相談者
福岡県在住・Tさん
本人36歳(会社員)、長男6歳(小学生)
Q. 質問
ひとり親世帯、進学に必要な学資はいくら必要?
毎回楽しみにしています。皆さん貯蓄も多く、わが家の家計簿と見比べて少しショックを受けています(笑)。これまで家計を都度見直し、今は落ち着きました。
わが家は4年半前に離婚。当時、給与もまだ少なく、保育料も2万円ほど支払いながらの生活だったため、貯蓄も多くありません。
また毎年、積立預金から支払ったり、旅先で外貨預金口座から現地通貨を引き出したりして、国内や海外旅行もしていました。長男も小学生になり、しばらく旅行も控えますので、当分は貯蓄に力を入れます。
車のローンは残り3年ほど。好きで買い替えた車で、払い済み後も、当面は乗る予定です。
学資保険は残り6年、12歳で払い終わり17歳で出ます。毎年のベースアップに応じて積み立ても増やしていますが、終わればさらに貯蓄に励む予定です。進学先が私立高校、大学などでも大きく違うとは思いますが、どのくらい準備したらよいか分かりません。
仕事でコロナの影響は今のところありませんが、長引けば今後はボーナスも減るかもしれません。ひとり親なのでリスクなど、さまざまな不安が尽きません。
A. 回答
受験や入学費用準備はOK、進学後の費用の準備を
携帯電話代や通信費を削減し、食費と貯蓄の増額に挑戦して
ここ数年は大変でしたね。旅行にお金を使って貯蓄を減らしたのは、心の中にポッカリ空いたものを埋めるためだったのかも……。
でも、もう大丈夫。お子さんの入学を機に、新たなステージに進み始めています。貯蓄に力を入れる決心をし、家計もすっきり整理されていますから。
そこで提案ですが、食費と携帯電話代と通信費を見直してはいかがですか?
食費は1日当たり500円を割っています。朝晩の2食+おやつ代、としても、栄養バランスが心配。いただきものなど何か特殊な事情があるかもしれませんが、育ち盛りのお子さん、働き盛りのあなたの健康に十分配慮してください。
食費や貯蓄の増額財源として、携帯電話代と通信費の削減に挑戦しませんか? 端末、回線、使い方など、複数業者に見直し提案を依頼し、比較検討しましょう。
教育資金が気になっているようですが、18歳時に学資保険から200万円受け取れるとのこと。大学受験費用や初年度納入金は、これでまかなえる可能性が高いです。
進路によっては、子ども名義の預金や積立保険からも使うことになるでしょうが、18歳の旅立ちの応援準備はできているとみていいでしょう。
学資保険料の支払いをあと6年頑張れば、第一関門はクリア。働き続けて増収分や養育費をしっかり貯め、大学2年目以降の教育資金を準備してください。
車のローンが終わったら、返済額と同じ金額を買い替えに備えて貯めるべき。余裕があれば、住宅ローンの繰り上げ返済も検討を―。
相談者募集!
家計の悩みを解決してもらいませんか
あなたの家計も高橋伸子さんにズバッと診断してもらいませんか。
1カ月の収支、家計状況と質問を書いて投稿フォームから応募を。
相談内容(保険、ローンなど)に関するデータは詳しく。
確認のため電話番号は必ず明記してください。
採用者には商品券2,000円分を進呈。
【転載元】「リビング北九州」2020年7月25日号掲載
- 暮らし
髙橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。