキャッシュレス決済サービスが必要
最初に選択したキャッシュレス決済サービスは、後から変更できない
マイナポイントを1つにまとめることはできない
マイナンバーカードが読み取りにくいときがある
※読み取りに関しては以下のリンクを参考にしてください。
参考:マイナポイント事業「マイナポイント取得までのつまずきポイント」
マイナポイントの使い方
申し込み時に指定した、キャッシュレス決済サービスのポイントとして使用します。マイナポイント付与のタイミングや使用期限に関しては、指定したキャッシュレス決済サービス会社によって違います。
マイナポイントを利用するメリット
最大5000円相当のポイントが受け取れる
累計2万円以上の利用で、5000円分のポイントが付与されます。4人家族であれば、合計で2万円分が受け取れます。25%というポイント還元率の高さは、大きなメリットといえるでしょう。
電子マネーならチャージのみでもポイント付与
SUGOCAやnimocaなどの電子マネーは、残高が残っていてもチャージした分のマイナポイントが付与されます。期限までに2万円以上利用できなくてもチャージしておけば、5000円分のポイントを受け取れるのです。
普段の買い物でもポイントを効率よく貯められる
マイナポイントは、期間中の利用またはチャージ金額をもとにポイントが計算されます。普段からよく使うキャッシュレス決済サービスで申し込むのが、効率よくポイントを貯めるコツです。
西日本シティ銀行の「ALLINONEカード(オールインワンカード)」は、普段使いの1枚としておすすめのキャッシュレス決済です。詳しくは後ほど説明します。
マイナポイントにデメリットはある?
マイナンバーカードがなければ申請できない
マイナポイントの対象となるマイナンバーカードの申請は、2021年(令和3年)4月末で終了しています。したがって、現時点でマイナンバーカードを申請していない、あるいは持っていない人はマイナポイントの申し込みができません。
自分でマイナポイントの手続きをしなければならない
マイナポイントを受け取るためには、予約と申し込みを自分で行う必要があります。スマートフォン・パソコン・支援端末などの機械の操作が苦手な人は、難しく感じる場合があります。
マイナポイントの予約・申し込みには上限がある
予約と申し込みの上限は5000万人で、2021年(令和3年)8月26日時点の申し込み者数は約2240万人です。今後希望者が急増すれば、期限前でも終了になる可能性があります。マイナポイントを検討している人は、早めに予約・申し込みをしましょう。
マイナポイントに最適なクレジットカードを紹介
ALLINONEカード(オールインワンカード)
西日本シティ銀行の「ALLINONEカード(オールインワンカード)」は、マイナポイントの対象です。
初年度のATM利用手数料が無料
初年度の年会費も無料
銀行のキャッシュカードとクレジットカードが1枚で便利に使える
クレジットカード払いの「VISAタッチ」対応でスピーディな支払いが可能
SUGOCAやnimocaの交通系ICカード一体型であれば、
クレジット決済で自動チャージ(入金)
ショッピング利用時の割引特典
ショッピング利用にポイントが貯まる(nimocaのみ)
一部区間の定期券機能を搭載可能(nimocaのみ)
学生なら在学期間中はATM利用手数料と年会費が無料になるので、子どもの通学用として選ぶのもおすすめです。
▼画像をクリックして詳細を確認
まとめ
マイナポイントは、申し込みの対象者であれば利用するメリットが大きい制度です。キャッシュレス決済サービスは、さまざまな用途で利用できるものを選ぶとよいでしょう。申し込みには期限と人数制限があるため、早めに手続きを済ませることをおすすめします。
- マイナポイント
市川えり
しののめライフプランニング代表、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
子育てと仕事の両立に悩む女性専門のFP(ファイナンシャルプランナー)。出産を機に働き方とお金に対する考え方を大きく見直すために、2級FP技能士の資格を取得し独立開業をする。扶養・税金・保険・ライフプランニングなど、かつての自分と同じ悩みを抱える女性向けのセミナーや個別相談を中心に現在も活動している。またライターとして確定申告・節税・制度など、フリーランスの働き方についての記事も多数執筆中。