節約とケチは違う
節約と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
貧乏くさくて嫌だ、面倒くさい、楽しくない、ガマンは嫌だ、みじめな気持ちになる…など明るいイメージを感じられないという人もいるでしょう。
しかし、節約とケチは違います。
ケチとは、むやみに金品を惜しむ事こと。金銭を使うことに対してネガティブで、生活に必要なことの一部を犠牲にしてでも金銭を溜め込もうとすることです。
節約とは無駄を省くこと
一方、節約はケチとは異なり無駄を省くことに重きを置きます。生活の中の無駄を見直すことから始まるのです。
たとえば、歯磨きをする間は水道水を止めておく。お風呂に入るときにシャワーを出しっぱなしにしない。よくある例ですが、こういうことも習慣化していないと無意識のうちにやってしまっているかもしれません。このように、日常生活においては無駄がたくさんあります。
とはいえ、無駄のとらえ方は人それぞれでしょう。先ほど挙げた例も、人によっては大切な時間・ルーティンかもしれません。節約=我慢ではありません。我慢は節約の大敵です。楽しい気分で節約を進めるには、誰かが決めた無駄ではなく、自分にとっての無駄を発見することが大切です。その方が習慣化し、長続きします。
自分にとって大切なことは大切なままにしておく、メリハリのある節約が重要なのです。
我慢しないとはいえ、浪費にならないように賢く楽しく節約
お金を節約するところとお金をかけるところ、上手に貯めるメリハリが大事だと述べました。
使う時は楽しく気持ち良く使って、引き締める時はピシッと引き締める。そんな繰り返しでいつの間にかお金が貯まってくるはずです。
少し、私自身のお話をします。
子ども4人を手一つで育てながら、いろいろな問題もありました。生きる気力を無くしていた時期もありました。牛乳パック10本分は涙を流した人生のどん底も経験しました。その時に支えになったのがマイホーム購入という夢でした。具体的な夢があったからこそ、節約を頑張ることができたのです。
4人の子どもたちを育てていかなければ、という思いから始めた節約。何かを我慢しながらの節約と、楽しみながらの節約では、辿り着く場所はまったく違っていたでしょう。
どんな節約術でも、たった1回で劇的に人生が変わることはありません。いかに上手に続けていくかが大切で、そのためには具体的な行動指針が必要です。そこで重要になるのが具体的な夢や目標を持ち、自分にとっての「宝の地図」を描き、周囲(私の場合は家族)を巻き込み行動することです。
恥ずかしい気持ちがあるかもしれませんが、一度紙に具体的な目標・夢を書き出してみてはいかがでしょうか?その時に大切なのが、その目標・夢に向けたマイルストーンの最初に、既に達成していることを書き加えることです。ゼロからの一歩は、エネルギーが必要です。しかし、既に達成したことが書かれていると、同じ一歩目でも気持ちに余裕が生まれるでしょう。
節約には心構えが大切
節約生活を続けるコツやモチベーション維持の方法はたくさんあります。しかし、ベースとなる心構えが大切です。
たとえば、人の目を気にしないのも重要な心構えのひとつです。冒頭に述べたように、誰かにとって無駄なことがあなたにとって大切なことかもしれませんし、その逆もしかりです。自分にとっての軸をちゃんと持っておかなければ、大切なことを「無駄」と切り捨てなければなりません。
自分自身、きちんとした軸をしっかりと持って、どう生きていきたいかを描きましょう。楽しく、長く、節約を続けるための必須事項です。
節約には夢が必要!あなたの夢は何ですか?
「家族みんなで外食したい」
「焼き肉が食べたい」
「温泉旅行に行きたい」
どんな夢でも、あなたが実現したいことは立派な夢です。自分がどうなりたいのか、何をすると幸せか…、夢を想像するとワクワクしませんか?そのワクワクを大切にしてください。それがあなたの心の支えになることでしょう。
もう一度お尋ねします。どんな夢を叶えたいですか?何を目標にしていますか?それを「文字や言葉」にして発信していますか?
私は、以下の言葉を目に留まるところに貼っていました。
あきらめない
負けない
続けること
夢は見るものではなく、叶えるもの
「 負けたくないなら強くなれ!
傷ついた分優しくなれ
転んだら何度でも立ち上がれ
決めたことなら最後まで貫け
今に見てろと笑ってやれ!」
くじけそうになった時、凹んだ時にいつでも思い出せるようにしていました。小さなことからでいいので、まずは言葉にしてみましょう!
節約は目的ではなく、夢を実現するための手段
節約生活をして、ムダを省いたそのお金で、家族や周りの人たち、自分が幸せになれるか、笑顔になれるかを大切にしてください。
私は、「マイホームを購入する!」という夢をできるだけ文字や言葉に置き換えて、いつも身近に置いておくようにしていました。先ほどの言葉もそのひとつですし、夢を書いた紙を手帳に挟んだりもしていました。
楽しく節約するために、その目的を忘れないようにするという意味もありますが、自分自身の潜在意識に働きかける一種の暗示のようなものだと思います。文字や言葉で発信することは、とても大切だと思います。言葉にすることで応援してくれる人が自然と集まり、そこからさらにご縁がつながっていきます。そして、思いもよらぬ奇跡が起こります。
「うちはこんなに家計が厳しい」
「うちだってこんなに苦労している」
「貯金もないし、これから先が心配だ」、
そんなふうに愚痴をこぼし合うくらいなら、まずは、夢や目標を作ったほうが幸せです。「お金=幸せ」ではありません。「お金で夢を叶えること=幸せ」なのです。節約生活はただ、「ケチる」ことではありません。節約生活で心まで貧しくしてしまったら、意味がありません。ムダをなくして別の幸せを手に入れる事です。
これこそが、心が豊かになって、夢が叶う「最高の節約生活」です。
最後に、節約で夢を実現した私から読者の皆さんへ「言葉」を贈ります。
あなたにはあなたの人生があります
あなたの生きかたがあります
あなたの感じかたがあります
それは、人と同じかもしれません
人と違うかもしれません
でも、それが自分に合えば、それをやればいいし
合わなければやめればいいのです
たとえ、人よりできなくても 劣っていても
ひとつひとつ、一生懸命やってゆけば
いつの日かやれるようになるのです
やると決めたら、あきらめないで
ゆっくり、そして心をこめて・・・やってゆくことです
あなたのすてきな自分の道を・・・
幸せをつくっていってください。
あなたなら、できます。
節約生活を通して人生を楽しみ、夢をつかむことができますように!
- 節約
小松 美和
節約研究家
子ども4人のシングルマザー。6年で1000 万円貯め、キャッシュで一戸建てを購入。楽しみながら節約する!がモットー!日常生活でのあらゆる節約生活を実践し、現在の節約・知恵の数は300以上。バイキング、ソレダメ!などテレビ出演、ラジオ出演、セミナー講師、書籍監修、執筆活動など多岐にわたり活動中。ABCラジオ「朝も早よから芦沢誠です」レギュラー出演中。著書:月給13万円でも1000万円貯まる節約生活