相談者:Yさん(福岡県在住)
夫44歳(会社員)、妻44歳(会社員)、長女11歳(小学生)、長男8歳(小学生)、次男6歳(小学生)
Q. 月10万円ほどの貸駐車場収入を活用するには?
一昨年、夫から家計管理を任され1年間の家計の実態を把握しました。記入のないものは、各自が小遣いの中から補い、年間支出はボーナスから支払っています。
教育費(習い事や学童保育、児童費など)と旅行費に価値をおき、子どもたちには18歳までに900万円ずつ貯めたいと思っています。
一昨年、車を全てローンで購入しました。長女が中3になるまで、あと4年ほど支払いが残っています。
去年までは毎月3万円ほどの赤字が出ていました。この毎月のマイナスを補うべく、独身時代の貯金を崩し、駐車場整備ローンを一括返済。1月からは駐車場の収入ができましたが、どう運用すべきなのでしょうか。ジュニアNISAへ、普通預金にあるお金を動かすべきでしょうか。iDeCoやつみたてNISAを活用する資金はありますでしょうか。
もっと生活費をスリムにするよう努力します。
保険の見直しを行ったところ、現在加入している保険は、全て必要な保険であると診断されたので、このままかけ続けようと考えています。
A. 中長期的な運用に適した株や投資信託を選んで
ジュニアNISAは23年末に廃止も未成年の非課税枠が20歳まで延長に
3人のお子さんを育てながら、フルタイムの共働きを続けているのですね。すばらしいパートナーシップを育み、チームワークよく暮らしておいでの様子が目に浮かびます。
教育資金は、学資保険で1人300万円の準備ができています。1人900万円の目標達成のためには、すでに普通預金で貯めた分以外に、1100万円ほど貯める必要があります。
そのためには、まず、駐車場収入を長女が18歳まで7年間積み立ててはいかがでしょう。その後長男が18歳まで年80万円ずつ3年、さらに次男が18歳まで年40万円ずつ積み立てれば、目標金額を超えられます。
教育資金の運用にジュニアNISAを組み入れるのも一法ですが、人気薄のため2023年末に制度の廃止が決まっています。
ただ、それに伴って、未成年1人80万円の非課税枠(廃止までの分)が、従来の5年ではなく、20歳まで延長できることになりました。
Yさんのお子さんたちがジュニアNISAを今年開設すれば、1人80万円×3年=240万円の非課税枠を、それぞれ20歳まで保持できます。
それをご存じで、普通預金からお金を動かすことを考えておられるのかもしれませんが、中長期的な運用に適した株や投資信託を上手に選ぶことが大切です。
ご夫婦が利用できるNISAも、2024年から新制度に移行します。口座開設が5年延長され、2028年までとなったので、車のローン終了分や生活費のスリム化による黒字分でiDeCoも含め、無理なくスタートできるのでは?
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転載元:
「リビング北九州・熊本・かごしま」2021年3月27日号掲載
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高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。