就業不能保険と公的保障の違いを理解しよう│病気やけがで仕事ができないときの備えに

就業不能保険と公的保障の違いを理解しよう│病気やけがで仕事ができないときの備えに

病気やけがで仕事を長く休まなければならない場合、治療費や生活費が心配になるでしょう。傷病手当金などの公的な制度では生活費が不足するなら、就業不能就業不能保険などの利用も視野に入れるのがおすすめです。今回は働けないときに利用できる公的な制度と民間の保険について解説します。

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公的保障(1)傷病手当金

健康保険加入者の収入を保障する制度

傷病手当金は健康保険の加入者が受けられる制度です。国民健康保険にはない制度なので、自営業者やフリーランスの人は利用できません。

なお、雇用保険の「傷病手当」は失業中の病気やけがで求職活動ができないときに支給されるお金で、傷病手当金とは別のものです。

受給するための条件

●業務外で起きた病気やけがにより休んでいて、給料が支払われないこと(※業務上の場合は労災保険の対象になります)

●4日以上連続して休んでいること

受給できる期間

傷病手当金が支給されるのは、最長で1年6ヶ月です。

いくら受給できるか

傷病手当金の支給額は、標準報酬月額を平均した金額(標準報酬月額÷30日)の3分の2です。

例えば、標準報酬月額30万円なら、1日あたりの支給額は「(30万円 ÷ 30日) × 2/3 = 約6,667円」となります。1ヶ月が30日の場合の支給額は「6,667円 × 30日 = 20万10円」です。

傷病手当金は非課税で受け取ることができます。ただし、社会保険の保険料は負担しなくてはなりません。

公的保障(2)休業補償給付など

公的保障(2)休業補償給付など

就労中のけがや病気を補償する制度

会社員が業務や通勤の途中でのけがなどで仕事を休み、その間の給与が支払われない場合、労災保険から休業給付または休業補償給付が受けられます。業務上の災害が原因となった場合は休業補償給付、通勤途上の災害が原因となった場合は休業給付の対象になります。

ただし、自営業者やフリーランスの人は労災保険には加入できません。

受給するための条件

●業務または通勤が原因の病気またはけがで療養中であり、会社から給与の支給がないこと

受給できる期間

休業給付または休業補償給付には支給期間の上限はなく、休業4日目から上記の支給要件に該当しなくなるまで支給されます。

いくら受給できるか

休業給付または休業補償給付の支給額は、給付基礎日額の80%です。給付基礎日額は、休業日前の直近3ヶ月間の賃金総額を、3ヶ月間の労働日数で割って平均日額を算出したものです。

例えば、「月額給与30万円・直近3ヶ月に残業なし・労働日数92日」と仮定します。3ヶ月間の給与総額は90万円で、給付基礎日額は「90万円 ÷ 92日 = 約9,783円」となります。

休業補償日額は「9,783円 × 0.8 = 約7,826円」となり、1ヶ月が30日の場合の受給額は「7,826円 × 30日 = 23万4,780円」です。休業補償給付は非課税で受け取ることができます。

公的保障(3)障害年金

所定の障害状態になったときのための制度

障害年金は、公的年金の加入者が所定の障害状態になったときに支給されます。受給要件を満たしていれば一生涯受け取ることができます。

障害年金の種類と等級について

国民年金の加入者は障害基礎年金が受けられ、厚生年金の加入者は障害基礎年金に加えて障害厚生年金が受けられます。障害年金には以下のような等級があります。

●障害基礎年金:障害等級1級・2級

●障害厚生年金:障害等級1〜3級

障害等級の認定を受けるには、初診から1年6ヶ月が経っている必要があります。

障害年金の年金額

障害等級1級

977,125円+※子の加算

障害等級2級

781,700円+子の加算

※子の加算

18歳未満の子どもがいる場合、子の加算が受けられます。

●                        第1子・第2子 1人当たり224,900円

●                        第3子以降 1人当たり75,000円

※上記は2020年4月(令和2年)からの年金額

障害厚生年金は収入によって保険料が異なることから、受給額も納めた保険料により異なります。なお、障害年金は非課税で受け取ることができます。

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働けないときの生活費に備えられる「就業不能保険」

ここまで、働けなくなったときに頼れる公的保障について見てきました。人によっては、働けなくなっても公的保障があれば生活できるかもしれません。しかし、それだけでは保障が足りないという場合は、就業不能保険のような生活費を補填するタイプの民間保険を活用するのも一つの方法です。

就業不能保険とは

働けなくなった場合の収入を補う手段として、就業不能保険があります。長期にわたり働けない状態になったときに、給料の代わりとして給付金を毎月受け取れる生命保険商品です。医療保険ではカバーできない医師の指示による自宅療養も給付の対象となります。

就業不能保険の注意点

●免責期間(給付金が支払われない期間)があるため、働けなくなってからすぐに給付金を受け取れるわけではない

●「就業不能状態」として認められる条件が保険会社によって異なり、仕事を休んでいても給付が受けられるとは限らない

●うつ病など精神疾患が対象外となる商品が多い

就業不能保険の加入が必要な人

それでは、就業不能保険に加入しておくべきなのはどのような人でしょうか。

自営業者・フリーランス

自営業者やフリーランスの人には会社員のような公的保障がありません。国民健康保険には傷病手当金がないため、働けなくなると収入が途絶える可能性があります。障害が認定された場合は障害年金を受給できますが、障害基礎年金のみの受給となります。

ゆえに自営業者やフリーランスの人は、日ごろから働けない状態を想定して準備をしておく必要があります。いざというときに必要となる金額も会社員より多くなるため、就業不能保険など民間の保険の利用も検討してみましょう。

子育て中の人

子育て中の世帯において、世帯主の死亡以上に大きな経済的ダメージをもたらすのが、世帯主が働けなくなることではないでしょうか。病気やけがの治療の支出が増え、さらに住宅ローンや教育費はそのまま払い続けなければならないからです。

教育費がピークを迎える世帯では、年間の家計収支が赤字になる場合もあります。この状況で世帯主の収入が長期間減少すると、ライフプランの変更は避けられなくなるでしょう。就業不能保険など何らかの手段で準備をしておく必要があります。

就業不能保険に加入するときの考え方

働けないときの生活費の補填のために就業不能保険に加入するのは有効だといえます。しかし、ほとんどの就業不能保険は掛け捨てのため、必要最小限の給付金額にすることをおすすめします。

傷病手当金など、自分が利用できる公的な給付と毎月の生活費を確認し、足りない分のみ就業不能保険を活用するようにしましょう。また、保険だけに頼らず、預貯金などで緊急時の支出が賄えるようにしておくことも大切です。

加入を検討するときのチェックポイント

就業不能保険は保険会社によって内容がさまざまであるため、加入にあたっては支払条件などを確認することが大切です。特に下記の項目をチェックし、保険料を比較しただけで決めることのないようにしましょう。

給付金が支払われる条件

精神疾患を対象にするかどうか

保険期間

免責日数

給付金が支払われる期間

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まとめ

病気やけがで働けなくなったときに備えて、利用できる公的保障には何があるのかを確認しておきましょう。特に自営業者やフリーランスの人は収入が途絶える可能性が高く、健康なうちに準備をしておく必要があります。公的保障で足りない部分を算出し、その分の保障を就業不能保険で補うようにするといいでしょう。

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