相談者
Yさん(鹿児島県在住)
夫38歳(公務員)、妻37歳(専業主婦)、長男10歳、長女8歳、次男0歳
Q. 質問
長期的な視点で、うまく資産運用するには?
夫婦ともにあまり浪費しないタイプです。
今まで資産運用とは無縁でしたが、独身時代の貯蓄や両親から結婚や新築の際にもらったお祝いなど、すぐに使わない資金を長期運用したいと思い、今年、つみたてNISAやドル建て保険に加入しました。ドル建て保険2本は、一時払い済みで15年間の運用期間後、円安のタイミングで次男の教育資金等に充てる予定です。
6年前に購入したマイホームの住宅ローン控除で、あと4年は固定資産税を賄えそう。その後はiDeCoで節税するつもりです。
3人目が幼稚園に入れば私も働きたいですが、体調を崩すことも多く、月4万円程度のパートを考えています。
子どもたちには、児童手当や学資保険、ドル建て保険などで3人とも18歳までに500万円ずつ用意できる見込みです。
今、夫の終身保険(払い済み)を70歳で予想運用利回り6%を見込めるという、変額保険に乗り換えるか検討中です。
マネーセミナーなどで自分なりに勉強しましたが、客観的なアドバイスをいただけるとうれしいです。
A. 回答
NISAは良い判断。iDeCoも上手に活用を
投資型の保険は教育費の手当てに支障が出ないよう、気を付けて
たくさんの貯蓄をお持ちで、驚きました。マイホーム購入時に300万円使ったほか、600万円も住宅ローンの繰り上げ返済もしたのに、2000万円近い貯蓄残高ですから…。
結婚祝いや新築祝いなど、両家のご両親から総額500万円いただいたそうですが、結婚式や新婚旅行の費用は自力で貯めたとのこと。素晴らしいです。
お子さんたちには、欲しいものを誕生日とクリスマスまで楽しく待つようにさせているとか。ご夫婦は独身時代の洋服を今も大切に着て、家具家電も必要最低限に絞るなど、シンプルライフを貫いているようです。
今年はそんなY家の投資元年。年間40万円弱をつみたてNISAに振り向けたのは良い判断です。購入時から20年間、配当や売却益に税金がかからない点に魅力を感じたのでしょう。
節税メリット大のiDeCoも始めたいようですが、住宅ローン控除との兼ね合いが気になっている様子。住宅ローンによる税額控除を受けても納税額が残るようなら、iDeCoも上手に活用してください。
投資型の保険にも関心が高く、一時払いでドル建ての保険に入ったYさん。為替変動リスクは承知の上での判断だそうですが、教育費の手当てに支障が出ないように気をつけるべきです。
夫の保険を変額保険に乗り換える件ですが、予想運用利回りはマイナス3%、0%、3%、6%など複数のシミュレーション表示だったのでは? 「6%が見込める」というセールストークをうのみにしてはダメ!手数料も要チェックです。
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【転載元】「リビング北九州」「リビング熊本」「リビングかごしま」2020年8月8日号掲載
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髙橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。