相談者
Iさん(鹿児島県在住)
夫34歳(会社員)、妻32歳(専業主婦)、長男7歳、次男4歳、長女2歳
Q.子ども3人の教育費のため、 貯蓄を殖やすには?
3人の子どもに恵まれ、楽しく毎日を過ごしています。
将来は3人とも大学まで通わせたいと考えていて、教育費の捻出に悩んでいます。
家計は、全体を私(夫)が管理し、買い物は妻が担当。
毎月とボーナスの黒字分を、そのまま普通預金に貯めています。
家は4年前に35年ローンで2000万円を借り入れて建てました。
保険は、私が貯蓄タイプの生命保険、医療保険、ガン保険、収入保障保険の4つに入り、妻が生命保険と医療保険に加入しています。
長男と次男はそれぞれ、月7700円払いの学資保険を掛けていて、18歳満期で130万円ずつ受け取れます。長女の学資保険は入っていません。
妻は専業主婦ですが、いずれパートで仕事を始めるつもりです。
長女の幼稚園入園後に始めようと思っていますが、小学校入学前は、子どもとの時間を大切にしたい、という思いもあるようで、タイミングは検討中です。
貯蓄を増やし、教育費を貯めるにはどうすればいいでしょうか。
また家計の改善点も教えてください。
A.子どもの成長に合わせて共働きを強化し、貯蓄増を
黒字分の普通預金を、安全で利率のいいネット定期で運用してみては
5人家族が楽しく暮らしておられる様子が目に浮かびます。
マイホームもマイカーも手に入り、順風満帆ですね。
夫のあなたが家計の全体を把握している点も素晴らしい。
早くからiDeCoを活用し、保険についても専門家のアドバイスを聞いたうえで、主体的に契約なさっています。
家計簿を拝見すると、買い物担当の妻の手腕もあり、年140万円超の黒字です。
でも、そのほとんどが普通預金口座に滞留している点は見直しましょう。
住宅ローン控除が適用されるあと6年は、住宅ローンの繰り上げ返済をする必要性も低いですよね。
安全で利率のいいネット定期での運用を検討することをお薦めします。
黒字分にiDeCoや学資保険を加えると、手取り年収の3分の1が貯蓄に回る計算です。
このまま推移すれば、長男が中学に入るまでに、金融資産は2000万円を超えるでしょう。
でもその後、次男が大学を卒業するまでの12年間は、教育費が増え続けます。
あなたが50歳前後の5年間は、貯蓄の取り崩しで対応せざるをえないはずです。
したがって、共働きで貯蓄を殖やすべきなのは明らかです。
妻は、保育料無償で3歳児クラスに編入できる夏以降、早めの共働き開始か、長女が小学校に入るまでは、主婦専業で家庭教育かで、迷っているようです。
タイミングについては、次男が小学生になったら短時間勤務を開始し、長女の入学後から本格的に働く準備をしてはいかがでしょう。
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転載元:
「リビング北九州」2021年1月16日号掲載
- 暮らし
高橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。