相談者
鹿児島県在住・Sさん(26歳・パート)【夫24歳・会社員】
Q. 質問
新婚で共働き。家計の良いやりくりの方法は?
4月から、夫婦2人での新生活をスタートさせたばかりです。
夫は同じ職場の同期で、給料は同額。家計は私が管理することにしました。
子どもは2年後くらいに授かれれば、というイメージです。
夫と今後の人生設計を相談し、2年後に300万円程度の車を、10年後にマイホームを購入しようと決めました。
マイホームは、できるだけ少ない借り入れで購入したいので、2000万円ほど貯めたいと考えています。
貯蓄は毎月の黒字分とボーナスを、私の口座に貯める形にしました。
目標に向けて貯蓄を増やしたいのですが、このペースで大丈夫でしょうか。また、貯蓄用に別の口座を作った方がいいでしょうか。
家計のやりくりについても悩んでいます。
現在は、2人分の給料を一括で管理しているのですが、携帯電話代や保険・年金など夫と私の金額が異なるので、財布を別にして、それぞれで管理する方がいいのか迷っています。
よきアドバイスをお願いします。
A. 回答
特別支出はボーナスを使わず、毎月の積み立てで
貯蓄は収入割合に応じた配分で、各自の口座で貯めるのがベター
新生活を始めるにあたり、2年後に出産と車の買い替え、10年後にマイホーム取得、といった計画を立てたのですね。
家計管理の担当を決めたことを含め、理想的なスタートです。
各自の小遣いを同額にし、仕事関連費を別に立てたのもよいアイデアですが、考えておきたいのはボーナスの使い方です。自動車関連費のみ予算計上しているので、他はすべて貯蓄する意向かも…。
今は貯めどきですから、それも賢い判断といえましょう。
問題は、冠婚葬祭費や衣服費、旅行費などが発生した場合です。
必要に応じてボーナスから使う予定かもしれませんが、お財布のひもが緩む危険を伴います。
目標達成のためには、車経費も含め、ボーナスには手を付けず、たとえば毎月1万9000円ずつ特別支出用に積み立ててはいかが。
「特別収支簿」を毎月の家計簿とは別につける、あるいは専用の預金口座で管理することをお薦めします。
それにより、黒字の月7万円とボーナス貯蓄とで年152万円貯まります。
今後の増収分も貯蓄すれば、車や家の購入計画をクリアできそうです。
しかし、出産による減収リスクも考えておく必要があります。
状況によっては、車の購入計画を見直す必要が出てくるかもしれません。
なお、夫婦の収入を1つの家計財布に入れて一括管理するやり方の場合でも、結婚後の貯蓄は夫婦の収入割合に応じた配分で、各自の口座で貯めるのがベター。
住宅ローンを組んだり、共有名義の持ち分を決める際などにスムーズです。
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【転載元】「リビングかごしま」「リビング熊本」2020年7月11日号掲載
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髙橋 伸子
生活経済ジャーナリスト
長年にわたり国の各種審議会委員を歴任。消費者の声を国や企業に届ける活動にも注力。2016年に内閣総理大臣より消費者支援功労者表彰を受ける。株式会社西日本フィナンシャルホールディングスの社外取締役監査等委員。