キノコいろいろ!秋の常備菜からの 展開料理3レシピ

11月に入った途端に、北海道では初雪、東京では木枯らし1号が吹いたとか。

九州も冬の足音が徐々に聞こえてきそうです。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

今回のテーマはキノコ。冬の食養生の食材にしようかどうか迷ったのですが、

まだ日中など温かい日もあるので、晩秋の食養生としてキノコを取り上げたいと思います。

ひと口にキノコといっても、スーパーに並んでいるだけでもたくさんの種類がありますね。

シイタケ、シメジ、マイタケ、エリンギ、ナメコ、マツタケ、エノキ、マッシュルームなど。

輸入物ですが、たまにイタリアンの定番・ポルチーニなどを見つけるとうれしくなります。

輸入物ですが、たまにイタリアンの定番・ポルチーニなどを見つけるとうれしくなります。

キノコは干すと旨味が凝縮し、
ビタミンDも豊富に!

キノコはみなさんもご存知の通り、低カロリーでミネラルや食物繊維が豊富。そして、なんといってもグアニル酸という旨味成分がたっぷり入っています。さらに、キノコに含まれているエルゴステロールは日光を浴びるとビタミンDに変化するんです。

今年はコロナ禍で家に引きこもることが多く、例年より日光を浴びることが少なくなった私たちは、まさにビタミンD不足。サプリメントなどで補給している人もいらっしゃいますが、キノコを一旦干して調理すると、ビタミンDの摂取はもちろん、ほかの栄養価も増しますので、ぜひ干してみることをおすすめします。

ビタミンDの摂取はもちろん、ほかの栄養価も増しますので、ぜひ干してみることをおすすめします。

我が家では陽のあたるベランダや、風通しのよい場所に(上写真)のように吊り下げて干してから調理しています。干すと旨味がぎゅっと凝縮しますし、カルシウムの吸収も促してくれますので一石二鳥です。一度に食べきれない場合は、干した状態で保存袋に入れて冷凍庫へ。すると日持ちもしますし、少しコクや旨味が欲しい時に加えると、料理がぐっとグレードアップします。

さて、キノコを薬膳的観点から解説してみましょう。薬膳のベースになっている中医学では、

外から侵入する病気の原因になるものを、「邪気」と呼んでいます。この邪気から身体を守るのは気血水の中の「気」。気さえ十分にあれば、多少邪気が近づいても自分で追い払うことができますが、弱っているとたちまち邪気が体内に侵入して、風邪をひいてしまうことに。晩秋に大事なことは冬を迎える前に、気を補い、身体の防衛機能を養っておくことが重要といえます。

その点キノコは気を補う力があり、特にシイタケは補気の力が強い食材です。その上キノコには免疫力アップに役立つ成分も含まれていますので、しっかり食べて邪気を寄せ付けない正気を養っておきましょう。

日持ちもしておいしい!
アレンジ自在のキノコ万能常備菜

我が家ではキノコを買ってきたら、まず日持ちする常備菜を何種類か作ります。残りはすべて先でご紹介したように干して冷凍庫へ、という流れが定番です。今回はキノコの常備菜のひとつ、アレンジ自在の万能常備菜をご紹介したいと思います。キノコは単体でも全然いけますが、キノコの種類はたくさんあった方が確実に旨味は増します。今回はまずこの常備菜を作ってから、3種類の料理に展開していきます。

【ベースの常備菜】秋の定番常備菜・柚子とオレガノ入り
キノコのコンフィ

秋の定番常備菜・柚子とオレガノ入りキノコのコンフィ

【材料】(作り置きなので多めに作る)

・生椎茸……………………………5個

・シメジ……………………………1/2パック

・エリンギ…………………………1本

・マイタケ…………………………1/3パック

・マッシュルーム…………………4個

・ナメコ(雲仙なめこ極厚)……1/3パック

・ニンニク…………………………1片

・赤唐辛子…………………………2本

・柚子………………………………半分

・フレッシュオレガノ……………適量

・天然塩……………………………ひとつまみ

・グレープシードオイル…………適量

【作り方】

1 シイタケは石づきをカットして、カサと軸は適度な大きさに切る。シメジ、エリンギ、

マイタケ、ナメコは石づきをとり、適度な大きさにほぐす。マッシュルームは石づきをとって、

カサ部分は食べやすい大きさに切る。

2 ニンニクは包丁の腹で潰して、粗みじんに。柚子は皮のまま1/2を3当分にカットして、

赤唐辛子は種を出しておく。

3 フライパンにグレープシードオイルをひき、ニンニクのみじん切りを加えて、弱火で香りを出す。

4 全キノコを入れて全体をなじませた後、グレープシードオイルをひたひたになるまで加える。塩をひとつまみ加えた後、赤唐辛子、柚子、フレッシュオレガノを入れて低温でしばらく煮る。

5 キノコがしんなりしてきたらできあがり。保存容器に入れて、冷蔵保存。

5 キノコがしんなりしてきたらできあがり。保存容器に入れて、冷蔵保存。

【レシピの補足】

今日はたまたま冷蔵庫に柚子があったので、柚子を入れましたが、レモンでもほかの柑橘でも

OKです。ハーブもフレッシュでもドライでもいいし、ないなら入れなくても大丈夫。だけど、

私はフレッシュオレガノが大好きなので、ベランダで栽培していつでも使えるようにして

います。冷蔵庫で1、2週間ほど日持ちしますが、おいしいのですぐになくなっちゃいます。このままつまみにもなりますが、細かく刻みバゲッドにのせてブルスケッタとしても楽しめます。

【料理名①】鯛のアクアパッツアの
トッピングに加えて!
キノコ入りアクアパッツア

【料理名①】鯛のアクアパッツアのトッピングに加えて!キノコ入りアクアパッツア

【材料】(2~3人分)

・鯛……………………………………1尾

・アサリ………………………………8個

・プチトマト…………………………8個

・甘長とうがらし……………………3本

・【キノコのコンフィ】……………適量

・白ワイン……………………………50cc

・ニンニク……………………………1片

・オリーブオイル……………………大さじ1

・ブラックペッパー…………………適量

【作り方】

1 鯛は鱗と内臓をとり、塩をふりかけておく。アサリは50度洗いにして砂抜き、トマトは洗って半分にカット。ニンニクは包丁の腹で潰した後、粗みじんに。

2 フライパンにオリーブオイルをひいて、ニンニクを加えて、弱火で香りを出す。

3 鯛の皮目から焼いて、裏返しにしたらアサリ、トマト、甘長とうがらし、【キノコのコンフィ】、白ワインを加えて、蓋をして蒸し焼きにする。

4 火が通ったら完成。お皿に盛ってもよいが、うちはフライパンのまま食卓へ。

【レシピ考案の裏話】

アクアパッツアはそのままでも十分おいしい一品ですが、ある時、作り置きの【キノコのコンフィ】が少し余っていたのでオイルごと加えたら、それはそれは味わい深いアクアパッツアに仕上がりました。お好みでブラックオリーブやケッパーも加えてもいいかと思います。仕上げにイタリアンパセリやセルフィーユなどをのせると華やかさがアップします。おもてなし料理にどうぞ!

【料理名②】ベーコンとキノコのパスタ

【料理名②】ベーコンとキノコのパスタ

(写真は1人分)

【材料】(2人分)

・スパゲッティーニ(乾麺)………200g

・ベーコン……………………………60g

・【キノコのコンフィ】……………お好みで

・三つ葉………………………………適量

・【キノコのコンフィ】のオイル…大さじ1

・ポン酢………………………………大さじ3

・ブラックペッパー…………………少々

・白ごま………………………………少々

【作り方】

1 ベーコンはサイコロ状にカットして、三つ葉は葉の部分を摘んで洗っておく。

2 鍋にたっぷりの水を入れて、塩をひとつまみ加えて沸騰させた後、

スパゲッティーニ(乾麺)を入れて茹でる。

3 フライパンに【キノコのコンフィ】のオイルを加えて、ベーコンを炒めた後、

【キノコのコンフィ】を加える。

4 スパゲティーニのアルデンテを確認しながら、3の鍋に茹で汁を少し加えてなじませる。

5 スパゲッティーニをざるにあげた後、3のフライパンに加えて具材となじませ、

ポン酢を加えて全体を混ぜる。

6 皿に盛った後、白ごまとブラックペッパーをふりかけ、トッピングに三つ葉を添えたらできあがり。

6  皿に盛った後、白ごまとブラックペッパーをふりかけ、トッピングに三つ葉を添えたらできあがり。

【レシピ考案の裏話】

キノコのパスタはアンチョビと相性がいいのですが、コンフィにしたキノコは味わい深いので、

今日はベーコンとともに炒めて、あっさりとポン酢で味付けしました。キノコのコンフィはクリームとも相性がいいので、生クリームで仕上げてもいいかと思います。特に決まりはないのですが、ひとつだけ。パスタの茹で汁を具材に少し混ぜると、全体にまとまり感がでます。この裏技、取材時にイタリアンのシェフに教わって以来、かかさずに実践しています♪

【料理名②】キノコと山芋の生姜スープ

【料理名②】キノコと山芋の生姜スープ

(写真は1人分)

【材料】(2人分)

・山芋……………………………………6切れ

・【キノコのコンフィ】………………お好みで

・だし汁…………………………………6カップ

・オレガノ………………………………少々

・おろし生姜……………………………小さじ2

・だし醤油………………………………大さじ3

・ブラックペッパー……………………少々

・フレッシュオレガノ…………………少々

【作り方】

1 【キノコのコンフィ】の調理で出た石づきや芯を捨てずに、羅臼昆布とともにだしを引く。

2 鍋に1のスープを入れ、カットした山芋を入れてひと煮立ち。火が通ったら、【キノコのコンフィ】、おろし生姜、だし醤油を加える。

3 スープ皿によそって、ブラックペッパーをひとふりしてオレガノをのせたらできあがり。

【レシピ考案の裏話】

普通は捨ててしまうキノコの石づき。固くて食べられないにしても、旨味成分のグアニル酸はしっかり含まれているはず。そこで、羅臼昆布と一緒にだしを引いてみることにしたんです。すると、干し椎茸ほど濃くはありませんが、いい風味。以来、捨てずに利用するようになりました。こういうのを始末料理っていうんですよね。ちなみにここで使った羅臼昆布も捨てずに、ほかのお料理に展開させます。さて、このスープはとっても滋養に満ちているんです。山芋は三薬といって、生薬にもなっているほど滋養たっぷりの食材です。これにおろし生姜も入れましたので、キノコの補気と生姜の祛邪(きょじゃ)、つまり生気を補い、病気の原因を取り除くパワーが相まって、抵抗力が低下した時にピッタリなのです。ぜひ、作ってみてください。

まとめ

今回は作り置きの常備菜【キノコのコンフィ】を作って、そこから3品を展開させました。これから年末にかけて忙しくなってくるので、こういった常備菜は時短になりますし、何より旨味成分がたっぷりなのでご家族からも喜ばれるかと思います。ちょっとしたレスキュー的なスープから、おもてなし料理まで、この常備菜は万能ですので、ぜひレパートリーに加えていただけるとうれしいです。

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