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【徹底比較】電気自動車とガソリン車の違いとは?活用したいおすすめな減税制度も紹介

環境への配慮や燃料費の高騰により、電気自動車やハイブリッド車の人気が高まっています。電気自動車やハイブリッド車は燃費がよく、維持費や税金などの費用を抑えやすいといった点がメリットです。この記事では、電気自動車とハイブリッド車、ガソリン車の違いを比較しながら、活用したい減税制度などについて解説します。

電気自動車・ハイブリッド車・ガソリン車の違いを比較

電気自動車とハイブリッド車、ガソリン車の大きな違いは、駆動方法や燃料です。まずは、各種の自動車の種類や特徴、車体とエネルギー消費などを比較しながら解説します。

電気自動車とハイブリッド車の種類と特徴

電気自動車は、電力でモーターを回転させて自動車を走らせます。英語での表記はEV(Electric Vehicle)です。電気自動車にはバッテリーが搭載されており、外部の電源から電力を供給して燃料にします。また、電気自動車にはエンジンがありません。電気のみで走行するため、二酸化炭素の排出量はゼロとなっています。

一方、エンジンとモーターを動力とするのが、ハイブリッド車(HEV)です。エンジンの動力で発電するため、外部からの充電は不要になります。なお、プラグインハイブリッド車(PHEVまたはPHV)はエンジンとモーターだけでなく、バッテリーも搭載した車です。ハイブリッド車とは異なり、外部の電源から充電が可能となっています。

部品や原材料の違い

電気自動車の部品数は約1万5000点、ガソリン車はエンジンだけで約1万点、車体全体では約10万点の部品が必要です。電気自動車はモーターの回転運動をそのまま動力とするため、熱が発生しにくいシンプルな機構となります。

一方、ガソリン車は爆発によるエネルギーを回転運動に変換して動力にするため、耐熱性のある部品が必要です。また、発生した熱を逃がすための機構が必要なので、部品数が電気自動車よりも増えてしまうのです。

内部構造の違い

電気自動車の内部構造は、主にバッテリー、モーター、コントローラーです。電気自動車のバッテリーは走行するための燃料となる電気を蓄える必要があるため、ガソリン車と比較すると大型で重量が大きくなります。ガソリン車にもバッテリーがありますが、エンジン始動時やライト、空調等の使用に限られる為、小型となっています。

モーターは電気自動車とハイブリッド車に搭載されており、ガソリン車には搭載されていません。また、コントローラーは交流の電気に変換したり、電圧を制御したりする部品で、電気自動車とハイブリッド車に搭載されますが、ガソリン車には搭載されません。

エネルギー消費と環境負荷の違い

電気自動車はバッテリーから電力を変換することなくモーターへ供給するため、エネルギー効率のよい構造になっています。熱や摩擦といったエネルギーの損失が起きにくいため、蓄えた電力を最大限に使えるのです。

一方で、ガソリン車は液体燃料を燃焼させてピストン運動から回転運動に変換するため、比較的エネルギー効率が良くない構造ともいえます。ガソリン車は、熱や摩擦によってエネルギーの損失が起きてしまう場合があります。このため、ガソリン車と比較すると電気自動車はエネルギーを消費しにくく、環境負荷が軽い自動車と言われています。

電気自動車とハイブリッド車のメリットとデメリットを比較

自動車の動力や内部機構、燃料によって効果を発揮する点があれば、非効率になる点もあるでしょう。ここからは、電気自動車とハイブリッド車のメリットとデメリットを比較します。

メリット

まずは、電気自動車とハイブリッド車のメリットについて解説します。

ガソリン不使用で燃焼作用がない

電気自動車はガソリン不使用で燃焼作用が起きないため、排気ガスが発生しません。ガソリンを燃焼すると、二酸化炭素や炭化水素を含む排気ガスが発生します。環境問題への対応を求められる状況では、電気自動車のように環境負荷が小さいのはメリットです。ハイブリッド車はエンジンで燃焼作用が必要ですが、ガソリン車と比較すると排気ガスの発生は抑えられます。

燃焼作用なしで排気ガスが発生しない場合、都心部で自動車が密集する地域での空気汚染が起きにくいです。環境保全やカーボンニュートラルに貢献できる点は、電気自動車とハイブリッド車のメリットといえるでしょう。

振動が少なく走行音が静か

ガソリン車はエンジン内部で燃焼作用があるため、振動やエンジン音、排気音が発生します。一方、電気自動車はガソリン車と比較すると振動や音が発生しにくいため、走行音が静かで揺れを感じにくいです。振動や音が少なく静かな走行音の電気自動車であれば、小さい子どもが乗っていたり夜間に走行したりする場合も気軽に運転できるでしょう。

災害時に電源として活用できる

電気自動車のバッテリーは大容量の電力を蓄えられるため、災害時に非常用電源として活用できます。スマホや電子機器といった便利な製品は増えましたが、万が一のときに電気がないと使えないものばかりです。

電気自動車やハイブリッド車で蓄えられた電気は、V2H(Vehicle to Home)というシステムで自宅で使用する機器に給電できるようになっています。電気自動車やハイブリッド車のバッテリーを非常用電源として災害時や緊急時に活用できるよう、事前に準備しておきましょう。

デメリット

ここからは、電気自動車とハイブリッド車のデメリットについて解説します。

充電に時間がかかる

ガソリン車の給油は数分程度で終わりますが、電気自動車の充電は10時間以上かかる場合があります。急速充電を利用しても数十分程度かかるため、ガソリン車と比較すると時間がかかってしまう点が大きなデメリットです。また、電気自動車に搭載されているバッテリーや充電時間は、車種や自動車メーカーによって異なります。購入前に確認するようにしましょう。

ハイブリッド車は外部の電源からではなくエンジンから電力を生み出して再利用するため、電気自動車よりも充電に時間はかかりません。

充電スタンドを探すのが大変

ガソリン車はガソリンスタンドが十分に普及しているため気軽に給油できます。一方、電気自動車は充電スタンドが設置されている場所が限られているので、探すのが大変です。走行中にバッテリーの容量がゼロにならないよう、充電スタンドを見つけて充電する必要があります。長距離の移動や電池残量が少ない状態で走行する場合は、注意してください。

プラグインハイブリッド車は充電が少なくなるとガソリンで走行できるため、ある程度余裕を持って充電スタンドを探せるでしょう。

満充電での航続距離が短い

電気自動車が満充電で走行できる距離は、車種によって200km程度の場合があります。ガソリン車の航続距離は500km以上になるよう設計されているため、電気自動車の航続距離は短いといえるでしょう。

ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車はガソリン車と電気自動車の特徴をあわせ持つため、航続距離は電気自動車よりも長くなります。

電気自動車の補助金制度と減税制度

電気自動車の価格は、ガソリン車と比較すると高い傾向にあります。補助金や減税制度でお得に購入できる方法があるため、適用できるか事前に検討しておきましょう。

国と地方自治体の補助金制度

電気自動車の購入に対して、国や地方自治体から一定額の補助金がもらえます。対象となる車種は電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル車です。

国の補助金制度は経済産業省の次世代自動車振興センターが実施しており、最大で40万円の補助が受けられます。ただし、購入した電気自動車を3~4年間保管する義務がある点に注意しましょう。保管期間内に売却や処分をする場合、次世代自動車振興センターに届け出が必要です。

地方自治体では、自動車取得税や自動車税の優遇を受けられる場合があります。所在地の自治体で、税の優遇を受ける方法を確認しておきましょう。

グリーン化特例

グリーン化特例は、電気自動車の排気量や燃費性能が一定水準を満たしていると受けられる自動車税の軽減制度です。電気自動車を新車で新規登録した翌年度の自動車税が、75%軽減されます。この制度は、2026年3月31日までが適用期限です。電気自動車の他に、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車、天然ガス自動車が対象となります。

エコカー減税

エコカー減税が適用されると、購入時と初回の車検時の自動車重量税が免税となります。対象の車種は電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車、天然ガス自動車です。2023年(令和5年)12月31日までに新車を購入して新規登録すると、エコカー減税の対象となります。

エコカー減税は2026年4月まで受けられますが、2024年以降は適用される条件が厳しくなる予定です。2024年1月~2025年4月までは、自動車重量税の50%を軽減するために適用基準の80%を満たす必要があります。さらに2025年5月~2026年4月までは、適用基準の90%を満たす必要があります。

CEV補助金

CEV補助金は、電気自動車やハイブリッド車などのエコカー購入や充電設備の導入にかかる費用を補助する制度です。2023年(令和5年)4月1日以降の登録では、一部の車種で補助額が変更になっています。また、補助金の受付期間は予算の消化状況によって短縮される場合があるため、検討中の人は早めに申し込むと確実でしょう。

自動車の購入費用に対する補助金額は、自動車メーカーや車種によって異なります。購入予定の自動車が決まっていれば、適用される条件と補助金額を確認したうえで検討しましょう。

電気自動車・ハイブリッド車・ガソリン車のコストを比較

自動車にかかるコストは車両価格、維持費、税金、燃費といった項目です。ここからは、電気自動車・ハイブリッド車・ガソリン車のコストを比較しながら解説します。

電気自動車・ハイブリッド車・ガソリン車のコスト比較表

費用

電気自動車

ハイブリッド車

ガソリン車

車両価格

高い

高い

安い

維持費用

高い

高い

安い

燃料費

安い

中間

高い

税金

安い

安い

高い

購入時のコスト

安い

安い

高い


車両価格

自動車メーカーや車種によって異なりますが、価格を比較すると電気自動車はガソリン車より高い場合が多いです。これは、電気自動車のリチウムイオンバッテリーが高価なためです。また、排気量や性能が同等の場合、ハイブリッド車はガソリン車より価格が高くなります。

電気自動車とハイブリッド車は、搭載するバッテリーの大きさや性能によって価格が異なります。一般的には電気自動車はガソリン車より大きなバッテリーを搭載するため、価格が高くなりやすいです。

維持費用

自動車の維持にかかるのは、メンテナンス費用や駐車場代、自動車保険といった費用です。メンテナンス費用は一定期間ごとに必要な車検、洗車や車内用品の買い替えになります。駐車場代は同じ大きさの車体であれば、電気自動車とガソリン車で比較しても料金は変わりません。電気自動車の場合、駐車場に充電設備を設置したりバッテリーを交換したりすると、費用が高くなるでしょう。

部品の費用は自動車のメーカーによって異なるため、事前に確認しておきましょう。また、自動車保険の補償内容や保険料を比較すると、電気自動車とガソリン車で違いはあまりありません。ただし、電気自動車は車体価格や部品が高額なため、事故で故障したときの修理費用はガソリン車より高くなりやすいです。電気自動車の場合は、車両保険に加入しておくと安心でしょう。

電気代とガソリン代

燃費を比較すると、電気自動車の電気代はガソリン車のガソリン代より安くなります。一定距離を走行するための燃費では電気自動車が安いですが、電気自動車の航続距離はガソリン車より短いため、充電回数は多いでしょう。ハイブリッド車の燃費を比較すると、電気自動車とガソリン車の中間になります。

自動車にかかる税金

電気自動車は税金の免除や補助を受けられる制度があるため、ガソリン車と比較すると税金は安くなる場合が多いです。自動車にかかる税金の補助制度は車体価格や申し込みの時期によって異なります。購入する車が決まったら次世代自動車振興センターや地方自治体で詳細を確認しましょう。

購入時のコスト

電気自動車を購入するときに補助金がもらえると、ガソリン車よりコストは安くなります。購入するときに自動車ローンを利用する場合、電気自動車とガソリン車で比較しても違いはありません。ただし、借り入れ方法によってローンの費用が異なります。金利を比較すると、ディーラーローンが高く、銀行のマイカーローンは低いです。

銀行のマイカーローンで自動車を購入すると、売却や繰上げ返済が自由にできます。低い金利で借り入れて電気自動車を購入し、補助金や税金の免除が受けられるとコストを大きく削減できます。

まとめ

環境問題や燃料価格の高騰などを理由に注目されている電気自動車は、仕様や費用をガソリン車と比較すると大きな違いがあります。購入する自動車を決めるためには、十分に情報収集しながら比較検討することが大切です。

西日本シティ銀行では、マイカーローンを取り扱っています。気になる人は、ぜひ利用してみてください。

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