相談者
Mさん(福岡県在住)
夫47歳(会社員)、妻47歳(看護師)、長男19歳(会社員)、長女16歳(高校生)
Q.携帯電話代が負担。 老後に備え、貯蓄を殖やすには?
3人の子どもに恵まれ、楽しく毎日を過ごしています。
家族4人暮らしです。
19歳の長男は、昨年4月から社会人として独立しました。
今月から生活費として、3万円を入れてもらいます。
現在住んでいるマンションは、15年前に一括購入したので、ローンはありません。
2台の車を持っていますが、1台の駐車場は、購入した土地に止めているため、毎月の支払いは1台分のみです。
毎月の支出で負担になっているのが、携帯電話代です。
そこで近々、家族全員で、格安携帯会社か、大手会社の新プランに替えたいと考えています。
今は、家族割を利用し、家族全員の4台分と電気代を支払っています。
息子はキャッシュレス決済で1万円を超える事もあり、今月から携帯電話代も自分で支払ってもらうようにします。
また、長女が一昨年、携帯電話を新しく買い替えたので、その分の費用が追加されています。
できれば60歳までに、近くに住む妹家族と、カフェか雑貨屋を開業したい夢もあります。
老後に備えた貯蓄を考えたとき、節約できる箇所があればアドバイスしていただきたいです。
A.家族で利用明細を確認し、使い方やプランに工夫を
老後資金はまずは積立投資から、個人型確定拠出年金を研究してみて
ご長男のご就職、おめでとうございます。
仕事に慣れたころを見計らって、携帯電話代を自分で払い、生活費を家に入れるように仕向けたのですね。
家庭教育の仕上げとして望ましいと思います。
わが家でもかつて、Mさんと同じようにしました。
そして、クリーニング代、ガソリン代、と自己負担を少しずつ増やしました。
一人暮らしへの移行をスムーズにするための親心ですよね。
携帯電話代の件は、長女にも協力を求めましょう。
利用明細を家族それぞれがチェックし、使い方や利用プランを工夫してください。
マイホームを自己資金で購入し、駐車場の土地も取得済みなど、早手回しですね。
保険も上手に使って資産形成なさっていますが、投資は未経験のようです。
老後に向けて、積立投資から始めましょう。
リスクをあまりとりたくないなら、元本確保型商品(定期預金や保険商品)も選べるiDeCo(個人型確定拠出年金)を研究してはいかが。
iDeCoは、60歳まで引き出せませんが、掛け金全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税の軽減効果が期待できます。
運用益は非課税ですが、各種手数料負担に負けないように、時機を見てリスク性商品も組み込み、利回りアップを目指すべきです。
給付時に課税対象になる場合は、退職所得控除や公的年金等控除が受けられます。
カフェや雑貨屋を開く夢はすてきですね。
資格や免許、補助金や助成金、事業計画や各種届などの知識も不可欠です。
開業資金を貯めながら、しっかり準備を―。
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転載元:
「リビングふくおか」「リビング北九州」2021年1月23日号掲載
- 暮らし
高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。