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【一人暮らし】一か月の食費平均額はいくら?家計調査をもとに解説!食費節約術の紹介も

【一人暮らし】一か月の食費平均額はいくら?家計調査をもとに解説!食費節約術の紹介も

一人暮らしの食費はいくらが適正なのか、気になる人も多いのではないでしょうか。今回は一人暮らしの食費の平均額と、収入ごとの理想的な食費の目安、知って得する食費の節約術について解説します。貯蓄や投資に回すお金をもっと増やしたいという人は、食費を一度見直してみましょう。

一人暮らしの食費の平均額

男女別・年齢別による食費の平均額の違い

総務省統計局が実施した2020年(令和2年)家計調査によると、一人暮らし(単身世帯)の1ヶ月あたりの食費の平均額は3万8,357円(男性4万2,165円、女性3万4,850円)となっています。男女別・年齢階級別に食費の平均額を示したのが次の表です。

一人暮らしの1ヶ月あたりの食費の平均額/男女別・年齢階級別[2020年(令和2年)調査]


全年齢

34歳以下

35〜59歳

60歳以上

全体平均


3万8,257円

3万5,563円

4万1,052円

3万7,825円

(内 外食費)

7,515円

1万3,191円

9,475円

4,453円

(内 酒類)

1,864円

1,104円

2,695円

1,720円

男性平均


4万2,165円

3万9,999円

4万5,170円

4万762円

(内 外食費)

1万0,380円

1万4,762円

1万1,445円

6,744円

(内 酒類)

2,912円

1,438円

3,382円

3,384円

女性平均


3万4,850円

2万9,457円

3万4,366円

3万6,270円

(内 外食費)

5,021円

1万1,042円

6,290円

3,239円

(内 酒類)

952円

646円

1,579円

839円

出所:家計調査・家計収支編・2020年(令和2年)「男女,年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(単身世帯) 表10」(総務省統計局)をもとに筆者作成

食費の平均額を男性と女性で比較すると、すべての年齢層で男性が女性を上回っています。これは、女性に比べて男性は食べる量自体が多い傾向があることや、「外食費」や「酒類」への支出が多いことなどが要因と考えられます。

年収による食費の平均額の違い

年収による食費の平均額の違い

家計調査によると、単身世帯の食費の相場は支出全体の約4分の1(25%前後)となっていますが、その割合は年収によっても違います。一人暮らしの食費の平均額と支出全体に占める食費の割合(※エンゲル係数)を、年収別に示したのが次の表です。

エンゲル係数(%)=食費(食料費)÷消費支出×100

一人暮らしの1ヶ月あたりの食費の平均額・エンゲル係数/年収別[2020年(令和2年)調査]

額面年収

食費
(エンゲル係数)

内 外食費
(食費に占める割合)

消費支出

全体平均

3万8,257円

(25.4%)

7,515円

(19.6%)

15万506円

100万円未満

2万9,854円

(30.3%)

2,829円

(9.5%)

9万8,421円

100万円以上200万円未満

3万1,476円

(28.3%)

3,096円

(9.8%)

11万1,309円

200万円以上300万円未満

3万8,427円

(26.0%)

5,488円

(14.3%)

14万7,619円

300万円以上400万円未満

4万653円

(25.1%)

1万221円

(25.1%)

16万1,822円

400万円以上500万円未満

4万3,659円

(23.9%)

1万4,476円

(33.2%)

18万2,943円

500万円以上600万円未満

4万3,707円

(24.0%)

1万2,663円

(29.0%)

18万2,329円

600万円以上

5万1,600円

(20.8%)

1万4,639円

(28.4%)

24万8,361円

年収が高いほど食費の平均額は大きくなるほか、エンゲル係数が小さくなる傾向や、食費に占める外食費の割合が高まる傾向がみられます。

※2020年(令和2年)は新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響により、全体として外食費への支出が減少しています。

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一人暮らしの食費節約の目安はいくら?

一人暮らしの食費節約の目安はいくら?

一人暮らしの理想的な食費としては、「手取り収入の15%前後」が目安です。ただし、収入や住んでいる地域、就業状況(大学生、社会人、年金生活者等)、他の支出項目とのバランスによって、この割合は変わってきます。

次の表は、手取り収入に応じた理想的な食費のおおよその目安です。一般的に収入の多い人ほど食費を節約する余地は大きく、目安以下に抑えることも十分できます。

一人暮らしの理想的な食費の目安(節約目標)

手取り収入/月

手取りに収入に対する理想的な食費の目安

手取り収入に対する割合

1ヶ月の食費

1日あたりの食費

10万円

約20%

約2万円

約670円

15万円

約18%

約2万7,000円

約900円

20万円 

約16%

約3万2,000円

約1,070円

25万円

約14%

約3万5,000円

約1,170円

30万円

約14%

約4万2,000円

約1,400円

35万円

約13%

約4万5,500円

約1,520円

40万円

約12%

約4万8,000円

約1,600円

※筆者作成

一人暮らしで食費を節約するコツ

一人暮らしで食費を節約するコツ

食費は生きていくために欠かせない費用であり、食費を削りすぎて健康を損ねてしまっては本末転倒です。食費を節約するコツを紹介しますので、生活に取り入れやすいものから無理のない範囲で実践してみましょう。

食費節約のコツ①現状でかかっている費用を把握する

自身が食費にどのくらいお金を使っているのか、まずは現状を把握して無駄がないか洗い出してみましょう。家計簿をつけていなければ最低一週間、できれば1ヶ月分のレシートを保管しておき、集計します。

食費節約のコツ②細かく期間を区切って予算を設定し、予算内でやりくりする

食費の使い過ぎを防ぐには、細かく期間を区切って予算を設定し、1日あたりに使える金額の範囲内でやりくりするのがコツです。

1ヶ月の予算から、米や調味料のようにまとめて購入する必要のある食材費、社食費など、月単位でかかる費用を差し引きます。差し引いて残った金額を30(日)で割ったものが1日に食費として使える金額です。

外食や予算通りにいかない場合も想定して予備費を確保しておくと、やりくりしやすくなります。

予算の設定例

例えば手取り月収が25万円で、その14%以内を食費の目標とする場合には、1ヶ月の食費を3万5,000円以内に抑える必要があります。米代や社食費、予備費として1万4,000円を確保すると、残りは2万1,000円、1日あたりの予算は700円です。まとめて買い物する場合、3日分であればこの3倍の2,100円以内でやりくりします。

食費節約のコツ③コンビニの利用を減らす

コンビニは気軽に立ち寄れて便利な反面、余計なものを手に取ったり、同じ商品でもスーパーの倍近い値段で買ってしまったりすることは少なくありません。ついついコンビニでお菓子や飲み物を買ってしまう人は、まずその習慣を見直しましょう。

生活スタイルに合わせて活用することも大切

コンビニには小分けの食材や惣菜なども多く取り揃えられており、一人暮らしの「ちょっとだけ欲しい」というニーズを満たすのには適しています。忙しくて自炊をする時間がなく、食材を余らせてしまったり、外食したりするよりは、コンビニを利用したほうが食費の節約になることもあります。

買い物はスーパーやドラッグストアを基本に、生活スタイルに合わせてコンビニをうまく利用することも大切です。

食費節約のコツ④自炊する

食費節約のコツ④自炊する

自炊は食費の節約に効果的な方法です。一人暮らしの人が食材を余らせず、なるべくストレスを感じずに自炊を続けるためには、いくつかのコツがあります。

無理なく続けられる範囲で行う

自炊は続けることが大切です。スーパーのお惣菜などもうまく利用しながら、ご飯を炊く、味噌汁を作るなど、無理なくできることから始めるのがおすすめです。

慣れてくれば必要な調理器具や調味料などを揃え、レパートリーを増やしていきましょう。最初からすべてをやろうとすると、面倒になって続かなかったり、食材や調理器具などを無駄にしてしまったりしやすいので要注意です。

なるべく同じ店で買い物する

立ち寄りやすく、低価格の商品が揃っている店を選び、日常の買い物はなるべくそのお店でするのがおすすめです。どの店が安いのか比べる時間や、どこに何があるのかを探す時間が減り、効率的に買い物ができます。

また、ポイントカードのポイントが貯まりやすくなるメリットもあります。買い物に行く時間がとれない人は、ネットスーパーやECサイトの定期購入などもうまく活用するとよいでしょう。

一定の頻度で買い物する

買い物する曜日や頻度(3日おきなど)を決め、その間に使い切れる分だけ購入すれば、食材のロスを減らすことにつながります。冷蔵庫の中に何があるか把握しておき、把握しきれない量は買わないようにしましょう。

買い物する日を行きつけのお店のセール日に合わせれば、よりお得に買い物できます。

使いやすい食材を中心に購入する

食材を余らせて無駄にしないためには、使い回しの効く食材や、そのままでも食べられる食材を中心に購入するのがコツです。栄養があり、安くて使い回しの効く食材の例としては、次のようなものがあります。

  • 鶏胸肉

  • 豚こま切れ肉

  • 豆腐

  • キャベツ

  • 玉ねぎ

  • 春雨などの乾物

これらの食材に旬の食材などを組み合わせれば、食卓も豊かになります。旬の食材は値段も安く、栄養価も高いのでおすすめです。

食材はなるべく使い切る

レシピの分量通りに作ろうとすると、食材が少しだけ余ってしまうこともあります。別の料理でも使えればいいですが、早く食べないといけない食材であれば、なるべく残さずに使い切ってしまいましょう。

味付けの調整が必要になるため最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れると食材の量に合わせて料理が作れるようになります。食材が中途半端に残ってしまったときは、味噌汁や炒め物の具として混ぜてしまうのも手です。

少量の調味料などは100円ショップを活用する

一人暮らしでは調味料を使い切れず、期限を切らしてしまいがちです。100円ショップでは、大手メーカーの商品などの小容量商品を販売しているため、少しだけ必要な調味料を揃えるのに便利です。

時間のあるときに常備菜を作っておく

毎日仕事から帰って自炊するとなると面倒になってしまい、ついつい外食で済ましてしまいやすくなります。日持ちする常備菜を作ったり、ご飯やおかずなどを作って冷凍したり、家に帰ればすぐに食べるものがある状態にしておくとよいでしょう。

食費節約のコツ⑤マイボトルを使う

ペットボトル飲料や缶コーヒーなどを買う習慣のある人は、飲み物をマイボトルに入れて持参するのもおすすめです。毎日1本150円のペットボトル飲料を買っている場合、毎月約4,500円、年間では5万円以上の節約が可能です。

食費節約のコツ⑥学食や社食、飲食店のサブスク(定額サービス)などを有効活用する

自炊にストレスを感じる人は、無理に自炊にこだわらず、お得に外食できるサービスをうまく活用するのがコツです。学食や社食は低価格なメニューが多いのでぜひ利用しましょう。最近では、提携する飲食店を月額制で利用できるサブスク(定額サービス)も登場しています。

食費節約のコツ⑦外食はランチタイムを利用する

ランチタイム限定のお得なセットメニューや、ディナータイムよりも低価格なメニューを提供しているお店が多くあります。食費は節約したい、でもたまには外食も楽しみたいという人は、ランチタイムの利用がおすすめです。

食費節約のコツ⑧「目的貯蓄」をする

何かを続けようと思ったとき、目的がないとなかなか長続きしないものです。思い浮かべてみてください。目的を達成したときにどんなメリットがあると食費が節約しやすいでしょうか?思い浮かんだその目的を常に念頭に置いて生活をすると、食費節約のモチベーションアップにつながるかもしれません。

まとめ

一人暮らしの食費はかさみやすいものですが、見直しにより節約効果を得やすい支出といえます。とはいえ、食事は生活の基本であるため、過度な節約は好ましくありません。まずは自身の家計の現状を把握し、無駄を削ることから始めましょう。

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