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住宅ローンは何歳まで組める?返済期間の平均や注意点とあわせて解説

公開日 2025.06.25

住宅ローンは、18歳から70歳までに申し込み、完済時年齢を80歳未満に設定している金融機関が多い一方で、最近では西日本シティ銀行のように完済年齢の上限を満84歳までとする商品も登場しています。年齢によって返済期間や毎月の返済額が大きく左右されるため、自身のライフプランに合わせた無理のない返済計画が重要です。この記事では、住宅ローンの年齢制限や返済期間の実態、年代別の注意点について詳しく説明します。

住宅ローンは何歳まで組める?

住宅ローンは18歳から70歳までに申し込み、完済時の年齢を80歳未満と設定している金融機関が多く見られます。
この場合、35年ローンを利用するには44歳までに借り入れを行う必要があります。

西日本シティ銀行の場合は、前述のとおり完済時の年齢を満84歳以下としていますので、仮に35年ローンを利用する場合は49歳までに借り入れを行う必要があります。

※付保される団信によって、完済時年齢が異なる場合があります。詳しくは窓口までお問い合わせください。

住宅ローンの返済期間の平均・目安

住宅ローンを組む時期は人によってさまざまで、40代や50代で初めて住宅ローンを組む人もいます。ここでは住宅ローンの返済期間について詳しく説明し、自分に合った住宅ローンの組み方を考えていきましょう。

住宅ローンの返済期間は35年超が増加傾向

住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査(2024年10月調査)」によると、住宅ローンの返済期間は30~35年が最も多くを占めています。さらに、35年より長い返済期間を選ぶ人も増えています。この背景には、最長50年の返済期間を設定した住宅ローンの取り扱いが増えていることがあります。

ただし、返済期間が長くなっても、借入時の年齢や完済時の年齢のルールは変わらないため、早めの借入が望ましいといえます。

返済期間

2023年10月調査

2024年4月調査

2024年10月調査

10年以内

2.1%

2.5%

3.0%

10年超~15年以内

4.1%

4.7%

3.4%

15年超~20年以内

9.7%

7.0%

5.6%

20年超~25年以内

9.1%

8.5%

8.5%

25年超~30年以内

11.7%

10.6%

10.0%

30年超~35年以内

50.7%

50.8%

48.6%

35年超~40年以内

10.9%

13.7%

16.5%

40年超~50年以内

1.7%

2.3%

4.4%

出典:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査(2024年10月調査)

2024年4月から9月に住宅ローンを借りた人のうち、30代が最も多く45.5%を占め、次いで40代が25.0%、20代が16.7%となっています。多くの場合、完済年齢の制限を考慮した返済期間でローンを利用していると考えられます。

住宅ローンの審査で完済年齢は最重要

返済期間は、借入時の年齢と完済時の年齢によって決まります。返済期間を延ばすには、完済時の年齢を引き上げる必要があります。返済期間が長くなると毎月の返済額は抑えられますが、利息の総支払額が増えるため、結果として返済総額が大きくなります。

ここでは、完済する年齢に関わる審査のポイントを、各金融機関がどれくらい重視しているかを見ていきます。以下の表は、国土交通省の「令和6年度 民間住宅ローンの実態調査 」から、返済期間に関係する審査のポイントをピックアップしたものです。

審査項目

審査項目としている金融機関の割合

完済時年齢

98.4%

借入時年齢

96.0%

返済負担率

90.3%

融資率

68.6%

出典:国土交通省「令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査

完済時および借入時の年齢は、多くの金融機関において審査上の重要項目として扱われています。表に挙げた項目以外にも、金融機関の9割以上が「健康状態」「年収」「勤続年数」「担保評価」などを審査項目として重視しています。

年齢が審査に与える影響と年齢に合わせた返済プラン

多くの金融機関では、借入時の年齢を18歳以上70歳未満、完済時の年齢を80歳未満とする設定が一般的ですが、西日本シティ銀行など一部の銀行では完済時年齢の上限を84歳以下とし、年齢面でより幅広い層に対応しています。

年齢が上がると審査にどのような影響があるか?

住宅ローンの審査では、申込者の年齢が重要な判断材料です。特に高齢になるほど、金融機関は慎重に審査する傾向があります。

年齢が上がると、以下の影響が出ることがあります。

  • 返済期間の短縮:完済時年齢(通常80歳まで)の条件があるため、年齢が高いほど設定できる返済期間が短くなる
  • 月々の返済負担増:返済期間が短くなると、同じ借入額でも月々の返済額が増加する
  • 退職後の返済能力審査:定年退職後の収入や年金受給見込み額が重要な審査ポイントとなる
  • 健康リスクの考慮:高齢になるほど団体信用生命保険(団信)の加入審査が厳しくなる場合がある。50歳を超えると加入できる団信に制限がかかることがある
  • 融資条件の変更:年齢が高い場合、融資額の制限や金利の上乗せなどの条件が付くことがある
  • 担保評価の重視:返済能力に対する懸念から、物件の担保価値がより厳格に評価される可能性がある

このように、年齢が上がると制約が増えます。そのため、50代以降の住宅ローン申込みでは、安定した退職後の収入計画や十分な自己資金の準備が必要です。若い人よりも綿密な資金計画が求められます。

年齢に合わせた返済プランを立てよう!

住宅ローンの返済計画は、借入時の年齢や退職時期などにより大きく左右されます。年代別に最適な返済プランを考えてみましょう。

年代

返済期間の目安

返済計画のポイント

20代~30代前半

30~35年または最大50年

・月々の返済額を抑えた長期プラン
・将来の収入増加を見込んだ繰上返済計画
・ライフイベントを考慮した余裕ある設計

30代後半~40代

30~40年

・安定収入を活かした定期的な繰上返済
・教育費などの大型支出との両立
・充実した団信の検討

50代

20~30年

・定年までの完済を目指すプラン
・退職金やボーナスを活用した一部繰上返済計画
・返済額変動リスクの低減

60代~

10~20年

・年金収入に合わせた無理のない返済額設定
・リバースモーゲージの検討*
・相続を視野に入れた住宅資産活用

*リバースモーゲージ:自宅を担保に高齢期の生活資金を借り入れ、契約者の死亡後に不動産を売却して残債を清算する制度のこと

最近は西日本シティ銀行のように最長50年の住宅ローンも増えており、20代〜40代前半の人にとって返済期間をカスタマイズしやすくなっています。返済期間を延ばすと総支払額は増えますが、月々の返済額が減り、教育費などの大きな支出に対応しやすくなります。

住宅ローンを利用する際の注意点

ここでは、住宅ローンを利用するときの主な注意点を紹介します。

金利変動リスクに備えた返済計画を立てる

住宅ローンの返済は長く続くため、金利変動のリスクに備えることが大切です。特に変動金利を選んだ場合、金利が上がると返済額が増えることがあります。

金利上昇に備え、毎月の返済額に余裕を持たせた計画を立てることが重要です。西日本シティ銀行のローンシミュレーションを使って、金利が0.2%~0.3%上がったときの返済額を確認してみてください。

将来の収入減少や支出増加を想定した返済シミュレーション

住宅ローンの返済中は、退職や転職、育児休業で収入が減ったり、子どもの教育費や親の介護費用など、予期せぬ支出が発生する可能性もあります。

このような状況に備えて、余裕のある返済計画を立てることが大切です。家計は定期的に見直し、必要に応じて返済計画の見直しや繰上返済を検討することが望ましいでしょう。

団体信用生命保険(団信)の内容をよく理解する

団信は、返済中に債務者が死亡や高度障害になったとき、保険金によって住宅ローン残高を完済できる仕組みです。基本的な団信のほか、がんや三大疾病をカバーする特約付き団信も増えています。

団信の種類や保障範囲、保険料の支払い方法は金融機関によって異なるため、内容を十分に確認したうえで加入することが重要です。

諸費用や手数料もしっかり確認する

住宅ローンを組むときは、借入額の他にもさまざまな諸費用がかかります。主な諸費用は印紙税、登記費用、保証料、事務手数料などで、これらの諸費用は、借入額の2~5%程度かかるのが一般的です。

これらの費用は金融機関ごとに違うため、住宅ローンを比べるときは金利だけでなく、諸費用や手数料も含めた総返済額を基準に比較・検討することが大切です。

住宅ローン控除や減税制度を理解する

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、住宅ローンを使って住宅を買ったときに、一定期間、所得税や住民税が軽くなる制度です。適用条件や控除額は変わることがあるため、最新の情報を確認することが大切です。

また、住宅取得資金の贈与にかかる非課税制度や、登録免許税・不動産取得税の軽減措置が適用される場合もあります。減税制度を正しく理解し活用することで、住宅購入時の費用負担を軽減できます。不明点がある場合は、事前に専門家へ相談することをおすすめします。

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年齢やライフステージに応じた住宅ローン

本章では、年齢やライフステージに応じて利用しやすい住宅ローンとして、西日本シティ銀行の商品を例に挙げて紹介します。

「住宅ローンアドバンス〜プレミア」の特徴

西日本シティ銀行の「住宅ローンアドバンス〜プレミア」は、新築住宅の購入だけでなく、リフォームや借り換えにも利用可能です。対象は、年収が700万円以上、または夫婦合算で年収が900万円以上の方となります。

主な特徴は以下のとおりです。

  • リフォームや借り換えでも利用できる
  • 完済時年齢が満84歳以下で、年齢条件が広く設定されている
  • 返済期間は最長50年
  • 出産・育児で休業した場合に、最大5年間の元金返済据置が可能
  • 保証料や火災保険料などの諸費用のほか、住宅ローン以外の借入金額についてもまとめて借りられる(対象となる借入残高300万円以内などの条件あり)。

完済時年齢の上限を満80歳までとしている金融機関が多い中で、この商品は満84歳以下まで設定されており、より幅広い年齢層に対応しています。収入や健康状態には問題がないものの、年齢制限により住宅ローンの利用を断念していた層にとっても、有力な選択肢となり得る商品です。

西日本シティ銀行の「住宅ローンアドバンス〜プレミア」の詳しい情報は、以下のページをご覧ください。

>>住宅ローン アドバンス~プレミア

シニア向け「住宅ローン リ・バース60」の特徴

完済が近づくと、自宅のリフォームや住宅ローンの返済について見直す時期です。しかし、住宅ローンを新たに検討する際には、現役時代と比べて収入面に不安を抱くケースも少なくありません。

そうした状況に対応する選択肢の一つが、「住宅ローン リ・バース60」です。この商品は、自宅を担保に資金を借り入れ、契約者が亡くなった後などに自宅を売却するなどして一括返済する仕組みのリバースモーゲージ型住宅ローンです。次のような特徴があります。

  • 退職金を返済に充てず、毎月の返済負担も軽減できる
  • バリアフリー化などのリフォームができる
  • ライフステージに合わせて住み替えをしたい
  • 住宅ローンの負担を減らし、子どもの住宅購入を支援したい

「住宅ローン リ・バース60」は、将来、担保物件の売却代金でローンを完済できなかった場合でも、不足分を相続人に請求されることがないため、安心して利用できます。西日本シティ銀行の「住宅ローン リ・バース60」の詳しい情報は、以下のページをご覧ください。

>>住宅ローン リ・バース60

まとめ

住宅ローンには年齢制限がありますが、適切な計画を立てれば多くの年代で利用できます。特に50代以降は完済時の年齢や返済能力の審査が厳しくなるため、退職後の収入計画や自己資金の準備が大切です。年齢条件により一般的な住宅ローンの利用が難しい場合は、制限が比較的緩和された商品や、リバースモーゲージ型のローンの活用も視野に入れるとよいでしょう。

何歳で住宅ローンを使うにしても、金利の変動リスクや将来の支出が増えることも考えて、余裕のある返済計画を立てましょう。

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