【ぼくたちの子育て】子どもには人と人とを繋ぐ力がある | ヤフー株式会社・眞山昌さん

長澤由紀

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2021年5月11日 (火)
眞山昌さん ぼくたちの子育て

東京都から福岡県遠賀郡岡垣町へ移住し、子どもの学びを通じて地域と繋がる活動「岡垣スタイル」に力を注ぐ眞山さん。自身が子どもの頃、農村にホームステイした経験から、自然への憧れがあったそう。妻、愛子さんとの出会いをきっかけに福岡との繋がりができ、移住を決めました。三姉妹の父である眞山さんに、自然の中での子育てについて伺いました。

◾️Profile
眞山 昌(まやま まさる)さん
ヤフー株式会社/ECコンサルタント
1972年11月生まれ。東京都出身。CG映像制作を経て2006年ヤフー株式会社に入社。2008年に福岡県出身の妻、愛子さんと結婚、2015年に家族と共に福岡県遠賀郡岡垣町に移住。ヤフーショッピングのコンサルタント営業を行う一方で、生きる力を地域が育てる「岡垣スタイル」を通して、地域活性化に注力。現在、中学一年生の長女、愛菜ちゃんと小学4年生の次女、結愛ちゃんと小学3年生の三女、陽愛ちゃんの子育て中。

家族を大切にしたいという2人の同じ思い

――お二人の出会いをお聞かせください。

ヤフー株式会社に転職前、有給休暇中にハワイに旅行したときに、旅先で知り合いました。泊まっていたホテルがたまたま近かったこともあり、何度か街で遭遇したんです。帰国してからも連絡を取り合うようになり、2008年に結婚しました。それからしばらくは東京で生活していました。

――結婚前からお二人で子どもを持つことや育て方などについて話されましたか?

はい、家族を一生懸命やりたい、家庭が重要だという思いがお互い一致していましたし、妻も自分も、その頃から子どもは3人ぐらい欲しいと考えていました。

――出産前のご自身や愛子さんの心の変化、日常生活の変化などはいかがでしたか?

妻にとっては慣れない東京という都市での生活だったので、不安も大きかったと思います。当時、僕の仕事が忙しく、妻が望むようなサポートができていなかったと感じていますが、家族を大切にしたいという思いは夫婦共にいつも変わりません。

眞山昌さん ぼくたちの子育て 1

自然の中での子育てへの憧れ

――2015年に遠賀郡岡垣町に移住されたとのことですが、きっかけはなんだったんでしょうか?

今思えば僕が小学1年生の頃、長野県の農家に1年間ホームステイしていたことがきっかけだと思います。家から4kmも離れた小学校まで通ったり、野菜の収穫を手伝ったり、都会ではできない自然体験ができる貴重な機会でした。同居する小学5年、6年、中学生のお兄ちゃんがいて、僕はたくましく育っていったと思います。そこで地域の人に愛された記憶が大人になってもずっと残っていて、田舎での暮らしに憧れていました。妻との縁で、福岡という程よい田舎との繋がりができたとき、福岡での生活の方が僕に合ってるんじゃないかなと思ったんです。

――1年間の農家での生活が人生に大きく影響したのですね。移住されたばかりの頃、子どもたちの反応はいかがでしたか?

移住したとき、長女が小学生、次女が幼稚園児でした。思っていたよりスムーズに岡垣に馴染んでくれたと思います。東京に住んでいた頃から妻が筑豊弁を話していたり、ときどき福岡の祖父母の家にも行ったりしていたので、自然と溶け込むことができたんじゃないかなぁと思っています。

子どもには人と人とを繋ぐ力がある

――普段、子どもとの時間をどのように過ごされていますか?

週末は、子どもと一緒にどこか自然と触れ合える場所に出かけています。キャンプをしたり、海やプール、川の中で遊んだりして過ごすことができています。東京では、人が多く、気合いを入れて準備しないと家族で遊びに行けないような感じだったんですが、今は気軽に出掛けられるのが嬉しいです。

――自然が近い地域だからこそできる過ごし方をされているんですね。

はい、福岡には東京にはない魅力がたくさんあると、感じられました。自然はもちろんですが、商業施設も充実しているので助かっています。車で少し行けば大型のショッピングモールがあるのが便利ですね。それから、おじいちゃん、おばあちゃんから子や孫までと、地域の人がつながっていることも、東京にはあまりない魅力だと思っています。

――子どもがいて良かったと思うのはどんな時ですか?

常に何か新しいこと、変化が起きて楽しいところです。地域のイベントに参加すると、子どもを通じて色々な人と知り合うことができるのも良いですね。子どもには、人と人とを繋ぐ力があるなぁと思いました。

――女の子3人の子育てはいかがですか?

3人ともそれぞれキャラクターが違うので、言って伝わることも異なります。なので、一人ひとりに合わせてコミュニケーションの仕方を工夫しようと考えています。長女は音楽が好きなので、時々一緒にギターを弾き合ったりするんですが、成長するにつれて僕と遊ぶのを嫌がるようになってきたのが、ちょっと寂しいです(笑)。三女はまだ遊んでくれてるかなぁ。

大切なのは生きる力を身につけること

眞山昌さん ぼくたちの子育て 2
――思春期の女の子を持つお父さんにありがちな悩みですね。これからお子さんが大きくなり、受験なども迎えると思いますが、お子さんにはどんな風に育って欲しいですか?

どこに進学して欲しいとか、高学歴であって欲しいという思いはあまりなく、それよりも生きる力を身につけることが重要だと考えています。今、時代は大きな転換期に来ていると思います。子どもたちには、予測不能な未来を生き抜いていく力を身につけて欲しいです。誰かに手伝ってもらいながらでも、子どもたちが望む未来を見つけてくれたら良いですね。学校や普段の生活の中ではなかなか得られないものだと思うので、それを僕たちが作っていけたら良いなぁと思っています。

――そのために行っている活動の1つが「岡垣スタイル」なんですね。

はい、地域の大人が自分のスキルを活用して地域の課題を解決していき、その姿を子どもたちに見せることが、生きる力を育む、と考え活動しています。子どもたちの学びを通じて、地域ぐるみで新たな価値を作って行く活動です。子ども達には、大人たちが汗をかき知恵を絞って地域に向き合っていた姿や、自分を見守ってくれた地域のことが、未来を切り拓くための力になると思っています。

子育ては物事を再体験できるチャンス

――これからパパになる人や今子育て中のパパたちにメッセージやアドバイスをお願いします。

子育てってめちゃくちゃ楽しいと思います。子どもを通じて知り合いが増えるし、子どもがいなければ体験しなかったことがたくさんあります。それから、自分が子どもの頃やれなかったことをもう一度やれるチャンスでもあると思います。子どもとのコミュニケーションは自分も童心に帰ることができるので、物事を新鮮に再体験することができます。そして、子どもと一緒に自分自身も育っていくことができるんじゃないでしょうか。もちろん、大変なことは色々ありますが、プラスのことの方が多いと思うので、楽しんでやって欲しいなぁと思います!

編集後記

眞山さんが小学生の頃に自然の中で過ごした経験が、強く記憶に残っているように、3人のお子さんたちも今、自然や地域と積極的に関わりながら生活していることが、将来の生き方に関わってくるのではないでしょうか。成長と共に、娘さんたちと一緒に過ごす時間が減って行くのを寂しく思いながらも、未来のために眞山さんが続けている活動を、娘さんたちはいつかきっと思い出してくれると思います!

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