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【節電におすすめ】暖房の温度はこれ!低くても暖かい冬の適切なエアコンの設定を紹介

冬に快適な温度で過ごすためには、暖房が欠かせません。暖かく快適にするために設定温度を上げすぎたり使用時間が長時間になったりすると、電気代が高くならないか心配です。この記事では、冬の適切なエアコンの設定温度や節電するポイントについて解説します。

暖房にかかる電気代

暖房は設定温度や部屋の広さによって電気代が変わるため、それぞれの暖房器具の特徴を理解しておくことが大切です。まずは、暖房にかかる電気代について、種類や設定温度で比較しながら解説します。

暖房器具の種類と消費電力

暖房器具を使用したときの消費電力をまとめると、次の表のとおりです。消費電力が大きいほど、電気代は高くなります。

暖房器具の種類と消費電力

暖房器具

特徴

消費電力(1時間あたり)

エアコン

・暖かい空気で部屋を暖める

・温度や風量を細かく設定できる

200~1500W

電気ストーブ

・遠赤外線で赤外線のあたる場所を暖める

・瞬時に発熱するため即暖性が高い

600~700W

電気カーペット

・電熱線が発熱して暖める

・足元や座った場所など触れる場所のみを暖める

400~500W

オイルヒーター

・空気の対流と輻射熱で暖める

・騒音が小さく排気がない

600~1500W

こたつ

・足元や下半身を効率的に暖められる

・かけ布団で保温性が高い

100~300W

参考元:スマートテック「スマートでんきコラム
   :LOOOP「電気ストーブの電気代はいくら?
   :ファイナンシャルフィールド「オイルヒーターを使用した場合の電気代は?

暖房器具のメーカーや設定温度によって消費電力は異なるため、使用中や購入を検討している製品の数値を確認してみましょう。

暖房の設定温度で電気代を比較

暖房は1度や0.5度といった単位で温度設定ができるため、何度に設定するかによって電気代は異なります。エアコンは、冷房と暖房それぞれでの消費電力の最大値・最小値がメーカーによって提示されているのが一般的です。暖房運転時の設定温度の下限が最小値、上限が最大値とすれば、温度による電気代の目安となります。

例えば、暖房での消費電力が最小200W、最大1500Wのエアコンの電気代は次のとおりです。

エアコンの電気代の計算

暖房の消費電力(設定温度)

電気代(1kWh=1000Wh)

200W(最低温度)

0.2kWh×31円/kWh=6.2円/時

1500W(最高温度)

1.5kWh×31円/kWh=46.5円/時

500W(定格運転時※)

0.5kWh×31円/kWh=15.5円/時

※1 1時間あたりの電気代31円/kWhは、公益社団法人「全国家庭電気製品公正取引協議会」によるもの(公益社団法人、全国家庭電気製品公正取引協議会、新電気料金、目安単価)

※2 定格運転時:室内と室外の温度を一定条件として運転した定格運転時の消費電力(JIS規格)

自宅のエアコンのメーカーや型番で消費電力を調べて、暖房の設定温度による電気代の違いを計算してみてください。定格運転時と最高温度での電気代で3倍程度の差があるため、冬の設定温度が高くなりすぎないよう注意しましょう。

暖房の電気代と部屋の広さの関係

暖房の電気代は部屋が広くなるほど高くなります。一般的な住宅の間取りの平均では、1人暮らしの1Rや寝室は6~8畳程度、リビングダイニングは10〜20畳程度が目安です。部屋の広さによる暖房の消費電力と電気代を計算すると、次の表のとおりになります。

部屋の広さによる暖房の消費電力と電気代

部屋の広さ

消費電力(暖房運転時)

電気代

6~7畳

(SHARP、AY-N22P)

500W

15.5円/時

8~10畳

(SHARP、AY-N28P)

850W

26.35円/時

15~18畳

(SHARP、AY-N56P2)

2050W

63.55円/時

出典元:SHARP「N-Pシリーズ

冬に暖房運転が長時間になるのは、リビングダイニングより寝室の場合が多いです。食事をしたりテレビを観たりしてリビングダイニングで連続して過ごすのは2〜3時間程度ですが、寝室では睡眠時間の6〜8時間となります。生活習慣や自宅での過ごし方に応じて、電気代を計算してみてください。

節電になる暖房の設定温度と使い方

節電のためには部屋の広さや暖房機器の消費電力を把握したうえで、適正な設定温度で利用することが大切です。ここからは、節電になる暖房の設定温度と使い方について解説します。

暖房の設定温度の目安

資源エネルギー庁(経済産業省)が提示している冬の暖房時の室温は、20度が目安となります。室温の目安が20度となるため、暖房の設定温度は前後2〜3度の範囲に設定するのが適正となるでしょう。

外気温との差によって適正温度は異なるので、自宅のある地域の気候に合わせて設定することが大切です。室温が分かるように温度計を設置して、20度程度になる設定温度を確認してみましょう。

暖房は自動運転に設定する

暖房は自動運転にすると設定温度と室温の差に応じて風量を調節するため、効率的な運転ができて節電になります。暖房は風量を強くするほど早く暖まりますが、自動運転より電気代は高いです。風量を弱に設定した場合、十分に室温が暖かくても運転が継続するため電力を余分に消費します。自動運転では必要に応じて風量を強くしたり弱くしたりするため、自分で設定するより効率的で消費電力が小さくなるのです。

暖房の風向は下向きにする

室内の空気は暖かいと上昇し、冷たいと下降するという性質があるため、暖房の風向きは下向きにするのがおすすめです。風向きが上向きになっていると部屋の上側が暖まり、自分の過ごす場所が寒く感じます。暖房の風向を下向きにして、暖かい空気が部屋の下側へ流れるようにしましょう。

暖房を短時間でON・OFFしない

エアコンが最も電力を消費するのは、電源をONにしてから設定温度に到達するまでの時間です。部屋が暖まったらOFFにして、寒さを感じたらONにするといった使い方は、電力消費が非効率になり電気代は高くなります。

また、数十分や1時間程度の外出でON・OFFすることも避けたほうが、節電になる可能性が高いです。1時間程度であれば、運転したままで室温を保つほうが電力消費は少なく、節電になります。

暖房で節電するポイント

ここからは、暖房の設定温度や使い方以外で節電するポイントを解説します。

フィルターや室外機を掃除する

エアコンのフィルターにほこりがたまっていたり汚れていたりすると、暖房効率が下がります。暖房効率が下がると室温を上げるまでの時間が長くなったり、余計に電力を消費したりして電気代が高くなるのです。

また、室外機の周辺に障害物があると、熱交換の効率が悪くなったり空気の流れが悪くなったりします。定期的にエアコンのフィルターや室外機の周辺を掃除していると、暖房を使用したときの節電になるでしょう。

湿度を調整して体感温度を上げる

体感温度は室温だけでなく、湿度の影響も受けます。湿度が低いと室温が適温でも暖かく感じにくいため、加湿器などを使うと体感温度が上がるのです。

冬は空気が乾燥しやすいうえに暖房の風は乾いているため、部屋の湿度を確認して加湿するようにしましょう。

室内の空気の流れをコントロールする

暖房から出る暖かい空気が部屋に循環するように、気流をコントロールすることが大切です。暖房の空気を遮ってしまう本棚やソファーなどの大きな家具の配置に注意しましょう。また、サーキュレーターや扇風機を使って空気の流れを作ることも効果的です。暖房の風向きに合わせて上下左右に空気の流れができるよう、工夫してみましょう。

部屋に冷気を入れない工夫

暖房で部屋を暖めても窓や隙間から冷気が入ってしまうと、室温が下がります。窓に断熱シートを張ったり保温性能の高いカーテンを使用したりする工夫が効果的です。

室内着を1着増やす

室内の平均温度を20度に設定しても寒さの感じ方には個人差があるため、室内着などで微調整するのが節電に効果的です。室内着を1着増やすと体感温度は上がり、体温を保温しやすくなるため、暖房の設定温度を上げずに調整できます。

まとめ

暖房は、設定温度や風量の調整によっては電気代が高くなります。適切な暖房の使い方や設定温度を把握し、部屋の広さや過ごしかたに応じて工夫することが大切です。暖房の設定温度と節電するポイントを組み合わせて、冬を快適に過ごすための参考にしてみてください。

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