相談者
Tさんの家計簿(熊本県在住)
夫27歳(公務員)、妻30歳(会社員)
Q. 質問
教育費を貯めるため、見直す点や投資先は?
昨年結婚し、第1子出産のため、先月から産休に入っています。
産休直前の家計簿は、下記のとおりですが、2年後に150万円ほどの車を購入し、3年後には第2子を出産、5年後には3500万円ほどのマイホーム購入という目標があります。
また、子ども一人につき300万円は貯めてあげたいですし、家族旅行も1年に1度は楽しみたいです。
しかし、私の給与は、産休中は記載額の8割ほどに減りますし、ライフプランに無理はないか、家計はどこを見直すべきか、黒字分の貯蓄の仕方、また運用の仕方、子どもの貯金は学資保険やNISAなどからどれを選ぶべきか、そして医療保険に加入させるべきかなど、いろいろ悩んでしまっています。
「バイクローン」は、2年後に払い終わる予定。「冠婚葬祭費・交際費」は、ほとんどが夫の仕事上の付き合いで、これからも年間で同額ほどかかり続ける見込みです。
結婚してから今までの黒字分は、結婚式費用や新婚旅行代で、ほぼなくなりました。
やる気アップのためにも、アドバイスをどうぞよろしくお願いします。
A. 回答
見直しは、消費面より貯蓄や投資に力点を置いて
住宅取得に備え夫名義の預金増を、投資はNISAやiDeCoか
奨学金を返しながら貯蓄に励み、手取り年収の1・4倍の貯蓄を達成したのは立派です。
でも、毎月の黒字と、ボーナス収支黒字(年100万円)を、1年で思い切って使い切ったようです。
出産を控え、再び「やる気スイッチ」が入り、ライフプランを立て、その実現のために、家計の見直しに着手したいのですね。
長期的に貯めていくべき教育資金は、預金、保険、投資を組み合わせてはいかがですか?
まず、夫婦の生命保険(死亡保障や就業不能保障)を確保したうえで、長期投資で節税メリットが見込めるNISA利用から始めるのが合理的。預金は出産祝いなど臨時収入でスタートを—。
車の買い替えは手持ちの貯蓄で容易ですが、第2子とマイホーム取得が控えています。予算縮小、時期の延期なども検討しましょう。
3500万円のマイホームは、フルタイムの共働きの継続前提なら、無理なく実現できそうです。これから5年間、夫婦で力を合わせ、子育てと仕事の両立を軌道に乗せてください。
家計の見直しポイントをお尋ねですが、帰省・レジャー費は、お子さんの誕生で使い方が変わるはず。支出を抑えながら楽しめるといいですね。
冠婚葬祭費・交際費は、職場の結婚祝いや香典などのようですから、必要経費と割り切りましょう。
見直しは、消費面より貯蓄や投資に力点を置くべき。住宅取得に備えて夫名義の預金を殖やすことや、NISAやiDeCoを夫も始めることをお薦めします。
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「リビング北九州・熊本・かごしま」2020年10月3日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。