元気が出るお金の話|3,000万円貯蓄するためにできることは?

相談者:Hさん(福岡県在住)
夫41歳(会社員)、妻38歳(会社員)、長女10歳、次女9歳
Q. 3,000万円貯蓄するためにできることは?
正社員に復帰してから4年になります。収入アップのために転職を3回しました。夫は単身赴任で週末に帰ってきます。
朝から晩まで、ほとんど自分の時間は持てず、家の事や仕事や子どもや犬の世話に追われていますが、あと10年は正社員で頑張って貯金してから、のんびりパートタイムで働きたいなと考えてます。
将来のため、3,000万円は貯めたい!
と思っているのですが、貯蓄方法や金額など、いかがでしょうか? NISAを始めようと考えていますが、時間が無くてまだ手続きできていません。NISAは月10万円を、なんらかの方法で運用したいと思っています。
また、夫の手取りが低くて、平均的なのかどうかについても悩んでいます(単身赴任手当も含めてこの給与です)。でも本人は転職するつもりはありません。単身赴任はおそらく、ずっと続きます。
今後、子どもの習い事が増える予定。中学校や高校では、公立の予定ですが、毎月どのくらいかかるのかと、気になるところです。また、もし、自分一人になったとき、年金はどのくらいもらえるのかと、そこもずっと気になっています。

A. 今のままで◎。ただし貯蓄ペースは子どもの進路次第
働き方変更を延期すると安心。月々の投資額は貯蓄額の3分の1に
単身赴任の家庭は、手当の補助があるといえども、一般的な家庭より支出が多くなります。その中で、しっかり家計を黒字にされているのは、とても素晴らしいです。さらに平日は子育てをワンオペで、良く頑張っていらっしゃいますね。
将来、3,000万円貯蓄したいとのこと。月額黒字約18万円を、このペースで積み立てていけば、14年後に3,000万円になります。 ただし、今後お子さんの成長とともに、毎月18万円の黒字が減少する可能性はありますね。なぜなら、お子さんの教育費は進路によって大きく変わるからです。
文部科学省によると、塾代などの学校外活動費を含む公立高校の学習費は年間約50万円。私立高校は年間約100万円です。大学の学費は、国公立は4年間で約250万円、私立文系は約410万円。これら以外に、一人暮らしの場合は家賃や生活費などの仕送りが必要になります。そのため、学資保険とは別に1人300万円は準備したいところ。
10年後にパート勤務に変更したいとのことですが、まだ教育費がかかる時期。変更する時期はもう少し先にすると家計的に安心です。
お便りによると、NISAを毎月10万円、20年後以降まで使わないつもりで始めたいとのこと。おっしゃる通り、投資は長期的な運用が効果的です。ただし8月初めに日経平均株価下落・高騰があったように、投資商品は金利や為替、社会情勢などによって変動します。変動リスクを考慮して、投資に回す月額は、月の貯蓄額の3分の1程度と考えておくとよいでしょう。
回答者 髙杉雅紀子さん
監修 安田まゆみさん
東京・銀座の「元気が出るお金の相談所」所長。FP歴27年目(CFP認定者)。
これまでの相談件数7000件以上、講演回数1000件を超える。
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掲載元:「リビング北九州」2024年9月7日号掲載
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髙杉 雅紀子
ファイナンシャルプランナー
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)、住宅ローンアドバイザー、スカラシップ・アドバイザー。地域支援団体の代表も務める。子育て世帯からの相談実績多数。