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そろそろ冬の足音が聞こえてきました。今年は薬膳料理で冷え対策しませんか?

こんにちは。薬膳料理研究家・SATOEです。福岡市にあるキッチンから、皆さんの体調やココロを整える薬膳料理を発信しています。コラムでは、季節の過ごし方、体調別のおススメ食材、ご家族で美味しく食べることのできるカンタン薬膳レシピをお伝えします。今回のテーマは「冷え対策」。薬膳料理で身体とココロを整えて、おいしく楽しい生活を送りませんか?

11月に入り、そろそろ冬の足音が聞こえていましたね。先日、薄手のコートで歩いていると風が冷たく感じました。紅葉も少しづつ色づき始め、このままぐっと気温も下がりそうな気配です。

冬となると一番気になるのが、「冷え」の症状ではないでしょうか。

生徒さんからも「最近、手足の冷えが気になる」「慢性的な冷え性なので、冬の時期はとくにつらいので改善したいです」といったお声が上がっています。

そこで今日は寒さが本格的になる前に、冷え症を改善するためのアドバイスをお伝えしますね。

薬膳の世界では、冷え性の原因は以下の3つだとされます。

1 巡りが滞り、体内に水が停滞している

2 臓腑の機能自体が低下している

3 気が低下し、新陳代謝が悪く熱を十分に作れないこと

これらの原因により体が冷える病的変化を「冷え性」といいます。

では、この冷え性、どのような食材や薬膳料理で改善できるのでしょうか。

冷え症には4つのタイプがあるので、まずはご自分の体質をチェックしてみてください

一番チェックの多いタイプがあなたのタイプです。

A

□ 顔色が青白いほうだ

□ 特に腰の周りが冷えている

□ 寒さが高じて痛みを感じることがある

□ 疲れが続いている

   

B

□ 下痢をすることがある

□ 強い冷え症だ

□ 生理不順だ

□ ビールやアイスなど冷たい物を好んで食べる

C

□ ため息をつくことが多い

□ 気持ちがすっきりしない日がある

□ 生理痛がある

□ 特に手足の先が冷えている

D

□ 最近うまく眠れない

□ 手足がしびれるときがある

□ ストレスを感じている

□ 強くはないが、ここ数年冷えを感じる

一番チェックの多い項目は何でしたか?

実はA~Dは五臓の機能にそれぞれ関わっています。

以下、詳しくみていきましょう。

Aにチェックが一番多かった方

あなたは「陽虚証タイプ」です。

もともと「気」が不足していたところ、疲れが続いて腎陽が不足し、冷えが加わっています。

長期にわたる慢性的な冷えを感じていることが多いので、動物性の栄養価の高い黒色の食材をとることがおススメです。

【あなたにおススメの食材】

黒豆、黒米、鹿肉、海老、胡桃、ニラ、ニンニク、生姜、山椒、唐辛子、シナモン

Bにチェックの多かった方

あなたは「陰寒内盛(いんかんないせい)」タイプです。

食事や生活環境などの影響で、「寒邪」が体の内側まで入り込んでしまったタイプです。

まずは、身体を温める食事をとり、人よりも一枚多く洋服を着こみましょう。

【あなたにおすすめの食材】

唐辛子、生姜、蕎麦、金柑、柚子、みかん、オレンジ、ダイダイ

Cにチェックの多かったあなたは

あなたは「気と血の巡り低下」タイプです。

気や血の流れが滞っているために、カラダの末端部分に冷えが生じています。

カラダの巡りを良くする食材をとりましょう。

【あなたにおススメの食材】

青梗菜、ニラ、パセリ、玉ねぎ、菜の花、酢、柚子、みかん、ジャスミン茶

Dにチェックの多かったあなたは

あなたは「血虚血瘀タイプ」です。

血が不足しているために、血の流れが滞って冷えが生じるタイプです。

血を足す食材、血流を良くする食材を生活に取り入れましょう。

【あなたにおススメの食材】

椎茸、栗、南瓜、鶏肉、さつまいも、なつめ、山芋、人参、ほうれん草、レバー

いかがでしたか?

あなたはどのタイプの冷え性にあてはまりましたか。

では、これらの食材を使った3つの薬膳レシピをみていきましょう!

【レシピNO1】ニラと海老の黒米粥

【材料(4人分)】

海老・・・・・・・12尾

ニラ・・・・・・・80g

花椒・・・・・・・8粒

黒米・・・・・・・20g

白米・・・・・・・140g

水・・・・・・・・1800cc

【作り方】

1 白米と黒米はよく洗い、水を切って15分空気にさらす。

2 海老は殻付きのまま片栗粉で良く洗い、殻をむき頭と尾を取る。

3 土鍋に、水、白米、黒米を入れ、強火→(沸騰したら)弱火で30分たく。

4 ニラを4cm長さに切る。花椒をすりつぶす。フライパンに油とつぶした花椒を加えて熱し、香りが立ったらニラと海老を炒める。

5 炊きあがった3に蓋をし、30分そのまま蒸らす。

6 3を器に盛り、ニラと海老を飾る。

【レシピの効果】

先月、腎に良い黒米粥をご紹介しました。今回はその黒米粥をさらにバージョンアップさせ、陽気を取り込みカラダを温める効果を足しました!海老、ニラはカラダに陽気を足してくれる代表的な食材です。そこに最近流行りの花椒で味付けをし、華やかな味のお粥にしました。黒米を含め、冷えに最も影響を受けやすい腎の機能を補強してくれる食材がたっぷり使われています。

【レシピNO2】ラム肉の香草焼き ハニーバルサミコ酢ソース

【材料(2人分)】

骨付ラム肉・・・・・・・4本

A(漬け込み用ハーブオイル)

ローズマリー・・・・・・2本

セルフィーユ・・・・・・2本

にんにく(スライス)・・・8枚

オリーブオイル・・・・・大さじ2

B(付け合わせ野菜)

パプリカ(赤)・・・・・・1個

ししとう・・・・・・・・・6個

ジャガイモ・・・・・・・1個

チキン出汁・・・・・・・20cc

胡椒・・・・・・・・・・少々

C(ハニーバルサミコソース)

粒マスタード・・・・・・大さじ2

バルサミコ酢・・・・・・大さじ2

はちみつ・・・・・・・・大さじ1

しょうゆ・・・・・・・・大さじ1

【作り方】

<下準備>

1 バットにラム肉を並べ、A(ハーブオイル漬けこみ用)の材料を全て加え一晩漬けこむ。

2 調理を始めたら、オーブンを180℃に予熱しておく。

<作り方>

1 ジャガイモは皮をむき、0,5cm厚さにスライスする。パプリカは種を取り、縦にスライスする。ししとうは先端のかたい部分を切り落とす。

2 耐熱皿に、じゃがいもを敷きその上にラム肉を並べる。パプリカとししとうを彩りよく置く。胡椒をふりかけ、チキン出汁それぞれ10ccづつかける。

3 2を天板に載せ、180℃オーブンで20分火を入れる。

4 オーブンで焼きあがったら、そのまま5~10分寝かせる。

5 C(ハニーバルサミコ酢)の全材料を鍋に加え、軽く火を通す。

6 4に5をかけ、出来上がり。

【レシピの効果】

ラム肉(羊肉)や鹿肉などのジビエは、カラダを強力に温めてくれます。ラム肉を一晩ハーブに漬け込んで肉の臭みを抜くこと、焼くときにラム肉にチキン出汁をかけるのが美味しさUPのコツです!ジビエに抵抗があるかたは最初はラム肉から挑戦してみてくださいね。食べるとカラダがぽかぽか温まり、底力が湧いてくる一品です!!

【レシピNO3】豆乳チャイ

【材料(2人分)】

桂皮(シナモン)・・・・・・・1本(6g)

丁香(クローブ)・・・・・・・4粒

カルダモン・・・・・・・・・2粒

生姜(スライス)・・・・・・・2枚

アッサム紅茶・・・・・・・・10g

豆乳・・・・・・・・・・・・400cc

黒砂糖・・・・・・・・・・・大さじ1/2

【作り方】

1 シナモンは3cm長さに手で折る。カルダモンは包丁の腹でつぶす。

2 鍋に、水160cc、シナモン、クローブ、カルダモン、生姜スライス、黒砂糖を加え、中火で1分ほどに煮立たせる。

3 煮立った鍋に紅茶の茶葉を加え、さらに中火で2分ほど煮る。

4 3に豆乳を加え、弱火で煮立たせないように2分ほど火にかける。時々かき混ぜる。

5 茶葉やスパイス類を濾し、カップに注ぐ。このとき、クローブ、シナモンは別にとっておく。

6、5にシナモンを飾る。

【レシピの効果】

甘み控えめでスパイスの効いた本格的なチャイです。飲むとカラダがじんわりと温まっていくのが分かります。シナモン、クローブ、生姜などカラダを温める食材をたっぷり取り入れ、牛乳ではなくあえて豆乳を使いました。豆乳には消化を助ける作用があるので、消化が弱めで気血を生成できずに冷えている方におススメです!

【まとめ】

いかがでしたか?「薬膳料理で楽しく美味しく体質改善」。ご自宅でも作れるカンタン薬膳料理。効果的な薬膳料理ばかりですが、どれも美味しくご家庭でいただけるレシピです。今年は本格的に寒くなる前に、今から薬膳料理で冷え対策しませんか。

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